中学生から始めるプログラミング！知育玩具や無料教材も紹介

中学生から始めるプログラミング！知育玩具や無料教材も紹介

デジタル技術が社会のあらゆる側面で不可欠となる現代、プログラミング教育の重要性はますます高まっています。

特に中学生の時期は、論理的思考力や問題解決能力を大きく伸ばす絶好のチャンスです。2021年度から中学校でのプログラミング教育が必修化されたことからも、その必要性が国全体で認識されています。

この記事では、中学生からプログラミングを始めるメリット、自宅で手軽に学べる無料教材や楽しい知育玩具、さらには習い事として学ぶメリットまで、幅広くご紹介します。

ぜひ、お子さんに合った学習方法を見つける参考にしてください。

なぜ中学生からプログラミングがおすすめなのか

中学校での必修化とその背景

2021年度から、中学校では学習指導要領の改訂により、技術・家庭科（技術分野）でプログラミング教育が必修化されました。

これは、単にプログラミングの知識を詰め込むことが目的ではありません。

情報社会において、生徒たちが主体的にデジタルツールを使いこなし、情報活用の能力を育成することを大きな目標としています。
具体的には、Webブラウザ上でのプログラミング（HTMLとJavaScriptの組み合わせ）や、micro:bitなどのマイコンボードを制御する学習が含まれます。

複雑な条件分岐や繰り返しを用いた問題解決型の課題にも取り組み、単にプログラムを作るだけでなく、発見した問題を解決するための課題意識を持って制作し、評価・修正まで行うプロセスが重視されています。
これらの経験を通じて、デジタル技術を「受け身」で捉えるのではなく、「主体的に活用し、新たな価値を創造できる」人材の育成を目指しています。（出典：参考情報）

論理的思考力・問題解決能力の育成

プログラミング教育の最大の目的の一つは、論理的思考力と問題解決能力を育むことです。

プログラムを作成する過程では、ある問題を解決するために、どのような手順で処理を進めるべきかを順序立てて考え、具体的な命令に落とし込む必要があります。

このプロセスを通じて、物事を体系的に捉え、複雑な課題を小さな要素に分解し、一つずつ解決していく力が養われます。
例えば、想定通りにプログラムが動かない場合、どこに原因があるのかを仮説立て、検証し、修正するという試行錯誤を繰り返します。

この経験は、プログラミングだけでなく、日々の学習や日常生活における問題解決にも応用できる汎用性の高いスキルとなります。

情報や情報技術を受け身で捉えるのではなく、主体的に活用し、新たな価値を創造できる人材を育成することを目指すという教育目標（出典：参考情報）も、この能力育成に深く関わっています。

将来の選択肢を広げる

現代社会はIT技術の進化によって急速に変化しており、プログラミングスキルは将来のキャリア形成において非常に重要な強みとなります。

エンジニアやプログラマーといった専門職はもちろん、医療、金融、教育、製造業など、あらゆる分野でデジタル技術の活用が進み、プログラミング的思考やITリテラシーが求められるようになっています。

中学生の段階でプログラミングに触れておくことは、将来の職業選択の幅を広げるだけでなく、どのような分野に進むにしても役立つ基盤を築くことにつながります。
また、プログラミングは単にコードを書く作業だけでなく、創造性や想像力を刺激する活動でもあります。

自分のアイデアを形にする楽しさや、課題解決を通じて新たな価値を生み出す喜びは、子どもたちの可能性を大きく広げ、未来のイノベーションに貢献できる人材へと成長させる原動力となるでしょう。

プログラミング学習に役立つ教材・ツール

無料で始められるオンライン学習サイト

プログラミング学習を始める上で、初期費用を抑えたい場合でも心配はいりません。

無料で利用できる質の高いオンライン学習サイトが数多く存在します。
例えば、世界的に有名で多くの学校やプログラミング教室で採用されている「Scratch（スクラッチ）」は、ビジュアルプログラミングでアニメやゲームなどを直感的に作成できます。ただし、初心者にとっては「何から始めれば良いか分かりにくい」という声もあるため、書籍や参考サイトとの併用がおすすめです。（出典：参考情報）

その他にも、マインクラフトやディズニーなどの人気キャラクターと一緒に学べる「Hour of Code（アワー・オブ・コード）」、ゲーム感覚でPythonやJavaScriptなどの実践的なプログラミング言語を学べる「Code Combat（コードコンバット）」も人気です。
さらに、Ruby言語をビジュアルプログラミングで学べる「Smalruby（スモウルビー）」や、全国80万人以上が利用する学校向け教材で算数や理科など既存教科と連携した学習が可能な「プログル」もあります。（出典：参考情報）
これらの無料教材を選ぶ際は、お子様が「学習したい言語」があるか、「初心者から上級者まで学べるレベル」であるか、そして「インターネットブラウザだけで利用できるか」といった利用環境を考慮すると良いでしょう。

プログラミング言語ごとの選択肢

プログラミング言語には多くの種類があり、それぞれ得意とする分野が異なります。中学生が学習を始めるにあたって、どの言語を選ぶべきか悩むこともあるでしょう。

まずはビジュアルプログラミングで基礎を固め、興味を持った分野や作りたいものに合わせて、上記の言語へとステップアップしていくのがおすすめです。

学校教材としても使われるプラットフォーム

学校教育現場で活用されている教材は、子どもたちがプログラミングの基礎を体系的に学ぶ上で非常に役立ちます。家庭学習に取り入れることで、学校での学びをさらに深めることができます。

その代表例が、大人気ゲーム「マインクラフト」の教育版である「教育版マインクラフト」です。

子どもたちはゲームの世界でブロックを組み立てる感覚でプログラミングを学ぶことができ、遊びながら自然と論理的思考力を養うことができます。（出典：参考情報）
また、中学校の技術・家庭科の必修化で活用される「micro:bit（マイクロビット）」のようなマイコンボードも有効です。これは小さなコンピューターボードで、LEDを点灯させたり、センサーの情報を読み取ったりと、物理的なものと連携したプログラミングを体験できます。

実際に自分の作ったプログラムがモノを動かす様子を見ることで、より実践的な学びと達成感を得られます。
さらに、全国80万人以上が利用する学校向けのプログラミング教材「プログル」も、算数や理科など既存の教科と連携した学習が可能で、学校教育での活用が広がっています。（出典：参考情報）

これらのプラットフォームは、子どもたちが楽しみながら、かつ体系的にプログラミングを学ぶための優れたツールと言えるでしょう。

プログラミングを楽しく学べる知育玩具・ゲーム

実践的な学びを深めるロボット・ブロック型

プログラミング学習は、必ずしもパソコンの画面とにらめっこするだけではありません。

実際に手を動かし、目で見て確認できる知育玩具を活用することで、より実践的で楽しい学びを体験できます。
ロボット型知育玩具は、まさにその代表例です。パーツを組み立ててロボットを作り、そのロボットをプログラミングで動かすという一連の体験は、子どもたちの好奇心を強く刺激します。

「どうすればロボットがこの障害物を避けられるだろう？」「もっと速く動かすにはどうしたらいい？」といった具体的な課題に直面しながら、試行錯誤を通じて問題解決能力を養うことができます。
また、ブロック型知育玩具も人気です。

レゴブロックのように視覚的にパーツを組み合わせることで、プログラミングの命令の流れを直感的に理解できます。複雑なプログラミング言語を覚える必要がなく、初心者でもスムーズに学習を始められるのが大きな特徴です。（出典：参考情報）

これらの知育玩具は、プログラミング的思考を育むだけでなく、空間認識能力や創造力も同時に鍛えることができるため、まさに一石二鳥の学習方法と言えるでしょう。

遊びながら学べるボードゲーム・アプリ連動型

プログラミング的思考は、デジタル機器を使わなくても養うことができます。その一つがボードゲーム型の知育玩具です。

特定のゴールに向かって駒を進めるために、どのような順序で、どのような指示を出すべきかを考える過程で、自然と論理的思考力や計画性が鍛えられます。家族や友達と一緒に遊ぶことで、コミュニケーション能力や協調性も育めるのが魅力です。（出典：参考情報）
一方、デジタルとアナログの良さを融合させたアプリ連動型の知育玩具も注目されています。

スマートフォンやタブレットと連携させることで、単なるおもちゃの枠を超え、より高度なプログラミング学習やゲーム制作が可能になります。

例えば、作ったプログラムをアプリ上でシミュレーションしたり、作成したゲームを友達と共有したりと、デジタルならではの広がりを楽しめます。（出典：参考情報）
これらの知育玩具は、「遊び」という側面を強く持ちながら、子どもたちの知的好奇心と学びへの意欲を引き出し、飽きずにプログラミングの世界に親しむための素晴らしい入り口となるでしょう。

知育玩具選びのポイント

数多くのプログラミング知育玩具の中から、お子さんに最適なものを選ぶためには、いくつかのポイントがあります。

まず最も重要なのは「対象年齢」です。

お子さんの発達段階に合わない難しすぎるものを選んでしまうと、興味を失ってしまったり、挫折の原因になったりする可能性があります。パッケージや説明書に記載されている対象年齢を必ず確認し、少し簡単なくらいから始めるのがおすすめです。（出典：参考情報）
次に、「スクリーンフリー」かどうかも考慮しましょう。

パソコンやタブレットを使わずに遊べるタイプの知育玩具は、画面から離れてアクティブな学びを促進します。目の疲れやデジタル漬けを防ぎながら、プログラミング的思考を養うことができるため、バランスの取れた学習環境を求める家庭におすすめです。（出典：参考情報）
最後に、「教材の有無」も確認したいポイントです。

学習をサポートするガイドブックやオンライン教材が用意されている知育玩具は、保護者の方も安心して学習をサポートできます。単なるおもちゃで終わらせず、継続的な学びへと繋げるためにも、教材の充実度は重要です。

これらのポイントを踏まえ、お子様の興味や学習スタイルに合った知育玩具を選びましょう。

プログラミングを習い事にするメリット

体系的な学習と専門講師のサポート

プログラミングを独学で学ぶことはもちろん可能ですが、習い事としてプログラミングスクールに通うことには、大きなメリットがあります。

最も大きな利点は、体系的で順序立てられたカリキュラムに沿って学習できることです。

基礎から応用へと無理なくステップアップできるため、独学で陥りがちな「何から始めればいいか分からない」「途中で行き詰まって挫折してしまう」といった問題を回避しやすくなります。
また、経験豊富な専門講師による直接指導を受けられることも、習い事ならではの強みです。

分からない点があればすぐに質問して解決できるため、疑問を抱えたまま先に進むことがありません。コードの書き方だけでなく、プログラミング的思考の深め方や、より効率的な問題解決のアプローチについても、実践的なアドバイスをもらえるでしょう。

手厚いサポート体制は、子どもたちの学習意欲を維持し、着実にスキルを身につける上で非常に重要な要素となります。

継続的なモチベーション維持

プログラミング学習は、一朝一夕に身につくものではなく、継続的な努力が必要です。

習い事としてプログラミングスクールに通うことは、この「継続する力」を強くサポートしてくれます。
まず、定期的に教室に通うという習慣が、学習のリズムを作り出します。

自宅学習ではつい後回しにしてしまいがちな場合でも、決められた時間に通うことで、自然とプログラミングに触れる機会が確保されます。
さらに、同じ目標を持つ仲間と一緒に学ぶ環境は、大きなモチベーションとなります。

互いに教え合ったり、作品を見せ合ったりする中で、良い意味での競争意識や、協力して課題を解決する楽しさが生まれます。発表会やコンテストの機会があれば、自分の作品が認められる喜びや、次のステップへの意欲にも繋がるでしょう。

これらの要素が組み合わさることで、子どもたちは飽きることなく、楽しみながらプログラミング学習を継続できるのです。

費用面での選択肢と経済的支援制度

プログラミングスクールに通うとなると、費用が気になる家庭も少なくないでしょう。

確かに、習い事としてのプログラミング教育にはある程度の費用がかかりますが、近年は多様な学習プランや料金体系が用意されており、家庭の状況に合わせた選択肢が増えています。
また、経済的な事情でプログラミング学習を諦めることがないよう、国や民間団体による支援制度も存在します。

例えば、「Kids Code Club（キッズコードクラブ）」が提供する「デジタル探求プログラム」は、経済的な事情を抱える小中学生を対象に、PCとWi-Fiを無料で貸与し、オンライン学習の場を提供しています。

教材を使ってマイペースに学んだり、子ども同士で教え合ったりしながら活動できるため、安心してプログラミングに取り組むことができます。（出典：参考情報）
さらに、大人がプログラミングスキルを習得するための制度として知られる「教育訓練給付制度」も、一部のプログラミングスクールで対象となる講座があります。

保護者が自身のスキルアップのために利用し、その学びをお子様との共有にも活かすといった使い方も考えられます。（出典：参考情報）

これらの支援制度を積極的に活用することで、費用面でのハードルを下げ、より多くの子どもたちがプログラミング学習の機会を得られるようになります。

プログラミング学習の始め方と注意点

まずは無料教材からスタート

「プログラミングに興味はあるけれど、本当に続くか分からない」と不安に感じる方もいるかもしれません。

そんな時は、まずは費用をかけずに始められる無料教材からスタートすることをおすすめします。
前述したScratchやHour of Code、Code Combatなどは、インターネット環境さえあればすぐに始めることができ、プログラミングの基礎の「き」を学ぶには最適です。

これらのツールを通じて、プログラミングがどのようなものか、自分に合っているかどうかを試すことができます。
複数の無料教材を試してみるのも良いでしょう。

それぞれの教材には異なるアプローチや魅力があるため、お子さんが最も興味を持ち、楽しく取り組めるものを見つけることが大切です。いきなり高額な教材やスクールに申し込むのではなく、まずは気軽に試せる環境から一歩を踏み出してみてください。

そこで得られた経験が、今後の学習方法を検討する上で貴重な判断材料となるはずです。

目標設定と段階的な学習

プログラミング学習を効果的に進めるためには、具体的な目標を設定し、段階的に学習を進めることが非常に重要です。

例えば、「オリジナルのゲームを作りたい」「Webサイトのデザインを変えたい」「ロボットを思い通りに動かしたい」といった、お子さんがワクワクするような目標を立ててみましょう。
大きな目標を立てたら、それを達成するために必要な小さなステップに分解します。

例えば「ゲームを作る」という目標なら、「キャラクターを動かす」「アイテムを配置する」「スコアを表示する」といった具合です。

そして、それぞれのステップを一つずつクリアしていくことで、着実にスキルが身につき、成功体験を積み重ねることができます。
いきなり難しい内容に挑戦すると、挫折しやすくなります。

最初はビジュアルプログラミングから始め、徐々にテキストプログラミングへと移行するなど、お子さんの理解度に合わせて無理のないペースで進めることが、学習を継続するための鍵となります。

飽きずに続けるための工夫

プログラミング学習は、継続することが何よりも大切です。

お子さんが飽きずに楽しく学び続けられるよう、いくつかの工夫を取り入れましょう。
まず、「楽しい」という気持ちを大切にしてください。

ゲーム感覚で学べる教材や、実際にモノを動かせる知育玩具を活用することで、学習自体が遊びの延長となり、自然と集中力が高まります。
次に、友達や家族と一緒に学ぶことも有効です。

一緒にアイデアを出し合ったり、作ったプログラムを見せ合ったり、時には教え合ったりすることで、一人で学ぶよりもモチベーションを維持しやすくなります。

プログラミングスクールに通うメリットの一つも、このような仲間との交流が生まれる点にあります。
また、作った作品を定期的に誰かに見せる機会を設けるのも良い方法です。

家族の前で発表したり、オンラインのプログラミングコミュニティで共有したりすることで、達成感を味わい、次の作品作りへの意欲を掻き立てることができます。

失敗を恐れず、試行錯誤の過程を楽しむ姿勢が、プログラミング学習を長く続ける秘訣です。