経理・事務なのに、外注を提案しただけで評価が上がった理由── 社内で通ったバックオフィス代行の進め方
「忙しいのに評価されない」
経理や事務の仕事をしていると、そんな感覚を持ったことがある方も多いのではないでしょうか。
月末月初の締め処理、請求書発行、入金確認、税理士とのやり取り。
業務は増えていくのに、人は増えない。
それでも「人手が足りません」とは簡単に言えない。
本記事では、決裁権を持たない経理・事務の立場でも提案しやすく、評価につながりやすい
「バックオフィス代行(経理代行・事務外注)」という選択肢を、提案の型から導入手順まで具体的に解説します。
忙しいのに評価されない──経理・事務が詰む構造
成果が「見えにくい」仕事は、評価が遅れる
経理・事務は、売上のように数字で成果を見せにくい職種です。
問題なく回っているほど「当たり前」に見え、逆にミスや遅延があると一気に注目されます。
- 売上を作る部署ほど「成果」が可視化されない
- トラブルがない状態=存在感が薄くなる
- 属人化していると「できて当然」になりやすい
月末月初が“毎月”来る以上、根性では解決しない
締め処理、請求、入金、支払、証憑整理。
繁忙期が「毎月固定」で来る業務は、頑張りで吸収し続けると必ず限界が来ます。
- 処理件数が増えるほど、残業が常態化しやすい
- 突発対応(差し戻し・問い合わせ)が積み上がる
- “月次の遅れ”が会社全体の意思決定を遅らせる
事故る前に動ける人が評価される(ここがチャンス)
経理・事務が評価される瞬間は、「問題を未然に防いだ」ときです。
つまり、負荷が限界に到達する前に“仕組み”を提案できる人は、社内で一段上の役割になります。
- 遅延・ミスの芽を早めに潰す
- 属人化を減らす
- 経営の意思決定スピードを上げる
「人を増やす」は、経理・事務ほど提案が通りにくい
採用は「固定費増」+「教育コスト」で稟議が重い
採用は給与だけでなく、社会保険や採用媒体費、教育工数などが乗ります。
さらに採用できても、即戦力化まで時間がかかるため、経営としては判断が慎重になりがちです。
- 採用=固定費が増える(景気変動の影響も受ける)
- 教育や引き継ぎで現場の負担が一時的に増える
- 採用できる保証がない(時間だけが溶ける)
属人化と退職リスクは、採用しても残る
採用できたとしても、業務が人に紐づいたままだと「その人が休む・辞める」で止まります。
つまり採用は、根本解決にならないことも多いです。
- 担当者依存のままだと引き継ぎが重い
- 経理は業務知識の暗黙知が溜まりやすい
- 退職・休職・産休などのリスクは常にある
決裁権がない立場で通しやすい提案は「小さく始められる選択肢」
経理・事務が提案で勝ちやすいのは、いきなり組織を変える話より、低リスクで試せる改善案です。
そこで候補になるのが「外注(バックオフィス代行)」です。
決裁権がなくても提案できる「バックオフィス代行」の強み
外注は“変動費”として小さく始められる
外注の強みは、必要な分だけ依頼できることです。
採用のような固定費ではなく、試験導入→継続判断の流れを作りやすいのがポイントです。
- まずは一部業務だけ切り出せる
- 繁忙期だけ増やす、など調整が効く
- コスト比較(現状 vs 外注)がしやすい
経理代行は「記帳」だけではなく、周辺業務まで任せられる
「経理代行=仕訳・記帳だけ」と思われがちですが、実際は周辺業務も対象になります。
依頼範囲を設計すれば、経理・事務の“詰まりポイント”を狙って解消できます。
- 請求書発行・送付、入金消込、支払準備
- 証憑整理・ファイル管理・クラウド格納
- 税理士とのやり取り補助、資料準備
「止まらない体制」を作れる(属人化の解消に効く)
外注は複数名体制で回すケースが多く、担当者が1人に固定されにくい点がメリットです。
属人化しやすい経理業務ほど、“止まらない体制”が評価されます。
社内採用と外注の違い(ざっくり比較)
| 項目 | 社内採用 | バックオフィス代行 |
|---|---|---|
| 初動の速さ | 遅い(採用〜教育) | 早い(開始まで短い) |
| コスト形態 | 固定費 | 変動費 |
| 属人化 | 起きやすい | 起きにくい(体制次第) |
| 提案の通しやすさ | 低い(経営判断) | 高い(試験導入が可能) |
なぜ「外注を提案した事務」は評価されやすいのか(提案の型)
「忙しいから外注したい」ではなく「会社に得がある」へ翻訳する
評価につながる提案は、個人都合ではなく会社都合に置き換えられています。
ポイントは、工数・ミス・遅延・属人化を“会社の損失”として整理することです。
- 締めが遅い → 経営判断が遅れる
- 残業が多い → 人件費と疲弊が増える
- 属人化 → 休職・退職で業務停止リスク
提案は「比較して判断してほしい」にすると通りやすい
決裁権がない立場で強い言い方をすると反発されます。
だから「決めてください」ではなく、比較材料を出して判断してもらうのが最適です。
そのまま使える|上司への提案例(パターンA:リスク訴求)
現在、経理業務が属人化しており、残業増と引き継ぎリスクが高い状態です。
採用はコストと時間がかかるため、まずは一部業務をバックオフィス代行で試験導入し、
工数・コスト・品質を比較して継続判断する形にできないでしょうか。
そのまま使える|上司への提案例(パターンB:経営メリット訴求)
月次締めが逼迫しており、数字確定が遅れると意思決定にも影響が出ます。
まずは請求・入金周りなど定型業務だけ外注して、月次の遅延と残業を削減できるか検証したいです。
複数プランの見積もりを取って比較資料を作るので、判断材料として見ていただけますか。
稟議が通る資料は「1枚で伝わる」
上司は忙しいので、判断材料は1枚(または短い箇条書き)で刺さる形が強いです。
おすすめは以下の4点セットです。
- 現状:月次の作業量、残業時間、遅延の有無
- 課題:属人化、ミス、差し戻し、問い合わせ増
- 選択肢:採用 vs 外注(メリデメ)
- 次アクション:試験導入の範囲・期間・KPI
失敗しない導入手順と、外注先の選び方(ここで差がつく)
導入は「棚卸し → 切り出し → 試験導入 → 定着」の順
外注は丸投げすると失敗します。
最初にやるべきは、業務を「定型」と「判断」に分けることです。
- 業務棚卸し:何にどれだけ時間がかかっているか書き出す
- 切り出し:定型業務(請求・入金・証憑など)から外注候補にする
- 試験導入:1〜2か月でKPI(残業・遅延・差し戻し)を比較
- 定着:手順書・権限・連絡フローを整備して運用化
外注先チェックリスト(最低限ここは確認)
- 体制:担当が1人固定か、複数名体制か
- 守備範囲:記帳だけか、請求・入金など周辺も可能か
- セキュリティ:NDA、権限管理、データの取り扱い
- 連絡手段:チャット・メール・定例の頻度
- 品質管理:ダブルチェックやレビュー体制
よくある失敗パターン(事前に潰せば勝ち)
- 丸投げ:情報が揃っておらず、結局社内工数が増える
- 責任範囲が曖昧:ミス時の対応が揉める
- 権限設計不足:会計ソフト・銀行・請求システムの権限が整っていない
最初は「請求書発行」「入金確認」「証憑整理」など、定型で範囲が明確な業務から始めるのが安全です。
まとめ:忙しいまま我慢するか、提案して評価されるか
何もしなければ状況は変わりません。
一方で、外注という“低リスクの改善策”を提案できれば、
単に仕事を減らした人ではなく、業務改善を前に進めた人として評価されやすくなります。
まずは情報収集でもOKです。
「自社の業務のどこを切り出せそうか」を考えながら、サービスの対応範囲を確認してみてください。
