1. 【すぐ切れる・接続できない】Tera Termで発生する主要なエラーとその原因
    1. サーバー側のサービス状態(SSH/Telnet)の確認
    2. ネットワーク経路とファイアウォールの遮断
    3. 認証情報とプロトコルの不一致
  2. 「接続が拒否されました」「タイムアウト」エラーの具体的な解決策
    1. ポート開放とサービス再起動の手順
    2. ハートビート機能による切断防止設定
    3. ルーターや仮想マシンのリソース確認
  3. 「ネットワークに到達できません」「認証失敗」時の確認ポイント
    1. IPアドレス指定ミスと名前解決(DNS)の確認
    2. SSH公開鍵認証のパーミッションとパス
    3. クライアント側のOSファイアウォール設定
  4. 「何も表示されない」「入力できない」場合のトラブルシューティング
    1. 制御文字やエコー設定の影響
    2. 文字コード(UTF-8/SJIS)の不整合
    3. 端末のロック状態とスクロールロック
  5. Tera Term 疎通・通信確認とネットワーク接続の重要性
    1. pingコマンドによる疎通確認の基礎
    2. Tera Termのバージョン管理と設定保存
    3. ネットワーク管理者に共有すべき情報
  6. AIを「秘書」に!Tera Term接続トラブル、AIで解決の糸口を見つける
    1. 【思考の整理】記事のテーマをAIで整理・優先順位付けするコツ
    2. 【実践の下書き】そのまま使えるプロンプト例( を使用)
    3. 【品質の担保】AIの限界を伝え、人がどう微調整すべきかの知恵
  7. まとめ
  8. よくある質問
    1. Q: Tera Termがすぐに切断される原因は何ですか?
    2. Q: 「接続が拒否されました」と表示される場合の対処法は?
    3. Q: Tera Termで「接続がタイムアウトしました」と出るのはなぜですか?
    4. Q: 「ネットワークに到達できません」というエラーはどのように解決しますか?
    5. Q: 「認証に失敗しました」と表示されたら、どうすればいいですか?

【すぐ切れる・接続できない】Tera Termで発生する主要なエラーとその原因

サーバー側のサービス状態(SSH/Telnet)の確認

Tera Termで接続できない際、まず疑うべきは接続先サーバーでサービスが正常に動作しているかという点です。SSH接続であれば「sshd」、Telnet接続であれば「telnetd」といったデーモンがサーバー内で稼働していなければなりません。サーバーのメンテナンス直後やOSの再起動後などは、これらのサービスが自動起動設定になっておらず、停止したままになっているケースが散見されます。

また、サーバーの同時接続数制限に達している場合も、新規の接続が拒否される原因となります。特定のユーザーが大量のセッションを維持している、あるいはゾンビプロセスが残っていることで、接続リソースが枯渇している可能性があるため、サーバー内部のプロセス状況を確認することが解決への第一歩となります。

ネットワーク経路とファイアウォールの遮断

接続ができない原因の多くは、クライアントとサーバーの間に存在するファイアウォールによる通信遮断です。企業内ネットワークでは、セキュリティ上の理由から特定のポート(SSHの22番、Telnetの23番など)以外を閉じていることが一般的です。また、サーバー自身が持つ「iptables」や「firewalld」、あるいはクラウド環境(AWSのセキュリティグループなど)の設定ミスも主要な原因です。

ネットワーク経路上のルーターやVPNのゲートウェイで、パケットが破棄されている可能性もあります。特に、社外から社内サーバーへアクセスする場合や、異なるセグメント間での通信を行う際は、経路情報の不備やフィルタリングルールによってパケットが到達していないことがよくあります。

【重要チェック】 ネットワーク経路のどこかで通信が止まっている場合は、サーバー側の設定を変えても解決しません。まずは「どの階層で拒否されているか」を切り分けることが重要です。

認証情報とプロトコルの不一致

物理的な接続はできていても、認証フェーズでエラーが発生し、結果として接続が切断されることがあります。これは、Tera Term側の設定とサーバー側の設定で利用可能なプロトコルや暗号化アルゴリズムが一致していない場合に起こります。例えば、古いサーバーではSSHv1しかサポートしておらず、最新のTera Term(SSHv2推奨)では接続が拒否される、あるいはその逆のパターンです。

また、認証方式(パスワード認証、公開鍵認証、チャレンジレスポンス認証など)がサーバー側で制限されている場合も、適切な方式を選択しない限り接続は完了しません。特にセキュリティが厳しい環境では、パスワード認証が禁止されていることが多いため、設定ファイルを事前に確認しておく必要があります。

「接続が拒否されました」「タイムアウト」エラーの具体的な解決策

ポート開放とサービス再起動の手順

「Connection refused(接続が拒否されました)」と表示される場合、サーバー側のポートが閉じているか、サービスが動いていません。まずはサーバーに直接(または別の手段で)ログインし、以下のコマンド等でサービスの状態を確認しましょう。Linuxであれば systemctl status sshd で稼働状況を確認し、停止している場合は systemctl start sshd で起動を試みます。

ポート設定が標準の22番以外に変更されている可能性も考慮してください。設定ファイル(/etc/ssh/sshd_configなど)を確認し、「Port」項目が何番に指定されているかをチェックします。もし変更されている場合は、Tera Termの接続設定画面でもその番号を正しく入力する必要があります。設定変更後は、サービスを再起動(restart)して変更を反映させるのを忘れないようにしましょう。

ハートビート機能による切断防止設定

「接続はできるが、しばらく放置するとすぐに切れる」という問題には、Tera Termのハートビート(Keep-alive)機能が非常に有効です。ネットワーク上のファイアウォールやルーターの中には、無通信状態が一定時間(数分程度)続くと、セッションを強制終了させるものがあります。これを防ぐために、定期的に「生きていますよ」という信号を送り続ける設定を行います。

  • Tera Termのメニューから「設定」→「SSH」を選択。
  • 「ハートビート(送信間隔)」の欄に 60 (秒)などの数値を入力。
  • 「設定」→「設定の保存」で TERATERM.INI に保存する。

この設定を行うことで、人間が入力していない間もバックグラウンドで微弱な通信が行われ、ネットワーク機器による自動切断を回避できるようになります。

ルーターや仮想マシンのリソース確認

タイムアウト(Connection timed out)が発生する場合、サーバーが応答を返せないほど負荷が高いか、仮想マシンのリソースが枯渇している可能性があります。特にクラウド上の安価なインスタンスや、古いPC上で動かしている仮想マシンの場合、CPU使用率が100%に張り付いていたり、メモリ不足(OOM Killerの動作)によってSSHサービスが応答不能になっていたりすることがあります。

また、ネットワークインターフェースの設定ミス(ブリッジ接続とNATの選択ミスなど)により、IPアドレスは正しいのにパケットが仮想マシンまで届かないケースも多いです。仮想化ソフトウェア側のネットワーク設定と、ホストOS側のファイアウォール設定を併せて見直すことで、タイムアウト問題が解消されることが多々あります。

「ネットワークに到達できません」「認証失敗」時の確認ポイント

IPアドレス指定ミスと名前解決(DNS)の確認

「Network is unreachable」や「Host not found」といったエラーが出る場合、そもそも宛先への道筋が見つかっていません。まず確認すべきは、入力したIPアドレスにタイプミスがないかという点です。非常に単純なミスですが、ドットの数や数字の打ち間違いは意外と多いものです。また、ホスト名(例:server.example.com)で接続しようとしている場合は、DNSによる名前解決ができているかを確認してください。

切り分け方法として、ホスト名の代わりに直接IPアドレスを入力して接続できるかを試します。これで接続できる場合は、クライアントPCのDNS設定か、hostsファイルの設定に問題があります。逆にIPアドレスでも到達できない場合は、自身のネットワークアダプタが有効か、デフォルトゲートウェイが正しく設定されているかといった、クライアント側の基本設定を疑いましょう。

SSH公開鍵認証のパーミッションとパス

「Authentication failed(認証失敗)」となる原因で、パスワードの間違い以外に最も多いのが公開鍵認証に関する設定ミスです。特にLinuxサーバーの場合、セキュリティの観点からディレクトリやファイルの権限(パーミッション)が厳格にチェックされます。サーバー側の .ssh ディレクトリは 700authorized_keys ファイルは 600 でなければ、正しく鍵が読み込まれず拒否されます。

Tera Term側では、秘密鍵ファイルのパスが正しく指定されているか、鍵の形式がTera Termのバージョンに対応しているかを確認してください。古いTera Termでは最新のED25519形式などの鍵が使えないことがあります。鍵ファイルを指定する際は、拡張子だけでなく、ファイルの中身が正しい秘密鍵であることをテキストエディタ等で一度確認してみるのも有効な手段です。

【鍵認証のコツ】 サーバー側のログ(/var/log/secure など)を確認できる権限があれば、なぜ認証が拒否されたのかの具体的な理由(Permission denied等)が記録されているため、解決が早まります。

クライアント側のOSファイアウォール設定

意外と見落としがちなのが、サーバー側ではなく自分のPC(Windowsなど)のファイアウォールです。Windows Defender ファイアウォールや導入しているセキュリティソフトが、Tera Term(ttermpro.exe)のアウトバウンド通信を制限している場合があります。特に、社外の特定のポートへの接続が禁止されているポリシーが適用されていると、Tera Term側でいくら設定を頑張っても接続は確立されません。

一時的にセキュリティソフトを無効化して接続できるか試すことで、原因の切り分けが可能です。もしセキュリティソフトが原因であれば、Tera Termを通信許可リストに追加する設定を行ってください。また、プロキシ環境下にある場合は、Tera Termの「設定」→「プロキシ」で適切なプロキシサーバーを指定しなければ、外部ネットワークへは到達できません。

「何も表示されない」「入力できない」場合のトラブルシューティング

制御文字やエコー設定の影響

接続は完了しているはずなのに、画面に何も表示されない、あるいは入力した文字が表示されないという現象は、「エコー」設定の不一致が原因であることが多いです。通常、サーバー側が入力された文字を画面に送り返す(エコーバック)仕組みになっていますが、これがオフになっていると、キーボードを叩いても画面が反応しないように見えます。

この場合、Tera Termの「設定」→「端末」メニューにある「ローカルエコー」にチェックを入れることで、自分の入力した文字を画面に表示させることができます。逆に、入力した文字が二重に表示される(例:hheelllloo)場合は、サーバーからのエコーバックとローカルエコーの両方が有効になっているため、ローカルエコーをオフにする必要があります。

文字コード(UTF-8/SJIS)の不整合

画面に「文字化け」が発生したり、特定の文字を入力した瞬間に表示が崩れたりする場合は、文字コードの設定を確認しましょう。現在のLinuxサーバーの多くは「UTF-8」を採用していますが、古いシステムやWindows系のシリアル通信では「Shift_JIS(SJIS)」や「EUC-JP」が使われていることがあります。

接続先OS 推奨文字コード(受信) 推奨文字コード(送信)
近代的なLinux UTF-8 UTF-8
レガシーUNIX EUC-JP / SJIS EUC-JP / SJIS

「設定」→「端末」の漢字コード設定を、サーバー側の環境変数(LANG)に合わせて変更してください。多くの場合は「UTF-8」を選択しておけば間違いありませんが、変更後は一度「設定の保存」を行い、セッションを再開して確認しましょう。

端末のロック状態とスクロールロック

「急にキー入力を受け付けなくなった」という場合に、意外と多いのが「Ctrl + S」キーを無意識に押してしまったパターンです。これは「フロー制御」と呼ばれる機能で、画面の出力を一時停止するコマンドです。故障やフリーズと勘違いしやすいですが、「Ctrl + Q」を押すことで出力を再開(ロック解除)できます。

また、スクロールバーを動かして過去のログを見ている間も、最新の出力が表示されないため、止まったように見えることがあります。さらに、Windowsのコンソール上でTera Termを動かしている場合や、特定のキーバインド設定によって「Scroll Lock」が有効になっている可能性もあります。まずは「Ctrl + Q」を試して、端末のフロー制御を疑ってみるのがスムーズな解決への近道です。

Tera Term 疎通・通信確認とネットワーク接続の重要性

pingコマンドによる疎通確認の基礎

トラブル解決の基本中の基本は「レイヤーの切り分け」です。Tera Termで接続できない際、まずはOS標準のpingコマンドを使って、ネットワーク層(ICMP)での疎通を確認しましょう。Windowsのコマンドプロンプトを開き、ping [サーバーのIPアドレス] を実行します。これで応答(Reply)があれば、少なくともネットワークの物理的な接続とIP設定は正しいと言えます。

もしpingが通らない場合は、Tera Termの問題ではなく、ネットワーク自体(LANケーブルの断線、Wi-Fiの未接続、ルーターの故障、IPアドレスの重複など)の問題です。ただし、セキュリティ設定でping(ICMP)のみをブロックしているサーバーもあるため、「pingが通らない=絶対に接続できない」とは限りませんが、重要な判断基準の一つになります。

Tera Termのバージョン管理と設定保存

「設定を変えたときは直るのに、再起動するとまた繋がらなくなる」という悩みは、設定の保存を忘れていることが原因です。Tera Termの設定変更は、そのセッションの間だけ有効な場合があります。恒久的に反映させるには、必ず「設定」→「設定の保存」をクリックし、TERATERM.INI ファイルに上書き保存してください。

また、古いバージョンのTera Termを使い続けていると、新しいOSや最新の暗号化プロトコルに対応できず、原因不明のエラーに悩まされることがあります。脆弱性対策の観点からも、定期的に公式サイトを確認し、最新の安定版へアップデートすることをお勧めします。バージョンアップによって、それまで発生していた接続の不安定さが嘘のように解消されることも珍しくありません。

【運用のヒント】 設定ファイル(TERATERM.INI)をバックアップしておけば、PCの買い替えや再インストール時にも、以前と同じ安定した環境をすぐに復元できます。

ネットワーク管理者に共有すべき情報

自分なりに調査しても解決しない場合は、速やかにネットワーク管理者に相談しましょう。その際、「繋がりません」という報告だけでは原因特定に時間がかかります。以下の情報を整理して伝えると、スムーズに調査が進みます。

  1. エラーメッセージの正確な内容(例:Connection timed out、Access deniedなど)
  2. 自分のIPアドレスと接続先のIPアドレス/ポート番号
  3. 試したこと(pingは通ったか、以前は繋がっていたのか等)
  4. 使用しているTera TermのバージョンとOSの種類

特に「自分だけが繋がらないのか、他の人も同様なのか」という情報は、個人の端末設定の問題か、ネットワーク全体の問題かを切り分ける最大のヒントになります。日頃から疎通確認の手順を把握しておくことで、トラブル発生時のダウンタイムを最小限に抑えることができるでしょう。

AIを「秘書」に!Tera Term接続トラブル、AIで解決の糸口を見つける

Tera Termの接続トラブルは、業務の遂行を妨げる厄介な問題ですよね。しかし、AIをあなたの「秘書」や「優秀なアシスタント」のように活用すれば、これらの問題を解決する糸口を効率的に見つけ出すことができます。AIは、複雑な情報を整理し、考えられる原因や対処法をリストアップしてくれるため、あなたが本来集中すべき作業に時間を割けるようになります。

例えば、接続が頻繁に切れる、拒否される、タイムアウトするといった具体的なエラーメッセージや発生状況をAIに伝えるだけで、AIは過去の類似事例や専門知識を元に、考えられる原因を複数提示してくれます。このAIが生成したリストは、まるで経験豊富なエンジニアがまとめたかのような、整理された情報となり、あなた自身の問題解決のスピードを格段に向上させることでしょう。

【思考の整理】記事のテーマをAIで整理・優先順位付けするコツ

Tera Termの接続トラブルというテーマについて、AIに相談する際の最初のステップは、AIに「思考の整理」を手伝ってもらうことです。具体的には、あなたが直面しているエラーの種類や、試したけれど効果がなかった対処法などをAIに伝えます。AIは、これらの情報を元に、考えられる原因を網羅的にリストアップしたり、より可能性の高い原因から順に並べ替えたりする支援をしてくれます。

これにより、あなたは「何が原因で困っているのか」「どのような解決策が考えられるのか」を、AIの助けを借りて明確にすることができます。AIが整理してくれたリストを眺めることで、次に何を試すべきか、あるいはどこに注力すべきかが自然と見えてくるはずです。この「思考の整理」の段階でAIを上手に活用することが、スムーズな問題解決への第一歩となります。

【実践の下書き】そのまま使えるプロンプト例( を使用)

AIに具体的な指示を出すことで、より的確な回答を引き出すことができます。以下に、Tera Termの接続トラブル解決に役立つプロンプト例を示します。「なぜこの指示を出すと役立つのか」を理解し、あなたの状況に合わせて活用してください。

あなたは熟練のシステム管理者です。私のTera Term接続で以下の問題が発生しています。
・接続が頻繁に切れる
・接続が拒否される
・タイムアウトエラーが出る
これらのエラーが発生する可能性のある原因を、ネットワーク設定、サーバー側の設定、クライアント側の設定の3つのカテゴリに分けて、それぞれ3つずつ、合計9つの可能性をリストアップしてください。
また、それぞれの原因に対して、確認すべき具体的な項目を箇条書きで示してください。

このプロンプトでは、AIに「熟練のシステム管理者」という役割を与えることで、専門的な視点からの回答を期待しています。さらに、エラーの種類を具体的に提示し、原因をカテゴリ分けして、確認項目まで要求することで、AIはより構造化され、実用的な情報を提供しやすくなります。AIが生成したリストを元に、一つずつ確認していくことで、問題解決の近道を見つけられるでしょう。

【品質の担保】AIの限界を伝え、人がどう微調整すべきかの知恵

AIは非常に強力なツールですが、万能ではありません。AIが生成した情報は、あくまで「たたき台」や「可能性のリスト」として捉えることが重要です。AIはあなたの具体的なネットワーク環境やサーバーの個別の設定、あるいは最新のセキュリティパッチの影響などを完全に理解しているわけではありません。

そのため、AIが提示した対処法をそのまま実行するのではなく、必ずご自身の状況に合わせて内容を精査し、調整する必要があります。例えば、AIが「ファイアウォール設定を確認してください」と指示した場合、具体的にどのポートを確認すべきか、あるいはどのようなルールが影響しているのかは、ご自身で判断し、確認作業を進める必要があります。AIの出力を鵜呑みにせず、ご自身の知識や経験と照らし合わせながら、慎重に微調整を行っていくことが、確実な問題解決につながります。