概要: マイナンバーカードの申請・受け取りは、意外と分からないことが多いですよね。この記事では、最新の必要書類から、カードの必要性、申し込み・受け取り方法、さらにはよくある疑問まで、網羅的に解説します。
マイナンバーカードは、行政手続きの効率化や、様々なサービスの利用に不可欠な身分証明書となっています。
2025年2月末時点での保有枚数は約9,700万枚と、人口の約78.0%を占めるまで普及しました。
しかし、申請から受け取り、そして日々の利用にはまだ多くの疑問や不安を抱えている方もいらっしゃるかもしれません。
本記事では、マイナンバーカードの申請から受け取りまでの具体的な流れ、必要書類、さらにメリット・デメリット、そして多くの人が気になるであろう疑問点まで、最新の情報に基づいて詳しく解説します。
このガイドを読めば、あなたのマイナンバーカードに関する疑問がきっと解決するでしょう。
マイナンバーカード、何が必要?最新の必要書類をチェック!
マイナンバーカードを申請する際、また受け取る際に必要となる書類は、申請方法や状況によって少しずつ異なります。
スムーズな手続きのために、まずはご自身のケースに合わせて必要なものを確認しましょう。
申請方法別の必要書類と準備物
マイナンバーカードの申請方法は主に4つあります。それぞれの方法で準備するものが異なりますので、ご自身に合った方法を選び、必要なものを事前に準備しておきましょう。
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オンライン申請(スマートフォン・パソコン):
最も手軽な方法の一つで、申請書に記載されたQRコードを読み取るか、申請用サイトにアクセスして手続きします。
必要となるのは、申請書に記載されている申請書IDと、顔写真のデータです。
顔写真は、半年以内に撮影されたもの、正面向き、無帽、無背景、鮮明であることなどの細かい規定がありますので、事前に公式サイトで確認し、スマートフォンのカメラ機能などを利用して条件に合うものを準備しましょう。
オンライン申請は、カードの受け取りまでの期間が短くなる傾向にあります。 -
郵送申請:
交付申請書に必要事項を記入し、顔写真(縦4.5cm×横3.5cm)を貼り付けて、送付用封筒に入れて郵便ポストに投函します。
申請書は、通知カードと一緒に入っていたものや、市区町村窓口で取得したものが利用できます。
顔写真はオンライン申請と同様に規定がありますので、写真店などで撮影してもらうのが安心です。 -
証明写真機からの申請:
対応機種の証明写真機で、申請書に記載されたIDを入力し、その場で写真を撮影して申請します。
申請書IDが必要なため、必ずお手元に準備してから利用しましょう。
写真の規定に沿ったものがその場で撮影できるため、手軽な方法です。 -
窓口での申請(市区町村窓口など):
市区町村の窓口や、マイナンバーカード臨時交付センター、公民館などで申請サポートを受けながら申請できます。
この方法では、申請書の記入や無料の写真撮影をサポートしてもらえる場合が多いです。
必要となるのは、基本的に申請書(お持ちでなければ窓口で発行)と本人確認書類です。
窓口で直接相談できるため、不安がある方におすすめです。
どの方法を選んでも、顔写真は重要なポイントですので、規定をよく確認して準備しましょう。
受け取り時に必須!本人確認書類の準備
マイナンバーカードの申請後、市区町村から「交付通知書(はがきまたは封筒)」が自宅に届きます。この交付通知書が届いたら、いよいよカードの受け取りです。
受け取りは原則として本人が窓口に出向く必要がありますが、その際に最も重要なのが「本人確認書類」です。
交付通知書には、受け取りに必要なものや、受け取り場所、予約方法などが記載されていますので、まずは内容をよく確認しましょう。
一般的に、受け取りに必要なものは以下の通りです。
- 交付通知書(はがきまたは封筒):市区町村から届いたものです。
- 通知カード(お持ちの方):マイナンバーが記載された紙のカードです。回収されますので持参しましょう。
- 本人確認書類:氏名、住所、生年月日が最新のもので、有効期限内のものに限ります。
- 顔写真付きの公的身分証明書1点(運転免許証、パスポート、住民基本台帳カードなど)
- 上記がない場合は、顔写真なしの公的身分証明書2点(健康保険証、年金手帳、医療受給者証など)
- マイナンバーカード(更新・再交付の場合):現在お使いのマイナンバーカードは回収されます。
本人確認書類は、その書類によって必要枚数が変わるため、事前にお住まいの市区町村のホームページで確認し、不足がないように準備することが非常に重要です。
不備があると、せっかく窓口に行ったのにカードを受け取れないということになりかねません。
特に、住所や氏名が現在のものと異なる場合は、別途住民票などが必要となる場合もありますので注意が必要です。
代理人受け取りの条件と特別な準備
マイナンバーカードの受け取りは原則として本人が行いますが、病気、怪我、高齢、未就学児などのやむを得ない理由により本人が来庁できない場合に限り、代理人による受け取りが認められています。
この場合、通常の受け取りよりも多くの書類が必要となり、手続きも複雑になりますので、細心の注意を払って準備を進めましょう。
代理人による受け取りには、以下の書類が原則として必要となります。
- 交付通知書:本人の自宅に届いたもの。
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本人の本人確認書類:
顔写真付きの公的身分証明書1点(例:運転免許証、パスポート)と、顔写真なしの公的身分証明書1点(例:健康保険証、年金手帳)の合計2点が必要です。
顔写真付きの公的身分証明書がない場合は、顔写真なしの公的身分証明書3点が必要となる場合もあります。
いずれも氏名、住所、生年月日が最新で有効期限内のものに限ります。 -
代理人の本人確認書類:
代理人の顔写真付きの公的身分証明書1点と、顔写真なしの公的身分証明書1点、または顔写真付きの公的身分証明書2点の合計2点が必要です。
本人同様、氏名、住所、生年月日が最新で有効期限内のものに限ります。 -
委任状:
交付通知書に付属していることが多く、本人がすべての欄を記入し、署名・押印したものです。
代理人にカードの受け取りを委任する意思を明確に示す重要な書類です。 -
本人の来庁が困難であることを証明する書類:
診断書、障害者手帳、施設入所証明書など、本人が窓口に来られない理由を客観的に示す書類です。 - 通知カード(お持ちの方):本人のもの。
- マイナンバーカード(更新・再交付の場合):本人のもの。
また、15歳未満の方や成年被後見人の方の場合は、法定代理人の同行が必須となります。
この場合も、上記の書類に加え、戸籍謄本などの法定代理人であることを証明する書類が必要になることがあります。
代理人による受け取りは、非常に厳格な本人確認が行われるため、事前に市区町村のウェブサイトで詳細を確認し、不明な点は問い合わせておくことが賢明です。
マイナンバーカード、本当に必要?メリット・デメリットを徹底比較
マイナンバーカードの普及率は着実に伸びていますが、「本当に自分に必要なのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。
ここでは、マイナンバーカードを持つことのメリットとデメリットを比較し、皆さんの判断の一助となる情報を提供します。
行政サービスの効率化!マイナンバーカードの主要メリット
マイナンバーカードを持つことの一番のメリットは、行政手続きの効率化と利便性の向上にあります。
顔写真付きの公的な身分証明書として、身分確認の場面で幅広く利用できるだけでなく、様々な行政サービスにアクセスするための鍵となります。
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本人確認書類として:
運転免許証などを持たない方にとって、公的な顔写真付き身分証明書として活用できる点は大きなメリットです。
金融機関での口座開設や、パスポートの申請など、幅広いシーンで利用できます。 -
コンビニ交付サービス:
住民票の写しや印鑑登録証明書といった書類を、早朝や夜間、休日でも全国のコンビニエンスストアで取得できるようになります。
役所の開庁時間を気にせず手続きができるため、忙しい方にとっては非常に便利です。 -
マイナポータルでの行政手続き:
マイナポータルを利用すれば、ご自身の個人情報や行政からの通知を確認できるほか、確定申告(e-Tax)や児童手当の申請、年金情報の照会など、多くの行政手続きをオンラインで行うことができます。
自宅で手続きが完結するため、役所に行く手間が省けます。 -
マイナ保険証としての利用:
健康保険証として利用登録すれば、医療機関や薬局でカードを提示するだけで、顔認証または暗証番号で本人確認ができ、自身の特定健診情報や薬剤情報などを医師や薬剤師と共有できるようになります。
これにより、より適切で質の高い医療を受けられる可能性があります。 -
公金受取口座の登録:
給付金などの公金を受け取るための口座を登録しておくことで、いざという時の給付金などを迅速に受け取れるようになります。 -
今後の利便性向上:
2025年春にはiPhoneへのマイナンバーカード機能搭載が予定されており、スマートフォン一つでさらに多くのサービスが利用できるようになる見込みです。
これらのメリットは、日常生活における手続きの負担を大きく軽減し、時間を有効活用できるよう助けてくれます。
注意点も!知っておくべきデメリットと課題
多くのメリットがある一方で、マイナンバーカードにはいくつかのデメリットや課題も存在します。
これらを理解し、対策を講じることで、安心してカードを利用することができます。
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情報漏洩のリスクへの懸念:
「個人情報がすべて紐付けられて漏洩するのではないか」という不安の声も聞かれますが、マイナンバーカード自体に情報がすべて記録されているわけではありません。
それぞれの情報は各機関が分散管理しており、マイナンバーによって芋づる式に情報が抜き取られることはありません。
しかし、紛失や盗難にあった場合、悪用されるリスクはゼロではありません。
万が一の際は、すぐに利用停止の連絡(マイナンバー総合フリーダイヤル)をすることが重要です。 -
暗証番号の管理の煩雑さ:
マイナンバーカードには複数の暗証番号を設定する必要があり、これを忘れてしまうと一部サービスが利用できなくなります。
「顔認証マイナンバーカード」の選択肢もありますが、全てのサービスが利用できるわけではないため、利用シーンを考慮する必要があります。 -
システムトラブルや利用できる機関の制限:
システム障害や、マイナ保険証利用時の読み取り不良などのトラブルが報告されることがあります。
また、コンビニ交付やマイナ保険証の利用など、一部のサービスはまだ全ての機関で対応しているわけではないため、事前の確認が必要です。 -
2025年問題(電子証明書更新の集中):
マイナンバーカードの電子証明書は、発行から5回目の誕生日までが有効期限です。
2025年にはこの電子証明書の有効期限を迎える人が急増するため、更新手続き窓口の混雑が懸念されています。
更新を怠ると、マイナポータルでの利用などができなくなりますので、早めの対応が求められます。
これらのデメリットや課題は、適切な知識と対策で乗り越えることができるものです。
リスクを理解し、準備しておくことが大切です。
今後の展望と2025年問題への対策
マイナンバーカードの保有枚数は、2025年春時点で全国平均で約79%に達しており、政府はさらなる普及と利便性向上を目指しています。
しかし、その中で直面する大きな課題の一つが「2025年問題」です。
この問題は、マイナンバーカードの電子証明書の有効期限が発行から5回目の誕生日までと定められているため、多くの人が集中して更新時期を迎えることに起因します。
電子証明書が失効すると、e-Taxやマイナポータルでのログイン、コンビニ交付などのオンラインサービスが利用できなくなります。
各自治体は、この集中更新に対応するため、窓口の増設や予約システムの強化、あるいは郵送・オンラインでの更新手続きの拡充などを検討・実施しています。
利用者としては、ご自身の電子証明書の有効期限をマイナポータルなどで確認し、有効期限の3ヶ月前から更新手続きが可能ですので、早めに手続きを行うことが混雑を避ける上での最善策となります。
郵送やオンラインでの更新も可能な場合があるため、お住まいの自治体の案内を確認しましょう。
一方で、マイナンバーカードの利便性は今後も高まることが期待されています。
2025年春にはiPhoneへのマイナンバーカード機能搭載が予定されており、スマートフォン一つでさらに多くの行政サービスや民間サービスが利用できるようになるでしょう。
また、マイナ保険証の利用が義務化される医療機関が増えるなど、その活用範囲は拡大の一途をたどっています。
政府は、カードの読み取り不良などのトラブルへの対応も進めつつ、デジタル社会の基盤としてマイナンバーカードの活用を促進していく方針です。
最新の情報は、各市区町村のホームページやマイナンバーカード総合サイトで随時確認し、賢く利用していくことが大切です。
マイナンバーカードの「ふりがな」や「服装」は?窓口での注意点
マイナンバーカードの申請や受け取りに際して、細かい疑問や不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
特に、顔写真の規定や窓口での手続きにおける注意点は、スムーズな手続きのために押さえておきたいポイントです。
顔写真の基準!服装・表情・背景のポイント
マイナンバーカードの顔写真は、身分証明書として非常に重要な役割を果たすため、厳格な規定があります。
これらの基準を満たさない場合、申請が却下されることもあるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。
主な基準は以下の通りです。
- 背景: 無地で明るい色(白や薄い青など)である必要があります。背景に物や影が写り込まないように注意しましょう。
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表情: 無表情か、軽く口を閉じて微笑む程度が望ましいです。歯が見えるほどの笑顔や、極端な表情は避けましょう。
目線はカメラに真っ直ぐ向け、真正面を向いてください。 -
服装:
普段着で問題ありませんが、白い服は背景と同化しやすいため、避けるのが無難です。
学校や会社の制服、作業着なども避けた方が良いでしょう。
首や肩が隠れる服装を選び、派手なアクセサリーは外すことをおすすめします。
また、帽子やヘッドバンド、サングラスなどは着用できません。 -
眼鏡・髪型:
眼鏡はかけても構いませんが、光の反射や影がなく、目が隠れないことが条件です。
カラーコンタクトレンズも原則不可とされています。
髪型は、顔の輪郭や耳が隠れないようにまとめ、前髪も目にかからないようにしましょう。 -
その他:
半年以内に撮影されたもので、鮮明であることが必須です。
影や手ブレがないように注意し、写真の加工(美肌加工など)はNGです。
証明写真機や写真店を利用すれば、これらの規定に沿った写真を撮影してくれるため、より確実に準備することができます。
特にオンライン申請などでご自身で撮影する場合は、上記ポイントをしっかり守りましょう。
申請書と氏名・住所情報の正確性
マイナンバーカードの申請書を記入する際は、氏名や住所などの情報が住民票に記載されている内容と完全に一致していることが極めて重要です。
一文字でも異なると、申請が不受理となったり、カードの受け取りが遅れたりする原因となります。
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氏名・住所:
常用漢字・字体に注意し、住民票の記載通りに正確に記入しましょう。
旧字体や異体字を使用している場合は、特に確認が必要です。
住所も番地やアパート・マンション名、部屋番号まで省略せずに記入してください。
もし申請後に氏名や住所に変更があった場合は、新しい情報で再度申請が必要となる場合や、受け取り時に別途証明書類が必要になる場合がありますので、速やかに市区町村に確認しましょう。 -
ふりがな:
マイナンバーカードの表面には氏名と住所が漢字(またはカタカナ)で記載されますが、ふりがなは裏面に記載されます。
申請書にはふりがなを記入する欄がない場合が多いですが、住民票情報に基づいて自動的に記載されますので、特に心配する必要はありません。
ただし、読み方が特殊な氏名の場合は、念のため窓口で確認すると良いでしょう。 -
性別・生年月日:
これらの情報も住民票に基づくものとなるため、正確に記入してください。
誤りがあった場合、カードの再発行が必要となることがあります。
申請書の内容は、そのままカードに反映されるため、記入ミスがないように慎重に進めましょう。
特に、オンライン申請で入力する場合は、誤字脱字がないか最終確認を徹底してください。
少しでも不安な点があれば、申請前に市区町村の窓口や、マイナンバーカード総合フリーダイヤルに問い合わせることをお勧めします。
窓口での申請・受け取り時の確認事項
マイナンバーカードの申請や受け取りを窓口で行う場合、スムーズな手続きのためにいくつかの注意点があります。
特に、受け取り時は本人確認が厳格に行われるため、事前の準備が重要です。
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事前の予約:
多くの市区町村では、カードの受け取りに事前の予約が必要です。
交付通知書が届いたら、すぐに記載された方法で予約を取りましょう。
予約なしで窓口に行くと、長時間待たされたり、再度来庁を求められたりする可能性があります。 -
本人確認の厳格さ:
窓口での受け取り時は、持参した本人確認書類と申請者の顔写真が一致するか、氏名や住所が最新かなど、厳重な本人確認が行われます。
本人確認書類の不足や有効期限切れ、記載内容の不一致などがあると、その場でカードを受け取ることができません。
必ず、受け取りに必要な全ての書類を、有効期限内の最新情報で揃えて持参しましょう。 -
暗証番号の設定:
カードを受け取る際、窓口で暗証番号を設定する必要があります。
4桁の数字が2種類(住民基本台帳用、券面事項入力補助用)、そして英数字6~16桁が1種類(署名用電子証明書用)の計3種類の暗証番号を設定します。
これらは後々の利用に必要となるため、忘れないように控えを取るなどして大切に管理しましょう。
暗証番号が不安な方向けには「顔認証マイナンバーカード」の選択肢もありますが、一部サービスが利用できないため注意が必要です。 -
所要時間:
窓口での手続きは、本人確認や暗証番号設定、説明などである程度の時間がかかります(予約していても15分~30分程度)。
特に混雑時はさらに長くなる可能性もあるため、時間に余裕を持って来庁しましょう。 -
窓口サポートの活用:
申請時に窓口サポートを利用する場合、無料の写真撮影サービスがある自治体もあります。
写真の規定に不安がある方や、申請書の記入に自信がない方は積極的に活用しましょう。
これらの注意点を押さえておくことで、無駄な手間を省き、スムーズにマイナンバーカードを受け取ることができます。
マイナンバーカードの申し込みから受け取りまでの流れを解説
マイナンバーカードの申請から受け取りまでのプロセスは、いくつかのステップに分かれています。
それぞれの段階で何を行うべきかを把握しておけば、安心して手続きを進めることができます。
ここでは、その一連の流れを詳しく解説します。
申請から交付通知書到着までのステップ
マイナンバーカードの申請は、ご自身のライフスタイルや状況に合わせて、主に以下の4つの方法から選ぶことができます。
どの方法を選んでも、申請からカードが発行され、受け取り準備が整うまでには一定の期間を要します。
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申請方法の選択と実行:
前述の「オンライン申請」「郵送申請」「証明写真機からの申請」「窓口での申請」のいずれかの方法で申請手続きを行います。
オンライン申請は、スマートフォンやパソコンから手軽にでき、顔写真データと申請書IDがあれば完了します。
郵送申請は、交付申請書に顔写真を貼付し、必要事項を記入して送付用封筒で郵送します。
証明写真機からの申請は、申請書IDを入力してその場で写真を撮影・申請できます。
窓口での申請は、自治体の窓口でサポートを受けながら手続きを進められ、写真撮影サービスがある場合もあります。 -
申請後の審査・発行:
申請が受理されると、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)でカードが作成されます。
この段階で、申請内容と本人情報が照合され、問題がなければカードが発行されます。
申請内容に不備があった場合は、再申請を求められることがありますので、申請時には特に注意が必要です。 -
交付通知書(はがき)の到着:
カードの発行準備が整うと、ご自宅に「交付通知書」(はがきまたは封筒)が郵送されてきます。
この交付通知書は、カードの受け取りに必須となる重要な書類です。
申請から交付通知書が届くまでには、通常、1ヶ月から2ヶ月程度かかります。
繁忙期や自治体によっては、さらに時間がかかる場合もありますので、気長に待ちましょう。
交付通知書には、受け取りに必要なもの、受け取り場所、そして受け取り予約の方法などが詳しく記載されていますので、内容をよく確認してください。
この期間は、受け取りに必要な本人確認書類などを準備する良い機会となります。
交付通知書が届くまでに、必要書類を揃えておきましょう。
受け取り場所での具体的な手続き
交付通知書が届いたら、いよいよマイナンバーカードを受け取りに行く段階です。
スムーズな受け取りのために、具体的な手続きの流れと注意点を把握しておきましょう。
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受け取り場所と時間の確認・予約:
交付通知書に記載されている受け取り場所(市区町村の窓口や特設センターなど)と、予約の有無、受付時間を必ず確認します。
多くの場合、事前の予約が必要です。
ウェブサイトや電話で予約を取り、指定された日時・場所に必要書類を持って出向きましょう。
予約なしで行くと、長時間待たされたり、受け付けてもらえなかったりする可能性があります。 -
窓口での本人確認と書類提出:
予約した時間に窓口へ行くと、まず本人確認が行われます。
交付通知書、本人確認書類(運転免許証など)、通知カード(お持ちの方)など、全ての必要書類を提示します。
代理人受け取りの場合は、本人と代理人の本人確認書類、委任状、本人の来庁困難を証明する書類など、さらに多くの書類が必要となります。
これらの書類に不備がないか、厳重にチェックされますので、事前にしっかりと準備しておくことが重要です。 -
暗証番号の設定:
本人確認が完了すると、マイナンバーカードに設定する暗証番号をその場で登録します。
設定する暗証番号は以下の3種類です。- 住民基本台帳用(4桁の数字)
- 券面事項入力補助用(4桁の数字)
- 署名用電子証明書用(英数字6~16桁)
これらは別々の番号にすることも、同じ番号にすることも可能ですが、安全のためにも異なる番号を設定することが推奨されます。
暗証番号は今後のマイナンバーカード利用において非常に重要ですので、忘れないように厳重に管理しましょう。暗証番号の設定が不要な「顔認証マイナンバーカード」への切り替えも可能です。
ただし、このカードではコンビニ交付サービスやe-Taxなど、暗証番号が必要な一部のサービスが利用できなくなるため、ご自身の利用状況を考慮して選択しましょう。 -
カードの受け取り:
上記の手続きが全て完了すると、いよいよマイナンバーカードが交付されます。
その場で記載内容に誤りがないか確認し、受け取りが完了です。
古いマイナンバーカードや通知カードは、この際に回収されます。
これで、マイナンバーカードの申請から受け取りまでの一連の流れが完了です。
手続きを一つ一つ丁寧に進めることで、スムーズにカードを手に入れることができます。
電子証明書とカード更新のタイミング
マイナンバーカードには、「カード本体の有効期限」と「電子証明書の有効期限」の2種類があり、それぞれ異なる点に注意が必要です。
これらの有効期限を把握し、適切なタイミングで更新手続きを行うことが、カードを継続して利用するために不可欠です。
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カード本体の有効期限:
マイナンバーカード本体の有効期限は、18歳以上の方は発行から10回目の誕生日まで、18歳未満の方は発行から5回目の誕生日までです。
これは、カード表面に記載されています。
有効期限が切れると、身分証明書としての効力を失うだけでなく、全てのサービスが利用できなくなります。 -
電子証明書の有効期限:
マイナンバーカードに搭載されている「署名用電子証明書」と「利用者証明用電子証明書」の有効期限は、発行から5回目の誕生日までです。
これはカード本体の有効期限とは異なります。
電子証明書が有効期限切れとなると、マイナポータルでのログイン、e-Taxでの確定申告、コンビニでの公的証明書交付サービス、マイナ保険証としての利用など、オンラインで利用する多くのサービスが利用できなくなります。 -
更新手続きのタイミング:
カード本体、電子証明書ともに、有効期限の3ヶ月前から更新手続きが可能です。
有効期限が近づくと、J-LISから有効期限通知書が送付されてくるのが一般的です。
更新手続きは、基本的には新規申請と同様に、オンライン、郵送、証明写真機、窓口のいずれかの方法で行います。
特に電子証明書の更新は、多くの人が2025年に集中して有効期限を迎える「2025年問題」が懸念されています。
混雑を避けるためにも、通知が届き次第、早めに手続きを進めることを強くお勧めします。 -
更新を忘れた場合:
有効期限が切れてしまっても、原則として再申請(再交付)という形でカードを再び取得できますが、一部の自治体では手数料がかかる場合があります。
また、その間のサービス利用はできなくなりますので、やはり期限内の更新が重要です。
マイナンバーカードを継続して便利に利用するためには、これらの有効期限をしっかりと管理し、余裕を持って更新手続きを行うことが大切です。
マイナンバーカードに関するよくある質問をまとめて解決!
マイナンバーカードに関する疑問は、多岐にわたります。
ここでは、特に多くの人が抱えるであろう疑問点について、具体的な情報をもとに解決していきます。
電子証明書の有効期限と「2025年問題」
マイナンバーカードを長く使っている方や、これから申請する方が特に意識しておくべきなのが、電子証明書の有効期限です。
これはカード本体の有効期限とは別に設定されており、発行から5回目の誕生日までとされています。
つまり、多くの方が2020年前後にマイナンバーカードを申請・取得したため、その電子証明書が2025年に一斉に有効期限を迎えることになります。これが「2025年問題」と呼ばれている現象です。
電子証明書が失効すると、以下のようなサービスが利用できなくなってしまいます。
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マイナポータル:
行政からの通知確認や、自身の健康情報・薬剤情報の閲覧などができなくなります。 -
e-Tax:
確定申告などの税務手続きをオンラインで行うことができなくなります。 -
コンビニ交付サービス:
住民票の写しや印鑑登録証明書などをコンビニで取得することができなくなります。 -
健康保険証としての利用(マイナ保険証):
医療機関や薬局で、健康保険証として顔認証または暗証番号で本人確認を行うことができなくなります。 -
公金受取口座の登録・変更:
給付金などの公金を受け取るための口座登録や変更ができなくなります。
このように、日常生活で非常に役立つ多くのサービスが停止してしまうため、電子証明書の更新は非常に重要です。
有効期限の3ヶ月前から更新手続きが可能なので、交付通知書やマイナポータルで自身の有効期限を確認し、早めに手続きを行うことをお勧めします。
各自治体も混雑緩和のための対策を講じていますが、余裕を持った行動が肝心です。
暗証番号不要!「顔認証マイナンバーカード」のメリット・デメリット
「暗証番号を覚えるのが苦手」「暗証番号の管理に不安がある」という方のために、暗証番号の設定が不要な「顔認証マイナンバーカード」への切り替えも可能です。
これは、カードに搭載されている電子証明書のうち、暗証番号が必要な「署名用電子証明書」の機能を停止し、顔認証または目視での本人確認のみで利用できるようにしたものです。
顔認証マイナンバーカードのメリットは以下の通りです。
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暗証番号不要:
暗証番号の入力が不要となるため、暗証番号を忘れる心配がありません。
暗証番号の管理にストレスを感じる方には大きなメリットです。 -
利用時の手間軽減:
顔認証または目視での本人確認で済むため、手続きがよりスムーズになります。
一方で、利用できるサービスに制限があるというデメリットも存在します。
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利用できないサービス:
署名用電子証明書が必要なサービス(e-Taxでの確定申告、オンラインでの各種申請など)や、暗証番号の入力が必要なサービス(コンビニでの公的証明書交付サービス、マイナポータルへのログインなど)は利用できません。 -
健康保険証利用は可能:
顔認証または目視による本人確認で利用できるため、健康保険証としての利用は可能です。
顔認証マイナンバーカードへの切り替えは、市区町村の窓口で申請できます。
ご自身のマイナンバーカードの主な利用目的が、身分証明書や健康保険証としての利用であり、e-Taxやコンビニ交付などを利用しない方にとっては、便利な選択肢となるでしょう。
ただし、将来的に他のサービスを利用する可能性も考慮し、慎重に検討することをお勧めします。
iPhone搭載でどう変わる?今後のマイナンバーカード
マイナンバーカードの利便性は、今後さらに向上する見込みです。
特に注目されているのが、2025年春に予定されているiPhoneへのマイナンバーカード機能搭載です。
Androidスマートフォンでは既に利用可能となっている機能ですが、iPhoneユーザーにとっては待望の機能と言えるでしょう。
iPhoneにマイナンバーカード機能が搭載されることで、主に以下の変化が予想されます。
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スマートフォンでの本人確認:
マイナンバーカードの物理的なカードを持ち歩かなくても、iPhone上で本人確認が可能になります。
これにより、カードの紛失リスクも軽減され、より手軽に身分証明を行うことができるようになります。 -
医療機関・薬局での利用拡大:
まずは、一部の医療機関や薬局での利用から開始される予定です。
将来的には、スマートフォン一つで診療の受付や薬剤情報の確認ができるようになり、医療DXの推進にも繋がります。 -
将来的には行政手続きへの拡大も:
将来的には、マイナポータルを通じた行政手続きや、様々な民間サービスとの連携も強化されることが期待されます。
これにより、スマートフォンが「デジタルIDのハブ」として機能し、よりスマートな社会の実現に貢献するでしょう。
ただし、iPhone搭載当初は、利用できるサービスや対応する機関が限定される可能性もあります。
段階的に機能が拡充されていくことが予想されるため、今後の政府やAppleからの発表に注目が必要です。
マイナンバーカードは、今後も様々な行政サービスとの連携が強化され、利便性が向上していくことが期待されます。
これらの進化は、私たちの日常生活をより便利で効率的なものにするでしょう。
最新の情報については、各市区町村のホームページやマイナンバーカード総合サイトで随時ご確認ください。
まとめ
よくある質問
Q: マイナンバーカードの申請に必要な書類は何ですか?
A: 顔写真付きの本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)の原本と、マイナンバーが確認できる書類(通知カード、マイナンバー記載の住民票など)が必要です。詳細な種類は自治体や申請方法によって異なるため、必ずお住まいの市区町村のウェブサイトでご確認ください。
Q: マイナンバーカードは必ず作る必要がありますか?
A: 原則として、マイナンバーカードの取得は国民の義務ではありません。しかし、行政手続きのオンライン化や、健康保険証としての利用など、今後ますます便利になるため、取得を強く推奨します。メリット・デメリットを理解した上で判断しましょう。
Q: マイナンバーカードの申し込みや受け取りに服装の指定はありますか?
A: 特に服装の指定はありません。普段着で窓口に行っても問題ありません。ただし、本人確認のための顔写真撮影があるため、清潔感のある服装を心がけると良いでしょう。
Q: マイナンバーカードを郵送で受け取ることはできますか?
A: 原則として、マイナンバーカードは申請者本人が指定の窓口で受け取る必要があります。ただし、やむを得ない理由(病気、身体の障害など)がある場合は、代理人による受け取りが認められる場合があります。詳細は市区町村にお問い合わせください。
Q: マイナンバーカードをまだ作っていません。今からでも作れますか?
A: はい、もちろん作れます。マイナンバーカードの交付申請は随時受け付けています。お住まいの市区町村のウェブサイトで申請方法を確認し、手続きを進めてください。
