概要: この記事では、PowerShellを使って日常のシステム管理やネットワーク操作を効率化する方法を解説します。ファイル操作のワイルドカードから、ネットワーク診断、グループポリシー管理、そしてゴミ箱操作まで、幅広いコマンドを具体的な活用例とともに紹介。PowerShellを使いこなして業務自動化の第一歩を踏み出しましょう。
PowerShell活用術:ファイル管理からネットワーク診断まで網羅
Windowsシステム管理者の皆さん、日々の業務で繰り返し行うファイル操作、ネットワーク診断、システム設定などに時間を取られていませんか? PowerShellは、これらのタスクを自動化し、劇的に効率化するための強力なツールです。2025年現在、PowerShellは進化を続け、クロスプラットフォーム対応やパフォーマンス向上も図られています。
特に重要なのは、PowerShell 2.0が2025年8月をもってWindowsから削除される予定であることです。これに依存するスクリプトは動作しなくなるため、事前の互換性確認とPowerShell 7以降への移行が必須となります。
この記事では、PowerShellの基本的なファイル管理から、ネットワーク診断、グループポリシー、さらには安全なファイル削除まで、幅広い活用術を網羅的にご紹介します。最新のPowerShellを使いこなし、スマートなシステム管理を実現しましょう。
PowerShellの基本:ワイルドカードでファイル操作を効率化
PowerShellは「コマンドレット(cmdlet)」と呼ばれる、動詞と名詞で構成されるコマンドを組み合わせて操作を行います。これにより、直感的かつ強力なシステム管理が可能です。ファイル操作はその中でも最も基本的なタスクの一つであり、PowerShellの機能を理解する上で欠かせません。
コマンドレットの基礎とGet-ChildItem活用術
PowerShellのコマンドレットは、例えばファイルやディレクトリの一覧表示にはGet-ChildItemが使われます。これは、LinuxのlsコマンドやWindowsのdirコマンドに相当し、非常に頻繁に利用されます。基本的な使い方は、対象パスを指定するだけです。
Get-ChildItem C:\Temp
特定の種類のファイルのみを表示したい場合は-File、ディレクトリのみなら-Directoryを使用します。さらに、サブフォルダ内のファイルもすべて表示したい場合は-Recurseパラメータが非常に便利です。
# C:\Tempとそのサブフォルダ内のファイルをすべて表示
Get-ChildItem C:\Temp -Recurse -File
# C:\Logs内のログファイルのみ表示(ワイルドカード使用)
Get-ChildItem C:\Logs\*.log
このようにGet-ChildItemをマスターすることで、目的のファイルやフォルダを素早く特定し、次の操作に繋げることができます。
ファイル・フォルダのコピー、移動、削除をマスターする
ファイルのコピー、移動、削除もPowerShellを使えば簡単かつ効率的に行えます。それぞれに対応するコマンドレットは、Copy-Item、Move-Item、Remove-Itemです。これらのコマンドレットは、単一のファイルだけでなく、フォルダ全体や複数のファイルに対しても適用できます。
Copy-Item: ファイルやフォルダをコピーします。Copy-Item C:\Data\report.txt C:\Backup\Move-Item: ファイルやフォルダを移動します(元の場所からは削除されます)。Move-Item C:\Temp\oldfile.log C:\Archive\Remove-Item: ファイルやフォルダを削除します。フォルダを削除する際には-Recurseパラメータ(サブフォルダ内も削除)と-Forceパラメータ(確認なしで強制削除)をよく併用します。Remove-Item C:\OldLogs -Recurse -ForceRemove-Itemは強力なコマンドです。実行前には必ずバックアップを取るか、対象パスが正しいことを十分に確認してください。意図しないデータ損失を防ぐため、細心の注意を払いましょう。
これらのコマンドレットを組み合わせることで、定期的なログファイルのアーカイブや、不要な一時ファイルのクリーンアップなどを自動化できます。
ワイルドカードとパイプラインで高度なファイル処理
PowerShellの真価は、コマンドレットの組み合わせとワイルドカード、そしてパイプラインにあります。ワイルドカード(*や?)を使用すれば、ファイル名の一部を指定して柔軟な操作が可能です。例えば、特定の拡張子のファイルを一括で処理したい場合などに役立ちます。
# C:\Logsフォルダ内のすべてのtxtファイルを削除
Get-ChildItem C:\Logs\*.txt | Remove-Item -Force
上記の例では、Get-ChildItemで取得したオブジェクトがパイプライン(|)を通じてRemove-Itemに渡され、一括削除が実行されます。このパイプラインの仕組みにより、複数のコマンドレットを連携させ、複雑な処理を簡潔なワンライナーで実現できます。
さらに、Where-ObjectやSelect-Objectなどのコマンドレットと組み合わせることで、より高度なフィルタリングや情報抽出が可能です。例えば、特定の更新日時以前のファイルのみを処理したり、ファイルサイズで絞り込んだりすることもできます。これらのテクニックを習得することで、ファイル管理の自動化レベルを格段に向上させることができます。
出典:Microsoft Learn (2025-03-24)
現在地の把握とネットワーク情報の収集術
ネットワークのトラブルシューティングや設定確認において、PowerShellは非常に強力なツールとなります。従来のコマンドプロンプトの機能を超える詳細な情報取得や診断が可能です。ここでは、基本的な疎通確認から、ポート接続、詳細なネットワーク設定情報の取得まで、PowerShellを用いたネットワーク診断術を解説します。
基本的な疎通確認:Test-Connection
ネットワーク接続の基本的な確認は、Test-Connectionコマンドレットを使用します。これは、従来のpingコマンドに相当し、指定したホストとの疎通状況を確認できます。IPアドレスだけでなく、ホスト名やFQDN(完全修飾ドメイン名)も指定可能です。
# GoogleのDNSサーバーと4回疎通確認
Test-Connection -ComputerName 8.8.8.8 -Count 4
# 特定のWebサーバーとの疎通確認
Test-Connection -ComputerName webserver.local
Test-Connectionは、単に成功/失敗を返すだけでなく、パケットロス率、ラウンドトリップタイム(RTT)などの詳細な統計情報もオブジェクトとして返します。これにより、ネットワークの遅延状況や安定性も把握できます。
# 結果オブジェクトからIPv4アドレスと平均RTTを取得
(Test-Connection -ComputerName google.com -Count 1).IPv4Address
(Test-Connection -ComputerName google.com -Count 1).AverageResponseTime
ネットワーク問題の切り分けにおいて、まずはこのコマンドで基本的な疎通が取れているかを確認することが第一歩となります。
詳細な接続診断:Test-NetConnection
Test-Connectionが主にICMP(ping)による疎通確認であるのに対し、Test-NetConnectionはさらに詳細なネットワーク診断を可能にします。特に、特定のポートへの接続テストは、ファイアウォールやサービスの状態を確認する上で非常に重要です。
# Webサーバーのポート80への接続テスト
Test-NetConnection -ComputerName webserver.local -Port 80
# 詳細な診断情報を表示
Test-NetConnection -ComputerName remotehost.example.com -InformationLevel Detailed
このコマンドレットは、以下のような多様な情報を提供します。
- PingSucceeded: ICMPによる疎通の成否
- TcpTestSucceeded: 指定したポートへのTCP接続の成否
- ComputerName: 接続対象のホスト名
- RemoteAddress: 接続対象のIPアドレス
- InterfaceAlias: 使用されたネットワークインターフェース
- SourceAddress: 送信元のIPアドレス
特定のアプリケーションやサービスが利用できない場合に、Test-NetConnectionで該当ポートへの接続をテストすることで、問題がネットワーク経路、ファイアウォール、またはサービス自体の問題であるかを効率的に切り分けることができます。
ネットワーク設定情報の取得と分析
PowerShellは、システムに構成されているネットワーク設定を詳細に取得するためのコマンドレットも豊富に提供しています。これにより、IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSサーバーなどの情報を一元的に確認できます。
# 全てのネットワークアダプターの情報を取得
Get-NetAdapter
# 現在のIPアドレス設定を取得
Get-NetIPAddress
# DNSクライアントの設定(DNSサーバーアドレス)を取得
Get-DnsClientServerAddress
これらのコマンドレットは、ネットワーク設定の整合性を確認したり、IPアドレスの競合などのトラブルシューティングを行ったりする際に不可欠です。例えば、誤ったDNSサーバーが設定されていないか、DHCPから適切なIPアドレスが割り当てられているかなどを簡単に確認できます。
また、ルーティングテーブルを確認するGet-NetRouteも、ネットワーク経路に問題がないかを診断する上で役立ちます。これらの情報を総合的に分析することで、ネットワークの現状を正確に把握し、迅速な問題解決に繋げることができます。
出典:TechTarget (2022-11-04)
時刻同期とシステム設定:NTPとワークグループ管理
システム管理において、時刻の正確性は非常に重要です。ログの整合性、認証プロトコルの動作、ファイルシステムのタイムスタンプなど、多くの要素が正確な時刻に依存しています。PowerShellを使用することで、NTP(Network Time Protocol)の設定から、ワークグループ環境でのPC管理、さらには様々なシステム設定の自動化まで行うことができます。
時刻同期の重要性とNTP設定
システムの時刻が狂っていると、 Active Directoryの認証失敗、ログ分析の困難、ファイル共有の問題など、さまざまなトラブルを引き起こします。NTPは、ネットワーク経由で正確な時刻情報を提供するプロトコルであり、すべてのPCで時刻が同期されていることは、安定したシステム運用に不可欠です。
Windowsでは、NTPクライアントサービス(W32Time)が時刻同期を管理しています。PowerShellを使ってこのサービスの状態を確認したり、設定を変更したりすることができます。
# W32Timeサービスの状態を確認
Get-Service W32Time
# W32Timeサービスを開始(管理者権限が必要)
Start-Service W32Time
# W32Timeサービスを自動起動に設定(管理者権限が必要)
Set-Service W32Time -StartupType Automatic
また、NTPサーバーの変更はレジストリを介して行いますが、PowerShellのSet-ItemPropertyコマンドレットを利用すれば、安全かつ自動的に設定を更新できます。これにより、全PCのNTP設定を一元管理し、時刻同期の正確性を保つことが可能になります。
ワークグループ環境でのPC管理
Active Directoryドメインに参加していないワークグループ環境では、各PCの管理は個別に行う必要があります。このような状況でも、PowerShellは個々のPCのローカルユーザーやグループ、ネットワーク設定などを効率的に管理するのに役立ちます。
# ローカルユーザーの一覧を取得
Get-LocalUser
# 新しいローカルユーザーを作成(管理者権限が必要)
New-LocalUser -Name "testuser" -Password (Convertto-SecureString "Password123!" -AsPlainText -Force) -FullName "Test User" -Description "Temporary account"
# 既存のローカルグループにユーザーを追加(管理者権限が必要)
Add-LocalGroupMember -Group "Administrators" -Member "testuser"
さらに、ローカルPCのIPアドレス、サブネットマスク、DNSサーバーアドレスなどのネットワーク設定もPowerShellで変更できます。これにより、手動での設定変更の手間を省き、ヒューマンエラーのリスクを低減できます。ワークグループ環境ではドメインのような集中管理はできませんが、PowerShellを活用することで、個々のPCの管理負担を大幅に軽減することが可能です。
システム設定の自動化と効率化
PowerShellは、時刻同期やユーザー管理だけでなく、Windowsのあらゆるシステム設定を自動化するための強力な手段を提供します。レジストリの操作、サービスの管理、イベントログの監視、タスクスケジューラの管理など、多岐にわたるタスクをスクリプトで実行できます。
- レジストリ操作:
Get-ItemProperty、Set-ItemPropertyコマンドレットを使って、レジストリキーの値を読み書きできます。これにより、OSの深い部分の設定変更を自動化できます。 - サービス管理:
Get-Service、Start-Service、Stop-Service、Set-Serviceコマンドレットで、Windowsサービスの状態確認、起動/停止、スタートアップ種類の変更が可能です。 - タスクスケジューラ:
Get-ScheduledTask、Register-ScheduledTaskなどを使って、定期的・自動的に実行されるタスクの管理もPowerShellで行えます。 - イベントログ監視:
Get-WinEventコマンドレットで、特定のイベントログを監視し、異常を検知した際にアラートを生成するといった運用も可能です。
これらの機能を活用することで、システムの状態を監視し、問題発生時には自動で対応するような高度な運用自動化を実現できます。日々の運用業務で繰り返し行う定型作業をPowerShellスクリプトに置き換えることで、ヒューマンエラーの削減と業務効率の大幅な向上に繋がります。
出典:Alya Consulting (2025-03-24)
グループポリシーとユーザーグループ管理の極意
大規模なWindowsネットワーク環境、特にActive Directoryドメイン環境では、グループポリシー(GPO)とユーザーグループ管理が不可欠です。PowerShellは、これらの管理タスクを効率化し、手動では困難な設定の適用、監視、バックアップを自動化するための強力な機能を提供します。これにより、一貫性のあるセキュリティとシステム設定を維持することが可能になります。
グループポリシーの概要と取得方法
グループポリシーは、ドメイン内のユーザーやコンピューターにセキュリティ設定、ソフトウェアインストール、スクリプト実行などの様々な設定を一括で適用するための仕組みです。PowerShellの「GroupPolicy」モジュールを使用することで、GPOに関する情報をプログラム的に操作できます。このモジュールは、Active Directoryドメインコントローラー、またはリモートサーバー管理ツール (RSAT) がインストールされたクライアントPCで利用可能です。
# すべてのグループポリシーオブジェクト(GPO)の一覧を取得
Get-GPO -All
# 特定のGPOの詳細情報を取得
Get-GPO -Name "Default Domain Policy" -Domain example.com
さらに、Get-GPResultantSetOfPolicyコマンドレットを使用すると、特定のユーザーやコンピューターに対して、どのようなグループポリシーが最終的に適用されているかを「結果セットのポリシー (RSoP)」として確認できます。これはトラブルシューティングにおいて非常に有用です。
# 特定のコンピューターに適用されているRSoPレポートを生成(管理者権限が必要)
Invoke-GPUpdate -Computer "CLIENTPC01"
Get-GPResultantSetOfPolicy -Computer "CLIENTPC01" -ReportType HTML -Path C:\Temp\rsop_report.html
これらのコマンドレットを使いこなすことで、GPOの設定状況を正確に把握し、問題発生時の原因究明を迅速に行うことができます。
GPOのインポート・エクスポートとバックアップ戦略
グループポリシーはシステムの根幹に関わる設定を含むため、そのバックアップとリストアは極めて重要です。PowerShellは、GPOのバックアップ、リストア、インポート、エクスポートをコマンドレットで実行できます。これにより、GPOの変更管理、災害復旧、テスト環境から本番環境への移行などが容易になります。
Backup-GPO: 指定したGPOまたはすべてのGPOをバックアップします。# 全てのGPOをC:\GP_Backupフォルダにバックアップ Backup-GPO -All -Path C:\GP_BackupRestore-GPO: バックアップからGPOを復元します。Export-GPO/Import-GPO: GPOの設定をファイルとしてエクスポートし、別のドメインにインポートする際に利用します。
GPOの変更はシステム全体に影響を与える可能性があるため、変更前には必ずバックアップを取得し、可能であればテスト環境で十分に検証することを強く推奨します。PowerShellを活用して定期的なGPOバックアップを自動化することで、万一の事態に備えることができます。
このような自動化されたバックアップ戦略は、大規模環境におけるGPO管理のベストプラクティスと言えるでしょう。
ユーザーグループの管理とアクセス権限設定
Active Directory環境におけるユーザーとグループの管理は、アクセス権限の付与とセキュリティ確保の基盤となります。PowerShellの「ActiveDirectory」モジュールを使用すれば、ユーザーアカウントの作成、グループへの追加、削除、グループメンバーシップの変更などを効率的に行えます。
# 特定のActive Directoryユーザー情報を取得
Get-ADUser -Identity "john.doe"
# 特定のActive Directoryグループのメンバーを取得
Get-ADGroupMember -Identity "SalesGroup"
# ユーザーをグループに追加(管理者権限が必要)
Add-ADGroupMember -Identity "SalesGroup" -Members "jane.smith"
これらのコマンドレットを活用することで、新入社員のアカウント設定、部門異動に伴うグループメンバーシップの変更、退職者のアカウント削除といった定型業務をスクリプト化し、自動化できます。これにより、手動での作業と比較して、時間と労力を大幅に削減し、ヒューマンエラーを減らすことが可能です。
さらに、ファイルサーバー上の共有フォルダに対するアクセス権限(ACL)もPowerShellで管理できます。Get-AclとSet-Aclコマンドレットを使用すれば、ユーザーグループに対するきめ細やかなアクセス制御をプログラム的に設定し、一貫したセキュリティポリシーを適用できます。
出典:Dell 日本 (2025-09-05)
安全なファイル削除:ゴミ箱操作コマンド詳解
Windows環境でのファイル削除は、通常エクスプローラーからゴミ箱へ移動し、後で手動で空にするのが一般的です。しかし、大量のファイルを削除する場合や、スクリプトで定期的にクリーンアップを行う必要がある場合、PowerShellのゴミ箱操作コマンドが非常に役立ちます。これにより、手動操作の手間を省き、より効率的かつ安全にディスクスペースを管理できます。
Clear-RecycleBinコマンドでゴミ箱を空にする
PowerShell 5.0以降では、Clear-RecycleBinコマンドレットが導入され、非常に簡単にゴミ箱を空にできるようになりました。このコマンドレットは、システム全体のゴミ箱を一度にクリアする際に特に便利です。
# 全てのドライブのゴミ箱を空にする前に確認プロンプトを表示
Clear-RecycleBin
# 確認プロンプトなしで全てのドライブのゴミ箱を強制的に空にする
Clear-RecycleBin -Force
-Forceパラメータを使用すると、通常表示される「ゴミ箱を完全に空にしますか?」という確認ダイアログが表示されずに実行されます。スクリプトに組み込む際には、このパラメータを適切に利用することで、完全に自動化されたクリーンアッププロセスを実現できます。
ただし、-Forceを使用する際は、誤って重要なファイルを削除しないよう、スクリプトの実行前に十分な確認とテストを行うことが極めて重要です。
このコマンドは管理者権限でPowerShellを起動した場合に最大限の機能を発揮します。
特定のドライブのゴミ箱を操作する方法
システムに複数のドライブが接続されている場合、特定のドライブのゴミ箱のみを空にしたいというニーズが発生することもあります。Clear-RecycleBinコマンドレットは、-DriveLetterパラメータを使用することで、この要件に応えることができます。
# Cドライブのゴミ箱のみを空にする(確認プロンプトあり)
Clear-RecycleBin -DriveLetter C
# Dドライブのゴミ箱を強制的に空にする
Clear-RecycleBin -DriveLetter D -Force
この機能は、特にディスク容量がひっ迫している特定のドライブに対して迅速な対応が必要な場合や、特定のストレージデバイスのクリーンアップを定期的に行いたい場合に非常に有効です。例えば、データのアーカイブに使用される大容量ドライブのゴミ箱を、定期的にスクリプトで空にするといった運用が考えられます。
ドライブレターを誤って指定すると意図しないドライブのゴミ箱を空にしてしまう可能性があるため、スクリプト作成時には変数でドライブレターを渡すなど、正確性を確保する工夫が必要です。
ゴミ箱管理の注意点とベストプラクティス
PowerShellを使ったゴミ箱の操作は非常に強力ですが、いくつかの注意点とベストプラクティスを理解しておくことが重要です。
- バックアップの徹底:
Remove-ItemやClear-RecycleBinコマンドレットを使用する前には、必ず重要なデータのバックアップを取得してください。一度ゴミ箱から完全に削除されたファイルは、特別なツールを使わない限り復元が困難です。 - PowerShell 2.0のEOLに注意: PowerShell 2.0は2025年8月でサポート終了となり、Windowsから削除される予定です。 これに依存する古いスクリプトは動作しなくなるため、PowerShell 5.1やPowerShell 7.xなど、最新バージョンへの対応とスクリプトの互換性チェック、修正を必ず行ってください。
- 管理者権限での実行: 多くのシステム管理タスクと同様に、ゴミ箱のクリアも管理者権限でPowerShellを起動する必要があります。
- テスト環境での検証: 新しいクリーンアップスクリプトを本番環境に適用する前に、必ずテスト環境で十分な検証を行ってください。これにより、予期せぬ問題の発生を防ぐことができます。
これらの注意点を守りながらPowerShellのClear-RecycleBinコマンドレットを適切に活用することで、効率的かつ安全なディスクスペース管理を実現し、システムの健全性を保つことができます。
出典:Microsoft Learn (2025-03-10)
PowerShellとAI:あなたの「秘書」が業務効率化を加速させる
PowerShellは、ファイル管理からネットワーク診断まで、システム管理における強力なツールです。しかし、その豊富なコマンドやオプションを全て把握し、使いこなすには時間と労力がかかります。そこで、AIをあなたの「優秀なアシスタント」として活用してみませんか?AIは、PowerShellの知識を整理し、具体的なコマンド作成を支援することで、あなたの業務効率を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。AIを賢く使うことで、あなたはより戦略的な業務に集中できるようになるでしょう。
【思考の整理】記事のテーマをAIで整理・優先順位付けするコツ
PowerShellには多岐にわたる機能がありますが、「何から手をつければ良いかわからない」と感じることもあるかもしれません。そんな時、AIに「この記事で紹介されているPowerShellの機能の中から、特にファイル管理の自動化に役立つものを3つ挙げてください。それぞれの機能がどのような場面で役立つかも説明してください。」といった指示を出すことで、AIは記事の内容を分析し、あなたの関心のある領域に沿って情報を整理してくれます。これにより、AIはあなたの「秘書」のように、効率的な学習やタスクの優先順位付けをサポートしてくれるのです。
さらに、「ネットワーク診断を効率化するために、PowerShellでよく使われるコマンドを5つ、それぞれの用途とともにリストアップしてください。特に、ネットワークの遅延を調査するのに役立つコマンドに焦点を当ててください。」のように具体的に指示を出すことで、AIは記事の内容をさらに深掘りし、あなたの求める情報に的を絞って提供してくれます。このように、AIに「何を知りたいか」を明確に伝えることで、AIはあなたの「優秀なアシスタント」として、思考の整理と優先順位付けを力強く支援してくれるでしょう。
【実践の下書き】そのまま使えるプロンプト例( を使用)
例えば、ファイル検索を自動化したいと考えた場合、AIに以下のようなプロンプトを与えることで、具体的なPowerShellコマンドのたたき台を得ることができます。AIに「指定したフォルダ以下で、特定の拡張子を持つファイルを検索し、そのファイル名とパスを一覧表示するPowerShellコマンドを教えてください。検索対象のフォルダパスと拡張子は後で指定できるように、変数で記述してください。」と依頼してみましょう。
# 指定したフォルダ以下で、特定の拡張子を持つファイルを検索し、
# そのファイル名とパスを一覧表示するPowerShellコマンド
$SearchFolder = "C:\Your\Target\Folder" # 検索対象のフォルダパスを指定
$FileExtension = "*.log" # 検索したいファイルの拡張子を指定
Get-ChildItem -Path $SearchFolder -Recurse -Filter $FileExtension | Select-Object Name, FullName
このプロンプト例は、AIが記事のサマリーにある「ファイル操作のワイルドカード」といった要素を理解し、それを変数で柔軟に扱えるようにコマンドを生成してくれることを示しています。AIはあくまで「下書き」を提供してくれるため、ご自身の環境や目的に合わせて、パスや拡張子などの変数を適宜変更して使用してください。これにより、AIはあなたの「秘書」として、時間を節約しながら実用的なスクリプト作成をサポートします。
【品質の担保】AIの限界を伝え、人がどう微調整すべきかの知恵
AIは非常に強力なツールですが、万能ではありません。AIが生成したPowerShellコマンドは、あくまで「たたき台」として捉え、そのまま実行するのではなく、必ずご自身の環境や目的に合わせて内容を確認し、微調整することが重要です。例えば、AIが生成したコマンドが想定外のファイルを削除してしまったり、ネットワーク設定を意図せず変更してしまったりする可能性もゼロではありません。そのため、実行前にコマンドの意味を理解し、必要に応じてテスト環境で試すなどの慎重な姿勢が求められます。
AIは「判断」ではなく「情報整理」や「提案」を得意とします。したがって、AIが提示したコマンドの妥当性や、そのコマンドを実行することでどのような影響があるのか、といった最終的な判断は、常にあなた自身が行う必要があります。AIを「思考の代行者」ではなく、「強力な情報収集・整理アシスタント」として位置づけ、その提案を基にご自身の知識や経験と照らし合わせながら、最も安全で効果的な方法を選択していくことが、AIを最大限に活用する鍵となります。
まとめ
よくある質問
Q: PowerShellで特定の拡張子のファイルを一括で取得するには?
A: `Get-ChildItem -Path "C:\path\to\folder" -Include "*.txt", "*.log"` のようにワイルドカードと`-Include`パラメーターを使用します。
Q: 現在作業しているディレクトリのパスを確認する方法は?
A: `Get-Location` コマンドレットを使用することで、現在の作業ディレクトリ(カレントパス)を取得できます。
Q: グローバルIPアドレスをPowerShellで簡単に確認できますか?
A: はい、`(Invoke-WebRequest -Uri "https://ifconfig.me/ip").Content` のように外部サービスを利用して取得する方法が一般的です。
Q: Active Directoryグループのメンバーを一覧表示するにはどうすればいいですか?
A: `Get-ADGroupMember -Identity "グループ名"` コマンドレットを使用します。ただし、Active Directoryモジュールのインストールが必要です。
Q: PowerShellでゴミ箱内のファイルを完全に空にするには?
A: `Clear-RecycleBin -Force` コマンドレットを実行することで、確認なしでゴミ箱を空にできます。実行時は十分注意してください。