【徹底解説】エントリーシート作成のコツと例文、よくある質問

就職活動の第一歩となるエントリーシート(ES)は、あなたの魅力を企業に伝える重要な書類です。
しかし、「どう書けばいいのかわからない」「企業は何を見ているの?」といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ESの基本から作成のコツ、よくある質問への回答、さらには応用編まで、最新の情報を基に徹底解説します。
この記事を読めば、あなたのES作成の不安が解消され、自信を持って選考に臨めるようになるでしょう。

さあ、内定への扉を開く、魅力的なESを作成するための知識を身につけましょう!

エントリーシートとは?基本を理解しよう

エントリーシートの役割と重要性

エントリーシート(ES)とは、就職活動において企業に提出する応募書類の一つで、企業が独自に設けるフォーマットで作成されます。
これは単なる個人情報や学歴を羅列する履歴書とは異なり、あなたの「自己プレゼンテーション資料」としての役割を強く持ちます。

ESを通じて企業は、応募者の人物像、価値観、志望動機、将来性などを深く理解しようとします。
特に、企業が求める人物像とあなたの強みや経験がどれだけ合致しているかを見極める上で不可欠なツールとなるのです。

選考の初期段階で合否を分けるだけでなく、ESの内容は最終面接まで面接官の手元に残ることがほとんどです。
そのため、あなたのESは一貫した選考の基礎となり、面接での質問の多くもESに記載された内容から派生します。
質の高いESを作成することは、その後の選考を有利に進める上で極めて重要なのです。

企業がESで確認するポイント

企業はESを通じて、単に「優秀な学生」を探しているわけではありません。
自社で活躍できる人物像、そして企業の文化にフィットする人材であるかを見極めようとしています。
具体的には、以下の4つのポイントを重視しています。

  • 応募者の能力・スキル:業務遂行に必要な専門知識や、課題解決能力、コミュニケーション能力などがあるか。あなたの経験から得られた具体的なスキルが、入社後にどのように活かせるかを想像します。
  • 応募者の人柄:企業の社風やチームワークを重視する文化に合致しているか。協調性や主体性、リーダーシップといった側面もESの内容から読み取ろうとします。
  • 応募者の熱意・意欲:なぜ「この企業」で働きたいのか、入社後にどのように貢献したいのかという強い意欲があるか。企業への深い理解に基づいた志望動機は、高い評価に繋がります。
  • 応募者の思考力:自身の経験や考えを論理的に整理し、分かりやすく伝えられるか。困難に直面した際の思考プロセスや、そこから何を学び、どう行動したかを通じて、応用力や成長の可能性を見極めます。

これらのポイントを意識してESを作成することで、企業が本当に求めている情報を的確に伝えることができるでしょう。

効果的なES作成のための心構え

ES作成は、単に質問に答える作業ではありません。
あなたの魅力を最大限に引き出し、企業に「会ってみたい」と思わせるための戦略的なプロセスです。
以下の心構えで臨みましょう。

  • 結論ファースト:忙しい採用担当者が短時間で内容を理解できるよう、どの項目でもまず結論を簡潔に述べることが鉄則です。その後に具体的なエピソードや理由で肉付けすることで、論理的で説得力のある文章になります。
  • ポイントを絞る:あれもこれもと欲張らず、最もアピールしたい強みや経験を絞り込みましょう。具体的なエピソードを盛り込み、あなたの個性が伝わるように記述することが重要です。
  • 企業研究と自己分析の徹底:応募企業のビジネスモデル、理念、求める人物像を深く理解することが不可欠です。それらを基に、自身の強みや経験、価値観と結びつけてアピールすることで、企業へのフィット感を効果的に示せます。自己分析は、あなたの言葉に深みと説得力をもたらします。
  • 丁寧な作成と最終確認:誤字脱字は、どれだけ内容が優れていても評価を下げてしまいます。指定されたフォーマットや文字数を守ることも基本中の基本です。手書きの場合は丁寧に、PC作成の場合は入力ミスがないか、提出前に何度も確認する習慣をつけましょう。
  • 「余白をなくす」意識:指定文字数がある場合、8割以上を目安に記入することをお勧めします。余白が多いと、記入意欲が低い、あるいは伝えるべき内容が少ないと判断される可能性があります。あなたの熱意と情報を詰め込むつもりで記述しましょう。

これらの心構えを持つことで、あなたのESは単なる書類ではなく、あなたの「熱意」と「魅力」を伝える強力なツールとなるはずです。

種類別!エントリーシート作成のポイントと例文

自己PR・ガクチカの書き方と例文

自己PRと「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」は、あなたの個性と潜在能力を企業に伝えるための重要な項目です。
ただ経験を述べるだけでなく、そこから何を学び、どのように成長したかを具体的に示しましょう。

自己PRのポイント

自身の強みやスキル、経験をアピールする項目ですが、単に「私は〇〇が得意です」と述べるだけでは不十分です。
重要なのは、その強みが「応募企業の仕事でどのように活かせるか」を具体的に伝えること。
企業の事業内容や募集職種の役割を理解し、あなたの特性が貢献できる点を明確に示しましょう。

自己PRの例文
「私の強みは、目標達成に向けて課題を分析し、主体的に解決策を実行できる『課題解決力』です。大学時代の〇〇ゼミで、地域の商店街活性化プロジェクトに参画した際、来客数減少という課題に直面しました。私はまず、商店街の顧客層とニーズを徹底的に分析し、若年層の取り込みが喫緊の課題であると仮説を立てました。そこで、SNSを活用したオンラインプロモーションと、地元の大学生と連携した期間限定カフェの企画を提案・実行。結果として、プロジェクト期間中の月間来客数を前年比15%増加させることができました。この経験を通じて培った課題解決力は、貴社の〇〇事業において、新たな市場開拓やサービス改善に貢献できると確信しております。」

ガクチカのポイント

学生時代に注力した経験や、そこから得た学びをアピールします。
企業は、入社後にあなたが仕事で課題に直面した際に、同じように主体的に考え、行動し、乗り越えられるかを見ています。
経験から得た価値観や性格が、企業の求める人物像と合致しているかどうかも評価の対象です。

ガクチカの例文
「私は、大学時代の〇〇サークルで、会員数減少という課題に対し、SNSを活用した新規イベントの企画・実行に取り組みました。具体的には、ターゲット層に響くようなSNS投稿を研究し、週に3回以上更新することで、フォロワー数を〇〇%増加させ、結果として新規イベントの参加者数を〇〇%増加させることができました。この経験から、現状分析に基づいた仮説設定、戦略立案、そして実行・改善という一連のプロセスを主体的に行う力を身につけました。特に、周囲を巻き込み、目標に向かって協働する楽しさと難しさも実感しました。この経験で得た計画遂行力と協調性は、貴社の〇〇プロジェクト推進において必ず貢献できると信じております。」

志望動機・長所短所の書き方と例文

志望動機と長所・短所の項目は、あなたの企業への理解度と自己理解の深さを示す重要な要素です。
説得力のある内容で、採用担当者の心を掴みましょう。

志望動機のポイント

なぜ「その企業」で働きたいのか、入社への熱意や貢献意欲を伝える項目です。
「貴社の製品が好きだから」といった感情的な理由だけでなく、企業の事業内容や理念、将来性と自身の経験・価値観を深く結びつけて具体的に説明することが重要です。

「〇〇の事業を通じて、社会に貢献したいという思いがあるから」といった個人のビジョンと、その企業でなければ実現できない理由を明確にしましょう。
企業研究を徹底し、具体的な事例を挙げることで、説得力が増します。

志望動機の例文
「私が貴社を志望する理由は、『テクノロジーの力で社会課題を解決する』という貴社の理念に深く共感し、自身のこれまでの経験を活かして貢献したいと強く願っているからです。大学時代に〇〇地域でのボランティア活動を通じて、情報格差による不便を目の当たりにし、テクノロジーが持つ可能性を痛感しました。貴社が展開する〇〇事業は、まさにその課題解決に直結しており、特に〇〇技術における貴社の最先端な取り組みに魅力を感じています。私の〇〇(プログラミング、データ分析など)のスキルと、課題解決への強い意欲を組み合わせることで、貴社の新たなサービス開発や既存事業の拡大に貢献し、より多くの人々の生活を豊かにしたいと考えております。」

長所・短所のポイント

自身の性格や強み、弱みを客観的に理解しているか、そしてそれをどう活かし、どう改善しようとしているかが見られます。
長所は具体的なエピソードを交えて説得力を持たせ、短所はただ述べるだけでなく、改善への努力や具体的な対策を併せて伝えることで、自己成長意欲をアピールできます。

長所の例文
「私の長所は、目標達成に向けて粘り強く努力できることです。大学時代の研究プロジェクトでは、想定外の困難なデータ解析に直面しました。一度は心が折れそうになりましたが、諦めずに参考書を読み込み、専門の先生や友人に積極的に質問を重ね、試行錯誤を繰り返しました。結果として、最終的に目標としていたデータ解析を成功させ、学会での発表にこぎつけることができました。この経験を通じて培った粘り強さは、貴社での困難な業務に対しても、最後まで諦めずに取り組む姿勢として活かせると確信しております。」

短所の例文
「私の短所は、計画を立てすぎるあまり、行動が遅くなることがある点です。完璧主義な傾向があり、準備に時間をかけすぎてしまうことがありました。しかし、この短所を改善するため、現在は『まずは2割でもいいから行動してみる』ことを意識し、後から修正や改善を加えていくように心がけております。具体的には、タスクを細分化し、小さな一歩から始めることで、以前よりも迅速に行動できるようになりました。この改善努力を通じて、貴社でも迅速かつ丁寧な業務遂行を目指し、貢献していきたいと考えております。」

その他質問項目への対策

ESには、上記以外にも企業独自の質問が設けられることがあります。
これらはあなたの思考力や価値観、ユニークな個性を知るための重要な手がかりとなるため、慎重かつ戦略的に回答しましょう。

ユニークな質問へのアプローチ

「最近の報道で最も印象に残ったことは?」や「自分を野菜に例えると?」といった質問は、正解があるわけではありません。
大切なのは、質問の意図を汲み取り、自分なりの考えや価値観を論理的に表現することです。

例えば、「最近の報道」に関する質問では、単にニュースの内容を説明するだけでなく、なぜそのニュースに興味を持ったのか、それを通じて社会やビジネスについて何を考えたのか、といったあなたの視点や洞察を伝えることが重要です。

「自分を野菜に例えると」のような質問では、選んだ野菜の特性と自身の性格や強みをどのように結びつけるか、その発想力と表現力が問われます。
ユーモアを交えつつ、あなたの個性をポジティブにアピールするチャンスと捉えましょう。

共通の注意点:嘘はNG、一貫性を保つ

どのような質問に対しても共通して言えるのは、「嘘は絶対にNG」だということです。
話を多少盛ることは許容される場合もありますが、事実と異なる内容を記載することは避けましょう。
嘘は面接で見抜かれる可能性が高く、企業との信頼関係を損ねてしまいます。

また、ESに記載する内容は、その後の面接での回答と一貫性を持たせることが極めて重要です。
ESは面接官にとっての「あなたのプロフィールブック」であり、面接での質問の多くはESの内容に基づいています。
ESと面接での回答に食い違いがあると、企業への入社意欲やあなたの人間性そのものに疑念を抱かれかねません。
作成したESの内容は、提出後も繰り返し読み返し、あなたの言葉として定着させておくようにしましょう。

可能であれば、信頼できる友人やキャリアアドバイザーにESを読んでもらい、客観的な意見を取り入れることも有効です。
第三者の目線で論理の飛躍や誤解を招く表現がないかを確認してもらうことで、より完成度の高いESに仕上げることができます。

よくある疑問を解決!エントリーシートQ&A

ESの通過率はどれくらい?

エントリーシートの具体的な通過率は、業界、企業規模、年度、そして応募者の質によって大きく変動するため、一概に「〇〇%」と示す数値データは存在しません。
しかし、ESが選考の初期段階で合否が決まることも非常に多く、その後の選考に進むための最初の関門であることは間違いありません。

特に人気企業や大手企業では、何千、何万というESが提出される中で、選考基準に満たないものは早期にふるい落とされてしまいます。
このため、「ESは通過することが最も難しい」とさえ言われることもあります。

通過率の数値にとらわれるのではなく、ESは「企業が求める人物像を理解し、その上で自身の強みや経験を効果的にアピールするための最重要書類である」という認識を持つことが重要です。
質の高いESを作成するために、徹底した自己分析と企業研究、そして丁寧な文章作成を心がけることが、何よりも通過への近道となります。

誤字脱字を見つけるチェック方法

誤字脱字は、あなたの熱意や能力を疑わせるだけでなく、「仕事の丁寧さ」「注意力」といった基本的なビジネススキルが不足しているという印象を与えてしまいます。
完璧なESを目指すために、以下のチェック方法を実践しましょう。

  1. 音読する:声に出して読むことで、目で追うだけでは気づかない不自然な言い回しや誤字脱字を発見しやすくなります。
  2. 時間を置いてから見直す:作成直後は集中力が続き、ミスを見逃しがちです。数時間、あるいは一日置いてから見直すと、客観的な視点でチェックできます。
  3. 印刷して確認する:PC画面で見るのと、紙媒体で見るのとでは印象が異なります。印刷して手元でじっくり確認しましょう。
  4. 複数人の目を通す:家族、友人、先輩、キャリアアドバイザーなど、第三者に読んでもらうことは最も効果的な方法の一つです。自分では気づけない視点からの指摘や、より良い表現の提案が期待できます。
  5. 校正ツールを活用する:Wordなどの文章作成ソフトに搭載されている校正機能や、オンラインの文章校正ツールを積極的に活用しましょう。
  6. 企業の正式名称を確認する:特に企業名や部署名、役職名などは、略さずに正式名称で記載されているか、一字一句正確かを確認してください。

これらの方法を組み合わせることで、ESの完成度を格段に高めることができます。
細部へのこだわりが、あなたの真摯な姿勢を企業に伝えるでしょう。

添削は誰に頼むべき?

ESの添削は、客観的な視点を取り入れ、内容の質を高める上で非常に重要です。
信頼できる人に添削を依頼することで、あなたのESはより洗練されたものになります。
主な添削依頼先とそれぞれのメリット・デメリットを理解しておきましょう。

  • 大学のキャリアセンター/キャリアアドバイザー
    • メリット:就職活動のプロであり、ESの書き方の基本や企業の評価ポイントを熟知しています。多くの学生のESを見てきた経験から、的確なアドバイスが期待できます。
    • デメリット:予約が取りにくい、学生が多くて一人にかけられる時間が限られる場合がある。
  • OB・OG、大学の先輩
    • メリット:実際にその企業の選考を通過した経験がある場合、具体的なアドバイスや企業目線のフィードバックが得られます。親身になって相談に乗ってくれることが多いです。
    • デメリット:添削経験が豊富でない場合、客観性が欠ける可能性もある。
  • 家族や友人
    • メリット:あなたのことをよく知っているため、人柄や個性が伝わる表現になっているか、違和感がないかといった視点でアドバイスをもらえます。気軽に頼める点が魅力です。
    • デメリット:就職活動の知識やESの評価ポイントについては専門家ではないため、あくまで「読みやすさ」や「あなたらしさ」の確認に留まることが多い。

これらの添削者を複数活用し、それぞれの視点からアドバイスをもらうことが、最も効果的です。
特に、キャリアアドバイザーによる専門的な視点と、友人・家族による「自分らしさ」の確認を両立させることをおすすめします。
添削は、あなたのESをブラッシュアップし、自信を持って提出するための大切なプロセスです。

グループワークや逆質問など、応用編

ESと面接の一貫性の重要性

エントリーシートは、単に書類選考を突破するためのツールではありません。
それは、その後の面接における「あなたの台本」となるものです。
採用担当者は、ESに書かれた内容を基にあなたへの理解を深め、面接での質問を組み立てていきます。

そのため、ESと面接での回答に一貫性があることは極めて重要です。
ESでアピールした強みや経験、志望動機が、面接で話す内容と食い違っていたり、説明が曖昧だったりすると、採用担当者はあなたへの信頼を失ってしまう可能性があります。
「ESに書いてあることと違う」「話の内容が矛盾している」といった印象を与えてしまえば、入社意欲や人柄まで疑われかねません。

ESを提出した後は、必ずその内容を何度も読み返し、あなたの言葉として定着させておく必要があります。
面接では、ESに書かれたエピソードをさらに深掘りして話せるように、具体的な背景や課題、行動、結果、そしてそこから得た学びを詳細に説明できる準備をしておきましょう。
一貫性のあるメッセージは、あなたが自分自身を深く理解し、企業に対して真摯に向き合っている証となり、採用担当者に好印象を与えます。

グループワーク選考におけるESとの連携

近年、多くの企業で選考プロセスにグループワークが導入されています。
これは、応募者の協調性、リーダーシップ、課題解決能力などを実際の行動を通じて評価するためです。
このグループワーク選考においても、ESの内容は深く関わってきます。

ESで「協調性がある」とアピールした学生が、グループワークで全く発言しなかったり、意見を聞き入れなかったりすれば、ESの内容の信憑性が疑われます
逆に、ESで「リーダーシップを発揮した経験」を書いていれば、グループワークで積極的に議論をリードし、チームをまとめる姿を見せることで、ESの説得力が増し、高い評価に繋がるでしょう。

企業は、ESであなたがアピールした能力が、実際の行動として再現できるかを見ています。
グループワークでは、ESで述べたあなたの強みを意識的に発揮する機会と捉えましょう。
例えば、「課題解決力」をアピールしているなら、グループ内で問題点を見つけ、具体的な解決策を提案する役割を担うなど、ESの内容と行動を連動させることで、より強い印象を残すことができます。

ESを作成する段階で、自分の強みがグループワークのような実践的な場でどのように活かせるか、具体的にイメージしておくことが重要です。
ESとグループワーク、そして面接がすべて繋がっていることを意識し、一貫したメッセージを伝え続けることが、選考突破の鍵となります。

逆質問で企業に好印象を与えるには

面接の終盤に設けられる「何か質問はありますか?」という逆質問の時間は、単なる疑問を解消する場ではありません。
それは、あなたの企業への高い関心度と入社意欲、そして思考力をアピールする絶好のチャンスです。

逆質問で好印象を与えるためには、以下のようなポイントを意識しましょう。

  • 企業研究の深さを示す質問:企業の最新の取り組みや、事業戦略、業界の動向に関する深い理解に基づいた質問は、あなたの熱意と知的好奇心をアピールします。ウェブサイトやIR情報、ニュースリリースなどを熟読し、自分なりの考察を加えた上で質問を組み立てましょう。
  • ESや面接内容と関連付ける質問:面接官が話した内容や、ESに書いたあなたの経験に関連付けて質問することで、会話のキャッチボールが生まれ、より深いコミュニケーションが図れます。「先ほど〇〇さんのお話にあった~について、もう少し詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか?」といった形です。
  • 入社後の活躍をイメージさせる質問:入社後に自分がどのように貢献できるか、どのようなキャリアパスを描きたいかを具体的に想像させる質問も有効です。「貴社に入社した場合、〇〇のスキルを持つ社員は、どのようなプロジェクトに携わる機会が多いのでしょうか?」など、具体的な業務内容や成長機会に関する質問は、入社への意欲の表れと捉えられます。
  • 漠然とした質問や調べればわかる質問は避ける:給与や福利厚生など待遇に関する質問や、企業のホームページを見ればわかるような基本的な情報は避けましょう。これらは、企業への関心度が低いと判断される可能性があります。

逆質問は、面接官があなたに対して抱いている疑問を解消するだけでなく、あなたが企業に対して抱く疑問を解消し、双方のミスマッチを防ぐ大切な時間でもあります。
戦略的に質問を準備し、あなたの真剣さと積極性をアピールしましょう。

準備万端で挑む!エントリーシート攻略法

自己分析・企業研究の徹底

エントリーシート作成において、自己分析と企業研究は「両輪」となる、最も基礎的かつ重要なプロセスです。
これらが不十分だと、どんなに文章力があっても企業に響くESは書けません。

自己分析の深掘り

「私はどんな人間なのか?」「何をしたいのか?」「何ができるのか?」
これらの問いに明確に答えることが、自己分析の目的です。
過去の経験(成功体験、失敗体験、学業、部活、アルバイトなど)を振り返り、「なぜその行動をとったのか」「そこから何を学び、どう成長したのか」を深掘りしましょう。
強みや弱みだけでなく、価値観や行動原理を理解することで、あなたの個性が明確になります。

具体的な方法としては、モチベーショングラフ作成、ライフラインチャート作成、SWOT分析、マインドマップ作成などがあります。
これらのツールを活用し、客観的に自分自身を見つめ直すことで、ESのどの質問にも自信を持って答えられるようになるでしょう。

企業研究の徹底

応募企業の事業内容、企業理念、ビジョン、求める人物像、業界での立ち位置、競合他社との違いなどを徹底的に調べましょう。
企業のウェブサイト、IR情報、ニュースリリース、採用ページ、OB・OG訪問、業界レポートなど、あらゆる情報を活用します。
特に、企業理念やビジョンは、その企業が何を大切にし、どこへ向かっているのかを示す羅針盤です。
あなたの価値観と企業の理念が合致していることを示すことで、入社後の活躍イメージを企業に抱かせることができます。

自己分析で明確になったあなたの強みや価値観が、その企業のどのような業務や文化の中で活かせるのか、具体的なイメージを持ってESに落とし込むことが重要です。
企業が求める人物像と自分の強みを結びつけることで、単なる「憧れ」ではなく「貢献したい」という具体的な意欲を伝えられるESが完成します。

作成後の見直しとブラッシュアップ

完成したESは、提出前に必ず徹底的な見直しとブラッシュアップを行いましょう。
この最終確認のプロセスが、ESの質を大きく左右します。

チェックポイント

  • 誤字脱字の有無:作成直後だけでなく、時間を置いてから改めて読み返し、複数人にもチェックしてもらいましょう。
  • 指定文字数の遵守:文字数が足りない、あるいは多すぎる場合は、内容を調整しましょう。目安として8割以上の文字数を埋めることを意識してください。
  • 論理的な構成:結論ファーストになっているか、具体的なエピソードが論理的に展開されているかを確認します。
  • 一貫性:自己PR、ガクチカ、志望動機など、全ての項目であなたの個性や強みが一貫して伝わる内容になっているかを確認します。
  • 企業が求める人物像との合致:企業研究で得た情報を踏まえ、あなたの強みが企業でどのように活かせるかを効果的にアピールできているか、客観的に評価しましょう。
  • 読みやすさ:一文が長すぎないか、適切な改行が入っているか、専門用語を多用しすぎていないかなど、読み手の視点に立って確認します。

添削の活用

前述の通り、第三者による添削は非常に有効です。
大学のキャリアセンター、OB・OG、信頼できる友人など、複数の人に依頼し、多様な視点からのフィードバックを得ましょう。
自分では完璧だと思っていても、他の人から見れば改善点が見つかることは少なくありません。
特に、ESを提出する企業に合わせたアドバイスをもらえるキャリアアドバイザーや先輩からの添削は、具体的な改善に直結するでしょう。

これらの見直しとブラッシュアップのプロセスを通じて、あなたのESはさらに洗練され、企業の採用担当者の心に響くものとなるはずです。

ES提出後の心構えと次のステップ

エントリーシートを提出し終えたら、まずは一区切りです。
しかし、就職活動はまだ続きます。
提出後の心構えと、次のステップに向けた準備が重要です。

提出後の心構え

提出したESの合否は、あなたがコントロールできるものではありません。
不安になる気持ちは分かりますが、結果を待ちながらいたずらに心配し続けるのは避けましょう。
「人事を尽くして天命を待つ」の精神で、気持ちを切り替えることが大切です。

複数の企業にESを提出している場合は、それぞれの企業への志望度や選考スケジュールを再確認し、今後の選考に向けた優先順位をつけておきましょう。
焦らず、冷静に次のステップに目を向けることが、精神的な負担を減らし、パフォーマンスを維持する上で役立ちます。

次のステップへの準備

ES提出後の次のステップは、多くの場合、Webテストや面接です。
ESの内容は、その後の選考の基礎となるため、提出したESの内容を再確認し、自分の言葉で説明できるようにしておくことが非常に重要です。

  • Webテスト対策:ESの結果を待つ間に、Webテスト(SPI、玉手箱など)の対策を進めましょう。多くの企業がESと並行して、またはES通過後にWebテストを実施します。
  • 面接対策:ESに書いた自己PRやガクチカ、志望動機などを、面接でどのように話すか、具体的なエピソードを交えて説明できるように練習しておきましょう。面接官はESの内容に基づいて質問してくるため、ESの内容を深掘りする準備が必要です。想定される質問とその回答を準備し、模擬面接などを活用して実践力を高めましょう。
  • 企業研究の継続:ES提出後も、その企業の最新ニュースや業界動向を追うことで、面接での逆質問や会話に深みを持たせることができます。

ES作成で培った自己分析や企業研究の力を、次の選考にも活かしましょう。
一つ一つのステップを丁寧に踏むことで、自信を持って就職活動を乗り切ることができるはずです。
あなたの努力が実を結ぶことを心から応援しています。