プログラミングって何？小学生でもわかる超入門

プログラミングの基本：コンピューターへの指示書

プログラミングって一体何だろう？

プログラミングと聞くと、なんだか難しそうなイメージを持つかもしれませんね。でも、実はとてもシンプルなんです。
プログラミングとは、コンピューターに「こう動いてほしい」というお願いを、コンピューターが理解できる言葉で順番に伝えていくこと。
まるで、外国の友だちと話すときに、お互いの言葉に翻訳して会話するようなものです。

コンピューターは、人間のように自分で考えて行動することはできません。
私たちが一つ一つの指示を正確に教えてあげないと、何もしてくれないのです。
この「指示書」を作るのがプログラミングで、その指示の順番や内容を考えることがとても大切になります。

例えば、ロボットに「前に進んで、止まって、右に曲がって」と命令するとします。
この命令をコンピューターがわかる言葉に変換して、順番に伝えていくのがプログラミングの基本。
とても論理的な思考が必要な作業なんですよ。

プログラミング的思考ってなあに？

プログラミングを学ぶ目的は、単にコンピューターの操作方法を覚えるだけではありません。
もっと大切なのは、「プログラミング的思考」という力を身につけること。
これは、物事を順序立てて考えたり、「どうしたらこの問題が解決できるかな？」と工夫したりする力のことです。

例えば、朝起きてから学校に行くまでを考えてみましょう。
「起きる」→「顔を洗う」→「朝ごはんを食べる」→「歯を磨く」→「着替える」→「家を出る」。
このように、私たちは普段からたくさんの行動を順番にこなしていますよね。
もし順番を間違えたら、どうなるでしょうか？

プログラミング的思考は、複雑な問題を小さなステップに分け、それぞれのステップで何をするべきか、どんな順番で実行するべきかを考える力です。
この力は、プログラミングの世界だけでなく、普段の生活や勉強、将来の仕事においても、問題を解決したり、新しいアイデアを生み出したりするためにとても役立ちます。
参考情報によると、この力は「情報社会を生き抜くために不可欠な能力」とされています。

コンピューターは言われた通りに動く

コンピューターは、とても正確で、そしてとても速いです。
でも、それは私たちが完璧な指示を与えた場合に限られます。
人間が指示を間違えたり、曖昧な伝え方をしたりすると、コンピューターは意図しない動きをしてしまうこともあります。

反対に、正確な指示さえあれば、コンピューターは文句も言わずに、何度でも、同じ作業を正確に繰り返してくれます。
例えば、たくさんの計算をしたり、同じデザインを何百回も描いたりするような、面倒で単純な作業。
人間がやると集中力が切れてミスをしてしまうこともありますが、コンピューターは疲れることなく、間違いなくこなしてくれるのです。

私たちの身の回りには、コンピューターが言われた通りに動いているおかげで、便利になっていることがたくさんあります。
スマートフォンでメッセージを送ったり、インターネットで調べ物をしたり、ゲームをしたり。
これら全て、誰かがコンピューターに「こう動いてほしい」とプログラミングした結果なのです。
プログラミングは、私たちの生活を豊かにするための、とても強力なツールなんですね。

身近な例で理解！プログラミングってこんなこと

ゲームのキャラクターを動かそう！

みんなが大好きなゲーム。キャラクターがジャンプしたり、走ったり、敵と戦ったり、魔法を使ったりしますよね。
これらの動きの全てが、実はプログラミングによって作られています。
例えば、「Aボタンを押したら、キャラクターが上にジャンプする」という動きも、コンピューターに教えてあげている指示の一つです。

ゲームのプログラミングでは、

• 「もし、右矢印キーが押されたら、キャラクターを右に動かす」
• 「もし、敵にぶつかったら、ライフを減らす」
• 「もし、コインを取ったら、点数を増やす」

といった具体的な指示をたくさん組み合わせて作られています。

このように、プログラミングとは、ゲームの中のキャラクターやアイテム、背景などが、どんな時に、どんなふうに動くのかを一つ一つ決めていく作業なんです。
自分でゲームを作れるようになったら、想像した世界を自由に表現できて、もっとゲームが楽しくなるはずですよ。

信号機や自動ドアもプログラミング！

ゲームの世界だけでなく、私たちの普段の生活の中にもプログラミングはたくさん隠れています。
例えば、道路で見かける信号機。
青、黄、赤と、決まった順番で色が変わりますよね。
これは、「〇秒経ったら、青から黄に変わる」「〇秒経ったら、黄から赤に変わる」というプログラムが組まれているからです。

ショッピングセンターやスーパーマーケットの自動ドアも、プログラミングのおかげで動いています。
「もし、ドアの前に人が近づいてきたら、開く」
「もし、人がいなくなって〇秒経ったら、閉まる」
という指示が、センサーとコンピューターに組み込まれているんです。

他にも、テレビのリモコン、電子レンジ、洗濯機など、身の回りのほとんどの電化製品がプログラミングで動いています。
私たちがボタンを押すという行動に対して、どんな反応をするのか。
全て、誰かが考えたプログラムによって実現されているんですね。
こんなに身近なところにプログラミングがあるなんて、なんだか不思議でしょ？

ロボットを動かしてみよう！

プログラミングは、ロボットを動かすためにも使われます。
例えば、お掃除ロボット。
「部屋の中をジグザグに進み、壁にぶつかったら方向を変える」
「バッテリーが少なくなったら、充電器に戻る」
といった指示がプログラミングされています。

工場で働くロボットも同じです。
車を作る工場では、ロボットが部品を正確に組み立てたり、重いものを運んだりしています。
これらも全て、人間があらかじめプログラミングした通りの動きをしているのです。

小学校のプログラミング教育では、「ビジュアルプログラミング」という方法でロボットを動かす体験をすることがあります。
これは、Scratch（スクラッチ）のように、マウスでブロックを組み合わせるだけで、簡単にプログラミングができる方法です（参考情報より）。
「前に進む」「音を鳴らす」「LEDを光らせる」といったブロックを並べるだけで、自分でロボットを自由に動かせるようになるのは、とても exciting な体験ですよ。

小学生こそプログラミング？学習するメリット

2020年度から必修化された理由

「なんで小学生がプログラミングを学ぶの？」と疑問に思う人もいるかもしれませんね。
実は、2020年度から、日本全国のすべての小学校でプログラミング教育が必修になりました。
これは、国が「これからの時代を生きる子どもたちにとって、プログラミングはとても大切だ」と考えているからです。

文部科学省の参考情報によると、この必修化の目的は、単にプログラミング言語を覚えることではありません。
主な目的は次の4つです。

1. プログラミング的思考を育む: 論理的に考え、問題を解決する力を養います。
2. 情報社会への理解を深める: コンピューターが社会をどう支えているかを知ります。
3. 主体的に課題解決に取り組む態度を育む: コンピューターを使ってより良い社会を作ろうとする気持ちを育てます。
4. 知識・技能を確実に身につける: 算数や理科など、他の教科で学ぶ内容をより深く理解するのに役立てます。

プログラミング教育は、未来を生き抜くために必要な「考える力」や「工夫する力」を育むための大切な学習なのです。

考える力がぐんぐん伸びる！プログラミング的思考

プログラミングを学ぶと、まるでパズルを解くように、「どうすれば、もっと良いやり方ができるかな？」と考える習慣が身につきます。
例えば、ゲーム作りでキャラクターが思った通りに動かなかったとき。
「どこが間違っているんだろう？」「どうすれば直せるかな？」と、原因を探して解決策を考える。
この試行錯誤のプロセスこそが、プログラミング的思考を鍛える良いトレーニングになります。

これは、いわゆる「デバッグ」という作業で、問題を見つけて修正する力のことです。
最初はうまくいかなくても、何度も挑戦するうちに、粘り強く考える力が育ちます。
算数で図形をかく学習にプログラミングを活用したり、総合的な学習の時間で社会でのプログラミング活用事例を学んだりすることもあると、参考情報でも述べられています。

プログラミングは、まるで頭の体操のようなもの。
遊んでいるうちに、自然と「論理的に考える力」や「問題解決能力」がぐんぐん伸びていくでしょう。
それはきっと、これからの学校生活や、大人になってからも役に立つ、一生の宝物になるはずです。

未来を創造する力を身につけよう

今、私たちの社会はコンピューターやインターネットなしでは考えられないほど、情報技術が発展しています。
スマートフォンやAI（人工知能）、ロボットなど、新しい技術が次々と生まれて、世の中を便利で豊かにしていますよね。
プログラミングは、そんな未来を「使う側」だけでなく、「作る側」として関わるための第一歩なんです。

プログラミングを学ぶことで、「コンピューターを使って、こんなことができるんじゃないかな？」というアイデアが生まれやすくなります。
そして、そのアイデアを形にするための力を身につけることができます。
参考情報でも「コンピューターを上手に活用して、より良い社会を築こうとする態度を養います」とあるように、未来の社会をより良くしていくための、主体的な姿勢を育むことができます。

文部科学省、総務省、経済産業省が連携して設立した「未来の学びコンソーシアム」も、プログラミング教育の推進に取り組んでいます（参考情報より）。
これは、国を挙げて子どもたちが未来を創造する力を身につけることを応援している証拠です。
プログラミング学習を通して、君の「やってみたい！」という気持ちが、きっと未来を変える大きな力になるでしょう。

音楽もゲームも！プログラミングで広がる世界

大好きなゲームがもっと楽しくなる！

プログラミングは、ゲームの世界を大きく広げてくれます。
普段遊んでいるゲームが、どうやって作られているのかを知ると、もっとゲームが面白くなりますよ。
自分で簡単なゲームをプログラミングで作ってみることで、キャラクターを動かす楽しさや、自分が考えたルールで遊ぶ喜びを体験できます。

例えば、Scratchのようなビジュアルプログラミングツールを使えば、ブロックを組み合わせるだけで、自分だけのオリジナルゲームを作ることが可能です。
「もし〇〇に触れたら、点数を10点増やす」「もし画面の端まで行ったら、跳ね返る」といった命令を組み合わせれば、あっという間にゲームの基本的な動きが完成します。

ただゲームをプレイするだけでなく、ゲームを「作る」視点を持つことで、物事を分析する力や、新しいアイデアを生み出す力が身につきます。
そして、自分で作ったゲームを友達に遊んでもらうのは、最高の体験になること間違いなし！
きっと、ゲームの魅力をさらに深く感じられるでしょう。

アニメや音楽もプログラミングで！

プログラミングが活躍するのは、ゲームの世界だけではありません。
実は、アニメーションや音楽の世界でも、プログラミングはとても重要な役割を果たしています。
例えば、アニメのキャラクターがスムーズに動いたり、複雑なエフェクトがかかったりするのも、プログラミングによるものです。

音楽の分野でも、プログラミングは私たちの想像を超える可能性を秘めています。
コンピューターを使って自動的に音楽を作ったり、楽器の音に様々な効果を加えたり、新しい音色を生み出したりすることも可能です。
DJが音楽をミックスしたり、映像クリエイターが音楽に合わせて映像を編集したりする際にも、プログラミングの技術が活用されています。

プログラミングは、絵を描く筆や楽器を演奏する指のように、自分のアイデアを形にするためのクリエイティブな道具の一つです。
「こんなアニメーションを作ってみたい」「こんな音の音楽を演奏してみたい」という、君の創造力を無限に広げてくれるでしょう。

身の回りの便利もプログラミングから

私たちの生活を豊かにしているスマートフォンのアプリや、毎日見ているウェブサイトも、プログラミングによって作られています。
天気予報のアプリ、地図アプリ、SNSアプリなど、たくさんのアプリが、プログラミングの技術なしには成り立ちません。

ウェブサイトも、文字や画像を表示したり、ボタンを押すと別のページに移動したりする機能は、全てプログラミングによって制御されています。
さらには、最近注目されているAI（人工知能）も、プログラミングの高度な技術によって動いています。
AIは、私たちの顔を認識したり、話しかけた言葉を理解したり、複雑な問題を解決したりと、様々なことができるようになってきました。

プログラミングを学ぶことは、これらの便利なサービスの仕組みを理解するだけでなく、「自分ならどんな新しいサービスやアプリを作ってみたいかな？」と考えるきっかけにもなります。
未来の社会をより便利に、より楽しくするためのアイデアを、プログラミングで実現できるようになるかもしれません。
プログラミングは、君の「こんなものがあったらいいな」を現実にする魔法の鍵なのです。

今日から始める！プログラミング学習への第一歩

まずは遊びから！ビジュアルプログラミング

「プログラミングを始めたいけど、何から始めたらいいの？」と思うかもしれませんね。
心配はいりません。まずは「遊び」の感覚で、ビジュアルプログラミングから始めてみましょう。
参考情報にもある通り、マウス操作でブロックを組み合わせるだけで、直感的にプログラミングを体験できる方法です。

代表的なツールは、Scratch（スクラッチ）です。
Scratchは、カラフルなブロックをパズルのように組み立てて、キャラクターを動かしたり、ゲームを作ったりすることができます。
文字をたくさん入力する必要がないので、パソコンが初めてのお子さんでも、簡単に楽しめますよ。
他にも、プログラミングの基本的な考え方を学ぶためのアプリや教材がたくさんあります。

参考情報では「小学校3～4年生くらいから始めるのが良い」とされていますが、これはあくまで目安です。
子どもが「やってみたい！」と興味を持ったときが、始めるのに一番良いタイミングです。
まずは、ゲーム感覚で色々なブロックを触ってみて、プログラミングの楽しさを体験してみてください。

家族で一緒に学んでみよう！

プログラミング学習は、一人で黙々と取り組むだけでなく、家族みんなで一緒に楽しむことができます。
お子さんが「これどうすればいいの？」と困っていたら、ぜひ「一緒に考えてみようか」と声をかけてあげてください。
保護者の方が一緒に興味を持って取り組むことで、お子さんの学習意欲もぐっと高まります。

参考情報にもあるように、「難しい言葉を使わない」ことや「子どもの意思を尊重する」ことが大切です。
プログラミングには専門用語がたくさんありますが、最初は簡単な言葉や身近な例え話を使って説明してあげましょう。
無理強いはせず、子どもの興味や関心に合わせて、ゆっくりと進めていくことが、長く楽しく続ける秘訣です。

最近では、プログラミング教室も増えていますし、オンラインで学べる教材もたくさんあります。
色々な選択肢の中から、お子さんに合った学習方法を見つけてあげてください。
家族みんなでプログラミングの世界を冒険する時間は、きっと特別な思い出になるでしょう。

未来の扉を開くプログラミング学習

プログラミング学習は、すぐに結果が出なくても大丈夫です。
大切なのは、焦らず、楽しみながら、「こんなものを作ってみたい」「こうすればもっと良くなる」という気持ちを持って続けること。
失敗を恐れずに、何度も挑戦する姿勢が、将来大きな力になります。

プログラミングは、単なるパソコンの操作スキルではありません。
物事を論理的に考える力、問題を解決する力、そして新しいものを創造する力。
これからの情報社会で生き抜くために必要な、大切な力を育んでくれる学習です。
参考情報によると、プログラミング学習の評価は、あくまでも学習活動を行った教科等の中で、それぞれの評価基準に基づいて行われます。プログラミングを実施したこと自体が特別に評価されるものではないので、安心して取り組めます。

今日、プログラミング学習への第一歩を踏み出すことは、君の未来の扉を開くことにつながります。
さあ、無限の可能性を秘めたプログラミングの世界へ、一緒に飛び込んでみませんか？
君の「やってみたい！」という気持ちが、きっと素晴らしい未来を創造する力になるでしょう。