フリーターの社会保険・健康保険完全ガイド:扶養を抜ける基準から保険証の作り方まで徹底解説

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この記事で得られること

現在フリーターとして働いており、社会保険・健康保険の加入義務や扶養制度について疑問や不安を感じている方。特に、扶養から外れるタイミング、保険証の取得方法、保険料の支払いに関する具体的な情報を求めている方。

「フリーターだから保険は関係ない」と思っていませんか?実は、フリーターの方でも社会保険や健康保険への加入は義務付けられています。無保険でいることには大きなリスクがあり、正しい知識を持つことが大切です。

この記事では、フリーターの方が知っておくべき社会保険・健康保険の基本から、扶養を抜ける年収の壁、保険証の作り方、さらには「保険料が払えない」といった困りごとへの対処法まで、分かりやすく徹底的に解説します。あなたの疑問を解消し、安心してフリーター生活を送るための情報を提供します。

  1. フリーターでも知っておくべき!社会保険・健康保険の基本
    1. なぜフリーターも保険加入が必須なの?
    2. 社会保険と国民健康保険・国民年金、どこが違う?
    3. そもそも「社会保険」って何を指すの?
  2. フリーターが「扶養を抜ける」のはどんな時?103万・130万の壁を徹底解説
    1. 「扶養」とは何か?基本的な仕組みを理解しよう
    2. 年収103万円・130万円の壁!超えるとどうなる?
    3. 新たな壁「年収106万円」がフリーターに与える影響
  3. 【パターン別】フリーターが社会保険・健康保険に加入する方法と保険証の作り方
    1. 勤務先で社会保険に加入するケース
    2. 国民健康保険・国民年金に自分で加入するケース
    3. 親の扶養に入る・入り直すための条件と手続き
  4. 「保険料払えない…」フリーターの社会保険料の負担と、困った時の対処法
    1. 社会保険料の具体的な計算方法と負担額
    2. 保険料が払えない時に利用できる公的制度
    3. 収入を増やす・家計を見直すためのヒント
  5. 「無保険」は絶対にNG!フリーターが無保険でいることの大きなリスク
    1. 無保険の最大のデメリットは「高額な医療費」
    2. 身分証明に使えない、社会的信用の欠如も
    3. 無保険状態を避けるための具体的な行動ステップ
  6. まとめ
  7. よくある質問
    1. Q: フリーターが扶養を抜けるタイミングは、具体的にいつですか?
    2. Q: フリーターでも自分で健康保険証を作ることはできますか?
    3. Q: 社会保険料が払えない場合、どうすればいいですか?
    4. Q: フリーターで「無保険」の状態だと、どのようなリスクがありますか?
    5. Q: 「フリーター 扶養外れる 知恵袋」でよく見る質問は何ですか?

フリーターでも知っておくべき!社会保険・健康保険の基本

なぜフリーターも保険加入が必須なの?

日本に住む全ての人に、公的な医療保険への加入が義務付けられていることをご存じでしょうか。これを「国民皆保険※」制度と呼び、フリーターの方も例外ではありません。この制度があるおかげで、私たちは病気やケガをした際、高額な医療費を自己負担することなく、安心して医療サービスを受けられるのです。

もしも保険に加入していなければ、病院にかかったときの医療費は全額自己負担となります。例えば、風邪で数千円、骨折で数十万円、病気の種類によっては数百万円もの費用がかかることも珍しくありません。このような状況は、フリーターの方にとって経済的な大きな負担となり、生活を脅かす可能性すらあります。

保険に加入することは、単にルールだから、というだけでなく、ご自身の健康と生活を守るために不可欠なことなのです。医療費の心配なく適切な治療を受けられることは、日々の安心感に直結します。

社会保険と国民健康保険・国民年金、どこが違う?

フリーターの方が加入する公的医療保険には、主に「社会保険」と「国民健康保険」の2種類があります。また、公的年金制度には「厚生年金」と「国民年金」があります。これらはそれぞれ異なる特徴を持つため、自身の状況に合わせてどちらに加入するべきか理解しておくことが重要です。

最も大きな違いは、保険料の負担方法と保障内容にあります。 社会保険(健康保険と厚生年金)の場合、保険料は勤務先と従業員が半分ずつ負担します(労使折半※)。これにより、従業員自身の負担額は実質的に半額に抑えられます。 また、社会保険には扶養制度があり、一定の条件を満たせば家族を扶養に入れることができ、その家族は追加の保険料なしで保障を受けられます。さらに、病気やケガで仕事を休んだ際に給料の一部が支給される「傷病手当金※」や、出産時に支給される「出産手当金※」といった手厚い保障があるのも特徴です。厚生年金に加入することで、将来受け取れる年金額も国民年金のみの場合より増額されます。

一方、国民健康保険と国民年金は、原則として保険料を全て自分で支払うことになります。扶養制度は基本的にないため、家族一人ひとりに保険料がかかります。また、傷病手当金や出産手当金といった制度は原則としてありません。ただし、出産育児一時金(出産費用の一部を補助する制度)は国民健康保険にもあります。これらの違いを理解し、ご自身の働き方やライフスタイルに合った保険を選ぶことが大切です。

※労使折半:労働者(従業員)と使用者(会社)が保険料を半分ずつ負担することです。
※傷病手当金:病気やケガで仕事ができなくなり、給与が支払われない期間に、生活を保障するために健康保険から支給される手当です。
※出産手当金:出産のために会社を休み、給与が支払われない期間に、健康保険から支給される手当です。

そもそも「社会保険」って何を指すの?

一般的に「社会保険」という言葉を聞くと、漠然と「何か会社の保険」というイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、具体的に社会保険が何を指すのか、正しく理解しておくことは非常に重要です。

社会保険とは、広義には「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」「労災保険」の4つの公的保険制度の総称を指します。フリーターの方が特に意識すべきなのは、「健康保険」と「厚生年金保険」の2つです。これらは、病気やケガの医療費、老後の生活資金といった、私たちの生活に密接に関わる保障を提供してくれます。

健康保険に加入することで、病気やケガをした際の医療費の自己負担割合が原則3割に抑えられます。一方、厚生年金保険は、国民年金に上乗せして加入する公的年金制度であり、保険料を納めることで将来受け取れる年金額が増加します。つまり、フリーターとして働いている方でも、特定の条件を満たせば、これらの手厚い社会保険に加入し、将来にわたる安心を手に入れることができるのです。

フリーターが「扶養を抜ける」のはどんな時?103万・130万の壁を徹底解説

「扶養」とは何か?基本的な仕組みを理解しよう

フリーターの方にとって「扶養」という言葉は、非常に重要な意味を持ちます。特に、親や配偶者の扶養に入っている場合、その働き方や収入によってご自身の生活だけでなく、扶養者の家計にも影響が出るからです。扶養には大きく分けて「税法上の扶養」と「社会保険上の扶養」の2種類があります。

まず、税法上の扶養とは、扶養している親や配偶者が所得税や住民税の控除を受けられる制度を指します。これにより、扶養者の税負担が軽減されます。一方、社会保険上の扶養とは、扶養されている人が自ら健康保険料や年金保険料を支払うことなく、親や配偶者の健康保険に加入し、医療サービスを受けられる制度です。国民年金についても、国民年金第3号被保険者として保険料を支払うことなく、年金の受給資格期間に算入されます。

これらの扶養制度は、フリーターとして働く皆さんにとって、非常に大きなメリットがあります。保険料や税金を自分で支払う必要がないため、手取り収入が多くなるからです。しかし、このメリットを享受し続けるためには、特定の収入基準を守る必要があります。この基準を超えると、扶養から外れ、ご自身で税金や保険料を支払う義務が生じることになるため、注意が必要です。

年収103万円・130万円の壁!超えるとどうなる?

フリーターの皆さんが特に意識すべき年収の基準、それが「103万円の壁」と「130万円の壁」です。これらは、あなたの働き方や手取り収入に直接影響を与える重要なラインとなります。

まず、「年収103万円の壁」は、税法上の扶養に関する基準です。あなたの年収が103万円を超えると、親や配偶者は所得税の扶養控除を受けられなくなり、その分、扶養者の所得税負担が増加します。さらに、あなた自身も給与所得控除(最低55万円)と基礎控除(48万円)の合計103万円を超えた収入に対して所得税が課され、住民税も発生する可能性があります。つまり、103万円を超えると、あなた自身も税金を納める義務が生じるということです。

次に、「年収130万円の壁」は、社会保険上の扶養に関する基準です。あなたの年収が130万円を超えると、親や配偶者の社会保険の扶養から外れ、ご自身で社会保険(健康保険・厚生年金)または国民健康保険・国民年金に加入する義務が生じます。 これは、毎月の保険料を自分で支払うことになるため、手取り収入が大きく減少する可能性があります。例えば、月収が約11万円(年収132万円)の場合、健康保険料と年金保険料を合わせると、月々約1.5万円~2万円程度の負担が増えることになります。この壁を超える際は、手取りの減少と、社会保険加入による将来の年金増加や手厚い保障とのバランスをよく考える必要があります。

新たな壁「年収106万円」がフリーターに与える影響

フリーターの皆さんが近年特に注目すべき新たな年収の壁として、「年収106万円の壁」があります。これは、2022年10月から始まった社会保険の適用拡大によるもので、特定の条件を満たす場合、年収106万円を超えると勤務先の社会保険への加入が義務付けられるというものです。この制度は、2024年10月には適用される事業所の従業員規模がさらに拡大し、より多くのフリーターに影響を与えることになります。

具体的な加入条件は以下の通りです。

社会保険(健康保険・厚生年金)への加入条件

* 週の所定労働時間が20時間以上
* 月額賃金が8.8万円以上(年収換算で105.6万円以上)
* 2ヶ月を超える雇用の見込みがある
* 学生ではない
* 勤務先の従業員規模が51人以上の事業所に勤めている(2024年10月以降、適用範囲がさらに拡大されます)

この「106万円の壁」は、フリーターの方にとって、これまでよりも低い年収で社会保険に加入する義務が生じる可能性があることを意味します。例えば、月給9万円で働いているフリーターの方が、上記の条件に当てはまる場合、年収が106万円に達していなくても社会保険への加入が必要となります。これにより、手取り収入は一時的に減少しますが、将来の年金が増える、傷病手当金などの手厚い保障が受けられるといったメリットもあります。ご自身の勤務先の状況や働き方を確認し、この新たな基準に注意を払うことが重要です。

【パターン別】フリーターが社会保険・健康保険に加入する方法と保険証の作り方

勤務先で社会保険に加入するケース

フリーターとして働いている場合でも、特定の条件を満たせば、勤務先の社会保険(健康保険と厚生年金)に加入することができます。これは、保険料の半分を会社が負担してくれるため、自己負担を軽減しながら手厚い保障を受けられるという大きなメリットがあります。

社会保険への加入条件は、以下の通りです。

社会保険(健康保険・厚生年金)への加入条件

* 週の所定労働時間が20時間以上
* 月額賃金が8.8万円以上(年収換算で105.6万円以上)
* 2ヶ月を超える雇用の見込みがある
* 学生ではない
* 勤務先の従業員規模が51人以上の事業所に勤めている(2024年10月以降、適用範囲がさらに拡大)

また、上記の条件に当てはまらない場合でも、正社員の所定労働時間・日数の4分の3以上勤務している場合は加入対象となります。

これらの条件を満たす場合、手続きは基本的に勤務先の会社が行います。 あなたがすることは、会社から求められる必要書類(基礎年金番号がわかるもの、扶養家族がいる場合はその情報など)を提出するだけです。会社が健康保険組合や年金事務所に申請を行い、後日、職場経由で健康保険証が発行されます。自分で役所に出向く必要がないため、手間がかからずスムーズに加入できるのが特徴です。

国民健康保険・国民年金に自分で加入するケース

もし勤務先の社会保険に加入できない場合や、親の扶養を外れた場合は、ご自身で国民健康保険と国民年金に加入する必要があります。こちらは、全ての保険料を自分で負担することになりますが、国民皆保険制度の一員として医療保障を受けるためには必須の手続きです。

国民健康保険への加入手続きは、お住まいの市区町村の役所にある国民健康保険担当窓口で行います。手続きは、原則として扶養を外れた日や退職した日などから14日以内に行う必要がありますので、速やかに対応しましょう。

国民健康保険加入時に必要なもの

* 資格喪失証明書または扶養削除証明書: 以前加入していた健康保険組合や勤務先から発行される書類です。退職証明書や離職票でも代替できる場合があります。
* マイナンバーを確認できるもの: マイナンバーカード、マイナンバー通知カードなど。
* 本人確認書類: 運転免許証、パスポートなど。
* 保険料の口座振替用のキャッシュカードまたは通帳と金融機関の届出印: 毎月の保険料を口座振替で支払う場合に必要です。

これらの書類を持参し、窓口で申請書を記入・提出します。手続きが完了すると、通常は世帯主宛に保険証が郵送されますが、本人確認がしっかりできれば、その日のうちに仮の保険証が発行されることもあります。国民年金については、国民健康保険の手続きと同時に案内されることが多いので、忘れずに確認しましょう。

親の扶養に入る・入り直すための条件と手続き

「扶養を抜ける」という話をしてきましたが、場合によっては親の社会保険の扶養に「入り直す」ことも可能です。例えば、フリーターとして一時的に収入が減ってしまった場合や、大学を卒業して就職先が決まるまでの間など、親の扶養に入り直すことで、自分で保険料を支払う負担を一時的にでも軽減できる可能性があります。

親の社会保険の扶養に入るための主な条件は、あなたの年収が130万円未満であること(60歳以上または障害者の場合は180万円未満)です。また、親によって生計が維持されていることや、同居・別居の状況によっても基準が異なります。

扶養への加入手続きは、親の勤務先を通じて行われます。 あなたが直接役所に行く必要はありません。親が勤務先の人事・総務担当者に相談し、必要書類を提出することで手続きが進められます。具体的には、あなたの収入が130万円未満であることを証明する書類(直近3ヶ月の給与明細など)や、親との関係を示す戸籍謄本などが求められる場合があります。

もし扶養に入り直したいと考えている場合は、まず親とよく話し合い、親の勤務先に相談してもらうことが第一歩です。ご自身の状況と照らし合わせ、最も負担の少ない選択肢を検討しましょう。

「保険料払えない…」フリーターの社会保険料の負担と、困った時の対処法

社会保険料の具体的な計算方法と負担額

社会保険料(健康保険料と厚生年金保険料)は、フリーターとして勤務先の社会保険に加入した場合、あなたの給与から天引きされます。保険料は「標準報酬月額※」という、あなたの月給を一定の幅で区切った金額に基づいて計算され、労使折半で会社とあなたが半分ずつ負担します。

例えば、東京都で健康保険料率が約9.98%、厚生年金保険料率が18.3%(2024年3月現在)だと仮定します。月額賃金が8.8万円(年収105.6万円)の場合、あなたの標準報酬月額は約8.8万円に設定されるでしょう。

月額賃金8.8万円の場合の自己負担額(概算)

* 健康保険料:88,000円 × 9.98% ÷ 2 ≒ 4,391円
* 厚生年金保険料:88,000円 × 18.3% ÷ 2 ≒ 8,052円
* 合計:約12,443円

この例では、月々約1.2万円の保険料が給与から天引きされることになります。国民健康保険料と国民年金保険料の場合は、前年の所得や世帯状況、お住まいの自治体によって計算方法や料率が大きく異なります。しかし、全額自己負担となるため、手取りからの持ち出しは社会保険加入時よりも高くなる傾向があります。 このように具体的な数字で把握することで、どの程度の負担になるのかを事前に知ることができます。

※標準報酬月額:健康保険や厚生年金の保険料を計算する際に用いられる基準となる金額です。毎月の給与を一定の範囲ごとに区分したものです。

保険料が払えない時に利用できる公的制度

もしも社会保険料、特に国民健康保険料や国民年金保険料の支払いが難しいと感じた場合でも、決して滞納したり放置したりせず、まずは相談することが重要です。公的機関には、経済的な困難を抱える人のための救済制度が用意されています。

国民健康保険料の場合、市区町村の役所にある国民健康保険担当窓口で、「減免制度」や「猶予制度」について相談できます。減免制度とは、所得が著しく低い場合や災害などで大きな損害を受けた場合に、保険料の一部または全額が免除される制度です。猶予制度は、一時的に保険料の支払いを待ってもらう制度です。これらの制度を利用することで、一時的にでも負担を軽減し、生活の立て直しを図ることができます。

国民年金保険料の場合も同様に、「免除・納付猶予制度」があります。これは、所得が少ない、失業した、災害にあったなどの理由で保険料を納めることが困難な場合に、申請により保険料の納付が免除されたり、猶予されたりする制度です。これらの制度を利用することで、未納期間を避けることができ、将来の年金受給資格期間にも影響が出にくくなります。

これらの制度は申請が必要であり、所得状況などを審査されますが、困った時は必ずお住まいの市区町村役場や年金事務所に相談してください。 放置すると延滞金が発生したり、最終的には財産が差し押さえられたりする可能性もあるため、早めのアクションが肝心です。

収入を増やす・家計を見直すためのヒント

保険料の支払いが困難な状況を根本的に解決するためには、収入を増やすか、支出を減らすかの両面からのアプローチが必要です。フリーターという働き方だからこそできる、柔軟な対策を考えてみましょう。

まず、収入を増やす方法としては、現在の仕事でシフトを増やす、時給の高いアルバイトを探す、副業を始めるといった選択肢があります。自身のスキルを活かせるWebライティングやプログラミング、データ入力など、在宅でできる副業も増えています。また、将来を見据えて、資格取得やスキルアップのための勉強をすることも、長期的な収入増加につながります。

次に、家計を見直して支出を減らすことも重要です。まずは家計簿アプリなどを活用して、自分の収入と支出を正確に把握することから始めましょう。

家計見直しのヒント

* 固定費の見直し: スマートフォン料金プラン、インターネットプロバイダ、サブスクリプションサービスなど、毎月必ずかかる費用を見直すことで、大きな節約につながることがあります。
* 変動費の削減: 食費や交際費、趣味にかける費用など、見直せる項目は多くあります。外食を控える、自炊を増やす、不要な買い物をしない、といった意識改革も大切です。
* 格安SIMへの乗り換え: 通信費は固定費の中でも大きな割合を占めるため、格安SIMに乗り換えるだけで月数千円の節約になることがあります。

これらの取り組みは、保険料の支払いだけでなく、貯蓄を増やし、経済的な安定をもたらすことにもつながります。一人で抱え込まず、必要であればファイナンシャルプランナーなどの専門家への相談も検討してみましょう。

「無保険」は絶対にNG!フリーターが無保険でいることの大きなリスク

無保険の最大のデメリットは「高額な医療費」

フリーターの方が無保険でいることの最も深刻なデメリットは、病気やケガをした際に医療費が全額自己負担となることです。 日本の医療費は非常に高額であり、保険証があれば自己負担が原則3割で済むところを、無保険ではその何倍もの金額を支払うことになります。

例えば、急な腹痛で盲腸(虫垂炎)の手術が必要になった場合、手術費用や入院費用を含めると、通常数百万円に上るケースも少なくありません。保険に加入していれば、自己負担額は数十万円程度で済みますが、無保険ではその全額を支払わなければなりません。また、風邪で病院を受診するだけでも数千円~1万円程度の費用がかかることもあります。

さらに、日本の医療制度には「高額療養費制度※」という、医療費が高額になった際に自己負担額に上限を設ける制度がありますが、無保険の場合、この制度も利用できません。 つまり、どんなに高額な医療費がかかっても、すべて自力で支払うことになり、経済的に破綻してしまう可能性すらあるのです。

※高額療養費制度:医療機関や薬局の窓口で支払った額が、ひと月(1日から末日まで)で自己負担限度額を超えた場合に、その超えた金額が支給される制度です。

身分証明に使えない、社会的信用の欠如も

保険証は、医療機関にかかるための大切な証明書であると同時に、公的な身分証明書としても非常に重要な役割を果たします。フリーターの方が無保険でいると、この身分証明書がないことによる様々な不便やリスクに直面することになります。

例えば、賃貸物件を借りる際、携帯電話を新規契約する際、銀行で口座開設をする際など、多くの場面で身分証明書の提示が求められます。運転免許証やマイナンバーカードがあれば問題ありませんが、これらを持っていない場合、保険証がないと身分証明が困難になることがあります。これにより、生活の様々な場面でスムーズな手続きができず、不便を感じることになるでしょう。

さらに、公的医療保険に加入していないことは、社会的な信用にも影響を与える可能性があります。「きちんと社会のルールを守っていない」という印象を与えかねず、場合によっては周囲からの信頼を得にくくなることもあります。健康への意識が低いと見なされ、将来のキャリアや人間関係にも間接的な影響を及ぼすことも考えられます。

無保険状態を避けるための具体的な行動ステップ

無保険でいることのリスクは、決して軽視できるものではありません。もし現在、あなたが無保険の状態であるならば、一刻も早くいずれかの公的医療保険に加入するための行動を起こすべきです。

まず第一に、ご自身の現在の状況を正確に把握することが大切です。

無保険状態を避けるための行動ステップ

1. 勤務先の状況を確認する: 今働いているアルバイト先で社会保険に加入できる条件を満たしていないか、人事・総務担当者に相談してみましょう。
* 週20時間以上、月8.8万円以上、2ヶ月超の雇用見込み、学生ではない、企業規模51人以上(2024年10月以降拡大)のいずれかの条件を満たすなら、社会保険に加入できる可能性があります。
2. 扶養の状況を確認する: 親や配偶者の扶養に入っていたが、何らかの理由で扶養から外れた(外れる予定)のかを確認します。扶養から外れた場合、自身で保険に加入する必要があります。
3. 市区町村役場に相談する: 勤務先の社会保険に加入できない、または扶養に入れない・外れた場合は、お住まいの市区町村の役所にある国民健康保険担当窓口に相談に行きましょう。
* 国民健康保険への加入手続きは、原則として14日以内に行う必要があります。

「どの保険に加入すればいいか分からない」「手続きが複雑そうで不安」と感じるかもしれません。しかし、役所の窓口や勤務先の人事担当者は、親身になって相談に乗ってくれます。迷ったらまずは相談する、という姿勢が最も重要です。 あなたの健康と安心のためにも、ぜひ今日から行動を始めてください。

まとめ

フリーターの方にとって、社会保険・健康保険や扶養の問題は複雑に感じられがちですが、適切な知識を持つことで安心して働くことができます。年収の壁(103万円・130万円)を意識し、ご自身の働き方に合わせて最適な保険制度を選択することが重要です。無保険状態は大きなリスクを伴うため、必ず何らかの保険に加入しましょう。もし疑問や不安があれば、市町村の窓口や専門機関に相談することも大切です。

よくある質問

Q: フリーターが扶養を抜けるタイミングは、具体的にいつですか?

A: 所得税上の扶養は年収103万円超、社会保険上の扶養は年収130万円超(または月収約10.8万円超)が目安です。この収入を超えると、扶養から外れることになります。


Q: フリーターでも自分で健康保険証を作ることはできますか?

A: はい、可能です。勤務先で社会保険に加入するか、ご自身で国民健康保険に加入することで健康保険証を作成できます。会社で社会保険に加入できない場合は、お住まいの市区町村役場で国民健康保険の手続きを行いましょう。


Q: 社会保険料が払えない場合、どうすればいいですか?

A: 国民健康保険料や国民年金保険料が払えない場合は、お住まいの市区町村役場や年金事務所に相談しましょう。減免制度や猶予制度がある場合があり、分割払いの相談も可能です。滞納はデメリットが大きいので早めの相談が重要です。


Q: フリーターで「無保険」の状態だと、どのようなリスクがありますか?

A: 無保険の状態では、病気や怪我で医療機関にかかった際、医療費が全額自己負担となります。高額な治療が必要になった場合に、莫大な医療費を支払うリスクがあり、経済的に困窮する可能性があります。


Q: 「フリーター 扶養外れる 知恵袋」でよく見る質問は何ですか?

A: 年収の壁(103万・130万)を超えて扶養から外れる際の税金や社会保険料の負担額に関する質問、扶養を外れることによる手取り額の変化、そして手続き方法や必要な書類に関する質問が特に多く見られます。


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