副業が禁止されている会社にお勤めの方でも、趣味や特技を活かして収入を得る方法はいくつか存在します。ここでは、最新の情報に基づいたおすすめの活動と、参考になる情報をまとめました。

副業禁止でも諦めない!趣味を活かせる創作活動とは

「副業は禁止されているけれど、何か新しいことに挑戦したい」「好きなことで少しでも収入を得たい」と考えている方は少なくありません。

本業の就業時間外であれば、趣味や特技を活かした創作活動は、副業禁止規定に抵触しにくい賢い選択肢となり得ます。

ここでは、自宅で完結できる活動を中心に、あなたの「好き」を収益につなげる方法をご紹介します。

スキルシェアで「好き」を売る

個人のスキルや経験、趣味などをオンラインで提供し、収益を得る「スキルシェア」サービスが近年注目されています。

これらのサービスは、本業の就業時間外に利用できるため、副業禁止の会社にお勤めの方でも比較的安心して始めやすいのが特徴です。

例えば、ココナラでは、イラスト制作、デザイン、Webサイト制作、ライティングといったクリエイティブなスキルから、占い、悩み相談、オンラインレッスンまで、非常に幅広いジャンルのスキルを提供できます。

SKIMAはイラストやデザイン、文章作成に特化しており、趣味でイラストを描いている方がお小遣い稼ぎをしたい場合に特に適しています。また、タイムチケットは自分の時間(30分単位)を売買するユニークなサービスで、専門知識やノウハウを気軽にシェアできる場を提供します。

Anytimes (エニタイムズ)は、日常のちょっとした用事から専門スキルまで、幅広いニーズに対応。家事代行のような現地作業も人気ですが、オンラインで完結する相談サービスなども販売可能です。レッスン系のスキルシェアサービスとして人気のストアカでは、自分の得意なことを講座として開講し、多くの生徒に教えることができます。

これらのプラットフォームでは、自分のスキルを登録し、依頼者からのオファーを待つか、自分でサービス内容を提示して募集する形で収入を得ます。取引金額に応じた手数料がサービス利用料として発生しますが、一般的に10~20%程度です。あなたの「好き」が誰かの「助け」や「学び」に変わる、魅力的な方法と言えるでしょう。

在宅で完結!クリエイティブな仕事

自宅で完結できるクリエイティブな在宅ワークは、会社に知られにくい傾向があり、副業禁止の場合でも挑戦しやすい方法です。

代表的なものとして、写真・イラスト販売が挙げられます。自分で撮影した写真や作成したイラストを、ストックフォトサービス(例:PIXTA、Adobe Stock)やスキルシェアサービス(例:SKIMA、ココナラ)で販売できます。

スマートフォンで撮影した写真でも始められるサービスもあり、趣味の延長で気軽に収入を得ることが可能です。あなたの日常の一コマや、ふと描いたイラストが、誰かのビジネスや広告に利用されるかもしれません。これは、一度作品を登録すれば、継続的に収入が発生する可能性もある魅力的な方法です。

また、ハンドメイド販売も人気の在宅ワークです。自分で作ったアクセサリー、雑貨、衣類などを、オンラインショップ(例:Etsy、minne、Creema)やフリマアプリ(例:メルカリ、ラクマ)で販売できます。

手作りの温かみやオリジナリティが評価されやすく、趣味として楽しんでいた制作活動が、そのまま収益に繋がる喜びを味わえるでしょう。梱包や発送作業は発生しますが、すべて自宅で完結できるため、本業への影響を最小限に抑えつつ、あなたのクリエイティブな才能を発揮できます。材料費や販売手数料を考慮し、適切な価格設定をすることが成功の鍵となります。

あなたの知識をオンラインレッスンに

趣味や資格を活かして、オンラインインストラクターとして活動することも、副業禁止でも可能な選択肢の一つです。

自宅からインターネットを通じて、自分の得意分野を教えることができます。例えば、語学、プログラミング、楽器演奏、ヨガ、料理、資格取得の勉強法など、あなたの持つ知識やスキルが誰かの役に立つ可能性があります。

未経験からでも始めやすく、自分のペースでレッスンを提供できるのが大きなメリットです。例えば、料理が得意な方はオンライン料理教室を開いたり、特定の資格を持っている方はその取得をサポートする講座を開設したりできます。レッスン系のスキルシェアサービスであるストアカなどを活用すれば、集客や決済の手間を大幅に削減し、教えることに集中できます。

オンラインレッスンは、時間や場所に縛られずに活動できるため、本業の就業時間外や週末に無理なく行えます。また、生徒とのコミュニケーションを通じて、自身のスキルアップにも繋がるでしょう。教えることで、さらに知識が深まり、新たな発見があるかもしれません。

自分の得意なことを人に教える喜びを感じながら、同時に収入を得られる、やりがいのある活動です。レッスン資料の準備や受講生とのやり取りが発生しますが、これらも自宅で完結できるため、会社に知られるリスクは比較的低いと言えます。

クラウドワークス・クラウドソーシングでできること

クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサイトは、多種多様な在宅ワークを提供しており、副業禁止の会社員にとっても魅力的な選択肢です。

これらのプラットフォームを活用すれば、スキルや経験に応じて様々な仕事を見つけることができ、すべてオンライン上で完結させることが可能です。

本業に支障が出ない範囲で、隙間時間を有効活用して収入を得られるため、多くの人に利用されています。

手軽に始められるデータ入力・アンケート

クラウドソーシングサイトで手軽に始められる仕事の一つがデータ入力です。特別なスキルや資格がなくても、タイピングスキルがあればすぐに始められます。

企業が持つ大量のデータを指定された形式で入力したり、音声データをテキストに起こしたりする作業が主です。正確さとスピードが求められますが、自宅で自分のペースで作業できるため、通勤時間や休憩時間など、ちょっとした隙間時間を活用したい方には最適です。

未経験者にも人気の在宅ワークであり、最初は単価が低い案件が多いかもしれませんが、実績を積むことで高単価の仕事に繋がる可能性もあります。集中して作業に取り組むことで、効率よく収入を得ることができるでしょう。

さらに手軽に始められるのが、アンケートモニターやポイントサイトの活用です。これは厳密にはクラウドソーシングとは異なりますが、隙間時間でコツコツ稼げる点で共通しています。

企業のアンケートに答えたり、サービスを利用したりすることでポイントや報酬が得られます。得られる収入は少額(お小遣い程度)であることがほとんどですが、通勤中や家事の合間など、わずかな時間で手軽に始められるのが最大の魅力です。リスクなく始められるため、副業禁止でも安心して取り組める方法と言えます。

ライティングで文章力をマネタイズ

文章を書くことが得意な方や、特定の分野に深い知識を持つ方には、Webライティングがおすすめです。

企業のWebサイト記事、ブログ記事、商品紹介文、SEO記事など、インターネット上には常に質の高い文章が求められています。クラウドソーシングサイトを通じて、様々なジャンルのライティング案件を受注・納品することができます。

自宅で完結できるため、会社に副業が知られるリスクは比較的少ないと言えるでしょう。キーワードに基づいた記事作成や、リサーチ力、読者に響く表現力が求められますが、経験を積むことでライティングスキルが向上し、高単価の案件を獲得できるようになります。

専門知識が活かせる分野であれば、さらに有利に仕事を進めることができます。例えば、趣味の分野(旅行、ゲーム、アニメ、美容など)に関する記事執筆は、楽しみながら収入を得られるため、まさに「好き」を仕事にする良い例です。

ただし、インタビュー記事など、外部の関係者と直接やり取りが発生する案件には注意が必要です。本業の関係者と鉢合わせたり、会社の情報が漏洩するリスクを避けるため、案件選びは慎重に行いましょう。自分の得意なテーマや興味のある分野から始めて、少しずつ実績を積んでいくのがおすすめです。

専門スキルを活かす!Web制作・デザイン

もしあなたがWebサイト制作やデザインに関する専門的なスキルをお持ちであれば、クラウドソーシングサイトは高単価の案件を見つける絶好の場所となります。

参考情報で挙げられているスキルシェアサービス(ココナラ、SKIMAなど)と同様に、クラウドソーシングでもWebサイトのコーディング、ロゴデザイン、バナー作成、LP(ランディングページ)デザイン、イラスト制作といった仕事が豊富にあります。

これらの仕事は、専門知識と技術が必要とされるため、単価が高く設定されている傾向にあります。フリーランスとして活動しているデザイナーやエンジニアも多く利用しており、実績を積むことで安定した収入源となり得ます。

ポートフォリオを作成し、自分のスキルを効果的にアピールすることが重要です。クライアントからの評価が高まれば、継続的な仕事の依頼や、より大規模なプロジェクトへの参加機会も増えるでしょう。すべてオンラインで完結するため、自宅で本業の合間に作業を進めることができます。

特にWeb制作やデザインは、成果物が明確であり、クライアントとのやり取りも主にテキストやオンライン会議で行われるため、副業が禁止されている場合でも比較的バレにくい活動と言えます。自身の専門スキルを活かして、より大きな収入を目指したい方にとって、クラウドソーシングは非常に有効な手段です。

作家活動、作曲、コミケ参加など、あなたの「好き」を形に

趣味や特技が非常にクリエイティブな分野にある場合、それを作品として世に送り出す「作家活動」も、副業禁止の制約の中で収入を得る、または将来的な収入に繋げる有効な手段となり得ます。

直接的な金銭的報酬だけでなく、自身の表現欲を満たし、ファンや共感者を得ることで、活動の幅を広げることも可能です。

ここでは、あなたの「好き」を形にする様々な活動と、その収益化の可能性について掘り下げていきます。

「作品」を世に出すプラットフォーム

小説やエッセイを書くのが好きなら、Web小説投稿サイト(例:小説家になろう、カクヨム)や自身のブログで執筆活動を始めることができます。

これらのプラットフォームでは、読者からのフィードバックを得ながら作品をブラッシュアップし、人気が出れば書籍化やコミカライズに繋がり、大きな収入となる可能性も秘めています。また、ブログであれば、アフィリエイト広告やGoogle AdSenseといった広告収入を得ることも可能です。

音楽制作が趣味であれば、音楽配信サービス(例:TuneCore Japan、Spotify for Artists)を通じて自身の楽曲を世界中に届けられます。楽曲がストリーミング再生されるごとに収益が発生したり、ゲームや動画のBGMとしての制作依頼を受けるチャンスもあります。

イラストや漫画を描く方は、pixivのようなイラストSNSで作品を公開したり、BOOTHといったオンライン同人誌通販サービスでオリジナルグッズや同人誌を販売することができます。自分の作品が商品となり、それが購入される喜びは、何物にも代えがたいものです。

これらの活動は、まずは「作品を発表する」ことに重点を置き、そこから徐々にファンを獲得し、将来的な収益化を目指すという長期的な視点で取り組むと良いでしょう。ほとんどの作業が自宅で完結し、匿名性も保ちやすいため、副業禁止でも比較的安心して始められます。

趣味の延長線上にある収益化

これまで趣味として純粋に楽しんでいた活動が、いつの間にか収入に繋がることもあります。

例えば、ストックイラストや写真の販売は、まさに趣味の延長線上の収益化です。普段から風景写真を撮ったり、キャラクターを描いたりする習慣があれば、それをストックサイトに登録するだけで、継続的に収入が得られる可能性があります。

また、自分で作ったオリジナルグッズの販売も人気です。イラストやデザインをTシャツ、マグカップ、スマホケースなどにプリントして、オンラインショップ(例:SUZURI、BASE)で販売する活動です。在庫を抱えるリスクが少ないオンデマンド印刷サービスも増えているため、気軽に始められます。

近年では、ファンからの投げ銭や月額支援を受けられるプラットフォーム(例:Patreon、noteのサポート機能)も増えており、作品のクオリティや活動内容に共感してくれるファンから直接支援を受けることができます。これは、クリエイターにとって非常に心強い収入源となります。

これらの収益化は、必ずしも「仕事」として意識しなくとも、自然と収入に繋がる可能性があります。大切なのは、まずは自分が「好き」という気持ちを大切に、作品を作り続けることです。継続することで、思わぬ形で収益化の道が開けるかもしれません。

イベント参加で広がる可能性

オンラインでの活動だけでなく、コミックマーケット(コミケ)のような同人誌即売会や、地域の手作り市、アートイベントなどに参加することも、クリエイティブな活動を広げる上で非常に有効です。

これらのイベントでは、自分の作品を直接来場者に披露し、販売することができます。オンライン販売とは異なり、顧客と直接対話することで、作品への感想やフィードバックをリアルタイムで得られる貴重な機会となります。

これは、今後の作品制作のモチベーション向上にも繋がりますし、新たな顧客層の開拓にも役立ちます。また、他のクリエイターとの交流を通じて、情報交換をしたり、コラボレーションの機会を見つけたりと、人脈を広げるきっかけにもなるでしょう。

イベントへの参加は、準備に時間と労力がかかりますが、作品が多くの人の目に触れることで、大きな達成感と手応えを感じられるはずです。特にコミケのような大規模イベントでは、多くの来場者が訪れるため、作品の認知度を一気に高めるチャンスです。

イベントでの販売と、オンラインショップでの販売を組み合わせることで、より広範囲に活動を展開し、より多くの収益機会を創出することも可能です。ただし、イベントへの参加は休日を利用することになるため、本業に支障が出ないよう、無理のない計画を立てることが重要です。

スキマバイト・単発バイトで無理なく収入を得る方法

副業禁止の会社員にとって、本業に影響を与えずに手軽に収入を得る方法として、「スキマバイト」や「単発バイト」が注目されています。

これは、数時間から1日といった短期間で働くことができるアルバイトで、自分の都合に合わせて柔軟にシフトを組めるのが大きなメリットです。

「副業」として継続的に働くことに抵抗がある場合でも、スポット的な仕事であれば、比較的抵抗なく始められるかもしれません。

多様なスキマバイトアプリを活用

近年、タイミー、シェアフル、ショットワークスなどのスキマバイトアプリが普及し、様々な業界で短時間・単発の仕事が提供されています。

これらアプリを通じて、飲食店でのホール業務、イベントスタッフ、データ入力補助、軽作業、物流倉庫での仕分け作業など、多種多様な職種の中から自分の興味やスケジュールに合う仕事を見つけることができます。

登録から応募、勤怠管理、報酬の受け取りまで、すべてスマートフォン一つで完結するため、非常に手軽に始められます。急な出費でお金が必要になった時や、少しだけお小遣いを稼ぎたい時に、本業の休みの日や空いた数時間を利用して働くことが可能です。

スキマバイトは、雇用期間が短く、単発で終わることがほとんどのため、特定の会社に「副業」として継続的に雇用される形態とは異なります。この点が、副業禁止規定に抵触しにくい理由の一つと考えられています。

新しい仕事や環境を体験できるという、収入以外のメリットもあります。例えば、普段とは違う業界の仕事を経験することで、新たなスキルや知見を得られるかもしれません。まずは気軽にアプリをダウンロードして、どのような仕事があるか見てみることから始めてみましょう。

本業に影響させない働き方

スキマバイトや単発バイトを行う上で最も重要なのは、本業に決して影響を与えないことです。

これは、副業禁止規定がある会社にお勤めの方にとっては、特に厳守すべきポイントと言えるでしょう。まず、仕事を選ぶ際は、必ず本業の就業時間外、休日、または有給休暇を利用するように徹底してください。

夜勤や体力的にきつい仕事は、翌日の本業に疲労を持ち込み、パフォーマンスの低下を招く恐れがあるため避けるのが賢明です。また、本業の業務内容と全く異なる職種を選ぶことも重要です。例えば、本業がデスクワークであれば、スキマバイトでは体を動かす軽作業を選ぶなど、気分転換になるような仕事を選ぶのも良いでしょう。

スキマバイトは、企業と「雇用契約」を結ぶケースが多いため、厳密には副業と見なされる可能性があります。そのため、所得の種類(給与所得か雑所得か)や、源泉徴収の有無によって、会社にバレるリスクや確定申告の必要性が変わってきます。

不安な場合は、給与所得とならないような「請負契約」や「業務委託契約」の案件を選ぶ、あるいは確定申告の際に住民税の徴収方法を工夫するなどの対策を検討する必要があります。本業への責任を第一に考え、無理のない範囲で賢く働く計画を立てましょう。

収入とバレにくさのバランス

スキマバイトで得られる収入は、一度の労働では比較的少額であることが多いですが、短時間で手軽に現金を得られるのが魅力です。

例えば、数時間の勤務で数千円程度を得られる案件が一般的です。これを月に数回行うことで、お小遣い程度の収入を継続的に得ることが可能です。副業禁止の会社員にとって、会社にバレにくいという点は大きなメリットと言えるでしょう。

スキマバイトは、雇用期間が非常に短いため、会社が従業員の副業状況を把握しにくい側面があります。特に、年末調整で他の会社からの給与が合算されることがなければ、会社が直接的に副業を知るきっかけは少ないです。

ただし、全くリスクがないわけではありません。住民税の納付額の変化(住民税の普通徴収を選択すればリスクを低減できますが、自治体によってはできない場合もあります)や、万が一、本業の同僚や取引先と偶然鉢合わせしてしまうリスクはゼロではありません。スキマバイト先で本業での名前を名乗らない、SNSに活動内容を投稿しないなど、個人情報管理には十分注意が必要です。

「バレにくい」からといって油断せず、常に慎重な行動を心がけましょう。得られる収入と、会社にバレるリスク、そして本業への影響を総合的に考慮し、自分にとって最適なバランスを見つけることが、スキマバイトを賢く活用する鍵となります。

副業禁止でもOK!知っておきたい注意点と賢い活用法

副業禁止規定がある会社に勤めていても、趣味や特技を活かして収入を得る方法はたくさんあります。

しかし、闇雲に始めてしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれたり、最悪の場合、会社から懲戒処分を受けてしまう可能性もゼロではありません。

ここでは、副業を始める前に必ず知っておくべき注意点と、リスクを最小限に抑えながら賢く活動するためのポイントを解説します。

就業規則の確認は最重要

まず第一に、お勤めの会社の就業規則を必ず確認することが最重要です。

副業は法律で禁止されているわけではありませんが、会社の就業規則に「副業禁止」の規定がある場合、それに違反すると、注意や減給、場合によっては懲戒解雇といった処分を受ける可能性があります。規則の文言を細部まで読み込み、「許可制」なのか「原則禁止」なのか、または「一部の活動は許可」されているのかなどを把握しましょう。

もし就業規則が曖昧で判断に迷う場合は、安易に自己判断せず、人事部門や労働組合に相談することも一つの手です。ただし、副業に関する直接的な質問は、会社に不信感を与えかねないため、相談の仕方は慎重に検討する必要があります。

例えば、「友人の手伝いで一時的に報酬を得る機会がありそうだが、これは副業にあたるのか」といった具体的な事例を仮定して質問するなど、慎重な姿勢を見せることが大切です。就業規則を理解し、その範囲内で活動することが、会社との無用なトラブルを避けるための基本となります。

最近では、働き方改革の流れを受けて副業を認める企業も増えていますが、2023年の調査では依然として47.5%の会社が副業を禁止している状況です。自分の会社の状況を正確に把握し、リスクを冒さない賢い選択を心がけましょう。

確定申告と住民税対策

副業で収入を得た場合、税金に関する知識は不可欠です。特に、副業での所得が年間20万円を超える場合は、確定申告を行う義務が発生します。

所得とは、売上から経費を差し引いた利益のことです。確定申告を怠ると、延滞税や無申告加算税といったペナルティが課される可能性があるため、注意が必要です。しかし、確定申告を行うこと自体が、会社に副業がバレるきっかけになることがあります。

その主な理由は、住民税の徴収方法にあります。会社員の場合、通常、住民税は給与から天引き(特別徴収)されますが、副業の所得が増えると、住民税の総額も増えます。その結果、会社に届く住民税の通知書に記載された金額が、本業の給与だけでは説明できない額となり、会社が副業に気づく可能性があります。

このリスクを低減するためには、確定申告の際に、副業分の住民税の徴収方法を「自分で納付(普通徴収)」に選択することが有効です。これにより、副業分の住民税は会社を介さず、自宅に送られてくる納税通知書に従って自分で納付することになります。

ただし、自治体によっては普通徴収が選択できない場合や、全ての所得が合算されて特別徴収されるケースもあるため、事前に居住地の役所に確認することをおすすめします。税金に関する正しい知識を身につけ、適切な手続きを行うことが、安心して副業を続けるための重要なポイントです。

本業と副業のバランスを保つ

副業は、あくまで本業の就業時間外に行い、本業に悪影響が出ないようにすることが最も重要です。

副業に熱中しすぎて、本業がおろそかになったり、長時間労働によって疲労が蓄積し、本業のパフォーマンスが低下したりすることは絶対に避けなければなりません。会社の信用を失うだけでなく、自身のキャリアにも悪影響を及ぼす可能性があります。

無理のない範囲で活動できるよう、明確な時間管理を心がけましょう。例えば、「平日は副業に1時間、週末は3時間まで」といった具体的なルールを設定し、それを遵守することが大切です。睡眠時間を削ってまで副業を行うことは避け、心身の健康を最優先してください。

2023年の調査によると、副業をしている会社員の割合は8.4%で、副業をしている人の平均月収は約65,093円というデータもあります。これは、多くの人が無理のない範囲で副業に取り組んでいることを示唆しています。

副業は、収入を得るだけでなく、新たなスキルを習得したり、人脈を広げたり、自己成長の機会にもなります。しかし、その根底には「本業への責任」があることを忘れてはなりません。本業と副業、双方にとって良い影響をもたらすような、賢くバランスの取れた働き方を目指しましょう。もし本業で疲れを感じたら、潔く副業を休む勇気も必要です。