概要: 「健康診断」を英語でどう表現するか、基本的な単語から各検査項目の英語名、さらには英語の診断書フォーマットまでを網羅的に解説します。英語圏の健康診断事情や、東京での英語対応施設についても触れ、海外在住者や外国人向けの健康診断をスムーズに進めるための情報を提供します。
健康診断は英語で?意外と知らない、各項目の表現と診断書フォーマット
グローバル化が進む現代において、海外での生活や仕事、留学を検討する際、避けて通れないのが「健康診断」です。しかし、いざ英語で説明しようとすると、どんな表現を使えば良いのか、各検査項目をどう伝えれば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
このブログ記事では、健康診断に関する基本的な英語表現から、各検査項目の具体的な言い回し、さらには診断書のフォーマットや英語対応施設の探し方まで、知っておきたい情報を網羅的に解説します。
海外での生活をスムーズにするためにも、英語での健康診断に関する知識を深め、安心して受診できるよう準備を進めましょう。
健康診断は英語で?基本の単語と略語を知ろう
健康診断は、英語で様々な表現があります。それぞれのニュアンスを理解することで、状況に応じた適切な言葉を選ぶことができるようになります。一般的に使われる表現から、少し専門的なものまで見ていきましょう。
「medical check-up」以外の表現とニュアンス
健康診断の最も一般的な英語表現は「medical check-up」です。これは日常会話から医療現場まで幅広く使われ、定期的な健康状態の確認を意味します。しかし、これ以外にも多くの表現が存在し、それぞれ微妙に異なるニュアンスを持っています。
例えば、「health check-up」は、より広範な健康状態の確認を指し、個人の健康全般に焦点を当てた場合に使われます。一方、「physical checkup」や「physical examination」は、医師による身体的な診察が主となる場合によく用いられます。これらは、身体の具体的な部位の検査や触診など、より詳細な身体評価を含むニュアンスがあります。
さらに、「health exam」は「physical examination」と似ていますが、より日常的な表現として使われることがあります。「check-up」はシンプルに「健診」を意味する口語的な表現で、文脈によって健康診断を指すことが多く、気軽に使えるでしょう。「health screening」は、特定の病気の早期発見を目的とした「スクリーニング検査」のニュアンスが強く、例えばがん検診などに使われることがあります。
最後に、「health testing」は、様々な種類の検査(血液検査、尿検査など)の総称として用いられることがあります。これらの表現を知っておくことで、海外の医療機関で予約を取る際や、自身の健康状態を説明する際に、より正確に意図を伝えることができるでしょう。
なぜ複数の表現があるのか?文化的背景と用途
健康診断を指す英語表現が複数あるのは、主に文化的背景や医療制度、そして用途の違いによるものです。
国によって医療提供のシステムや、健康に対する意識が異なるため、それに合わせて使われる言葉も多様化しました。例えば、アメリカ英語とイギリス英語の間でも表現に差が見られることがあります。また、一般的な健康状態の確認を指す場合と、特定の目的(例:就職前、留学前、ビザ申請時)のために行われる詳細な検査とでは、使われる表現が区別される傾向にあります。
「medical check-up」や「health check-up」は、予防医療の一環として広く一般に行われる健診を指すことが多いです。これに対し、「physical examination」は、医師が患者の身体を直接診察する行為に重きを置いた表現で、より臨床的な場面で使われる傾向にあります。例えば、企業が従業員に義務付ける定期健診では「annual physical examination」といった表現が使われることもあります。
さらに、「health screening」は、特定の疾患リスクが高い集団に対して、その病気の兆候がないかを調べるために行われる検査を指します。乳がん検診(mammogram screening)や大腸がん検診(colon cancer screening)などがその典型です。このように、健康診断という大きな枠組みの中でも、その目的や内容によって使い分けがなされるため、複数の表現が存在するのです。それぞれの言葉が持つ背景を理解することで、より深く英語でのコミュニケーションが取れるようになります。
英語での健康診断の重要性と日本の現状
英語での健康診断の知識を持つことは、海外で安心して生活するために非常に重要です。海外の医療機関を利用する際だけでなく、日本国内で国際的な環境に身を置く人々にとっても、英語で自身の健康状態を説明したり、医師からの説明を理解したりする能力は不可欠となります。
日本の健康診断受診率は、全体として改善傾向にあるものの、政府目標には達していないのが現状です。例えば、特定健康診査(メタボ健診)の受診率は、2017年には53.1%と2008年の38.9%から改善はしたものの、政府目標である70%には遠い状況です。また、2022年の調査では、20歳以上の男女で過去1年間に健診や人間ドックを受けた人の割合は、男性が73.1%、女性が65.7%でした。
特に注目すべきは、新型コロナウイルス感染症の影響です。2020年度には受診率が一時的に低下し、特に20代女性で顕著な低下が見られました。若い世代にとって、健康診断はまだ身近なものとして定着していないのかもしれません。さらに、がん検診については、欧米の受診率が70〜80%とされるのに対し、日本は肺がんを除くと50%未満と低い状況にあります。
このような日本の受診率の現状を見ると、英語での情報提供や多言語対応の健康診断の普及は、より多くの人々が健康意識を高め、予防医療にアクセスするための鍵となります。海外生活者や外国人住民が安心して健康管理を行えるよう、英語での健康診断に関する知識は、個人の健康維持だけでなく、社会全体の公衆衛生向上にも貢献すると言えるでしょう。
健康診断の各項目、英語でどう表現する?
健康診断では、様々な検査が行われます。それぞれの項目を英語でどう表現するかを知っておくことは、海外の医療機関で受診する際や、日本の医療機関で英語の問診を受ける際に非常に役立ちます。主要な検査項目について、具体的な英語表現を見ていきましょう。
身体計測・基礎情報の英語表現
健康診断の基本となるのが、身体計測や基礎情報の確認です。これらの項目は、健康状態の基本的な指標となるため、英語での表現をしっかり覚えておきましょう。
| 項目(日本語) | 英語表現 | 備考 |
|---|---|---|
| 問診票 | medical questionnaire | 自身の既往歴やアレルギーなどを記入する書類 |
| 体重測定 | weight check | 「Your weight is…」などと聞かれる |
| 身長測定 | height check | 「Your height is…」などと聞かれる |
| 血圧測定 | blood pressure check | 高血圧は hypertension、低血圧は hypotension |
| 視力検査 | eye test, eye check | 近視は nearsightedness、遠視は farsightedness |
| 体温 | body temperature | 体温計は thermometer |
| 脈拍数/心拍数 | pulse rate / heart rate | 通常は pulse rate が使われることが多い |
| 呼吸数 | respiration rate | 1分間あたりの呼吸回数 |
これらの基礎的な項目を理解していれば、最初の受付から診察室でのやり取りまで、スムーズに進めることができます。特に、自身の既往歴や服用中の薬がある場合は、問診票に正確に記入するためにも、これらの基本的な単語を把握しておくことが重要です。
検査項目(レントゲン・内視鏡など)の英語表現
身体計測の他にも、健康診断ではさまざまな専門的な検査が行われます。特に、胸部X線や胃カメラなどは、特定の病気の早期発見に重要な役割を果たします。これらの検査項目についても、英語での表現をマスターしておきましょう。
| 項目(日本語) | 英語表現 | 備考 |
|---|---|---|
| 腹部X線 | Abdominal x-ray | 腹部の臓器を画像で確認する |
| 胸部X線 | Chest x-ray | 肺や心臓の状態を確認する |
| バリウム検査 | barium swallow (test) | 食道や胃、十二指腸の検査 |
| 胃カメラ | gastroscope, gastrocamera | 胃の内部を直接観察する内視鏡検査 |
| 血液検査 | blood test | 貧血、肝機能、脂質、血糖値などを調べる |
| 尿検査 | urine test | 腎機能や糖尿病などの指標 |
| 心電図 | electrocardiogram (ECG/EKG) | 心臓の電気的活動を記録する |
| 超音波検査 | ultrasound (test) | 腹部や乳腺など、様々な部位で使われる |
これらの検査項目は、聞き慣れない英語表現かもしれませんが、受付で配布される案内や診断書に記載されていることも多いため、事前に確認しておくことをおすすめします。もし不明な点があれば、遠慮なく医療スタッフに質問できるよう、簡単な質問フレーズも準備しておくと良いでしょう。
英語でスムーズに受診するためのヒント(問診票の例など)
英語で健康診断をスムーズに受診するためには、事前の準備が鍵となります。特に、問診票の記入や自分の健康状態の説明は、正確な情報が求められるため、いくつかのヒントを押さえておきましょう。
まず、問診票(medical questionnaire)は、自身の既往歴(medical history)、現在服用中の薬(medication)、アレルギー(allergies)、家族の病歴(family medical history)などを英語で記入する必要があります。これらの情報は、正確な診断のために不可欠です。事前に、自分の既往歴やアレルギー反応を英語でメモしておくことをおすすめします。
例えば、
- 「I have a history of high blood pressure.」(高血圧の既往歴があります。)
- 「I am allergic to penicillin.」(ペニシリンにアレルギーがあります。)
- 「I am currently taking medication for diabetes.」(現在、糖尿病の薬を服用しています。)
といった具体的な表現を準備しておくと、スムーズに記入できます。
また、検査中に医療スタッフから指示を受けることもあります。例えば、
- 「Please take off your shoes.」(靴を脱いでください。)
- 「Please stand straight.」(まっすぐ立ってください。)
- 「Breathe deeply.」(深く息を吸ってください。)
- 「Hold your breath.」(息を止めてください。)
などのフレーズは、よく使われる指示です。これらの指示を理解できるよう、耳を慣らしておくことも大切です。
もし英語でのコミュニケーションに不安がある場合は、可能であれば英語対応の医療機関を選ぶか、通訳サービスがあるか事前に確認することも有効な手段です。完璧な英語でなくても、重要な情報を伝えられるよう準備しておくことが、安心して健康診断を受けるための第一歩となります。
健康診断の英語診断書、フォーマットと注意点
海外での就職、留学、ビザ申請など、健康診断の結果を英語の診断書として提出する必要がある場面は少なくありません。このセクションでは、英語の健康診断書(Certificate of Health)の基本的なフォーマットと、取得する際の注意点について詳しく解説します。
診断書(Certificate of Health)の基本的な構成要素
健康診断書(Certificate of Health)は、あなたの健康状態を公式に証明する重要な書類です。提出先によって求められる項目は異なりますが、一般的には以下の情報が含まれています。
- 個人情報 (Personal Information): 氏名 (Full Name)、生年月日 (Date of Birth)、性別 (Gender)、国籍 (Nationality)、連絡先 (Contact Information) など。パスポートと同じ情報で正確に記載されていることが重要です。
- 身体計測 (Physical Measurements): 身長 (Height)、体重 (Weight)、血圧 (Blood Pressure)、脈拍 (Pulse Rate) など、基本的な身体データが記載されます。
- 既往歴・現病歴 (Medical History / Current Medical Conditions): 過去の病歴 (Past Medical History)、現在治療中の病気 (Current Illnesses)、アレルギー (Allergies)、服用中の薬 (Medications) など。自己申告と医師の確認に基づきます。
- 診察・検査結果 (Examination & Test Results):
- 視力 (Vision)、聴力 (Hearing)
- 胸部X線 (Chest X-ray) の結果
- 血液検査 (Blood Test) の詳細(例: 血糖値、コレステロール、肝機能など)
- 尿検査 (Urine Test) の結果
- その他の特定の検査結果(例: 心電図 (ECG/EKG)、超音波検査 (Ultrasound) など)
- 医師の所見・意見 (Doctor’s Opinion / Remarks): 医師による健康状態の総合的な評価が記載されます。留学や就労の可否、特定の活動への制限など、提出先の目的に合わせたコメントが含まれることがあります。
これらの項目が漏れなく、かつ正確に英語で記載されているか、受け取りの際に必ず確認しましょう。特に、医師のサイン(Doctor’s Signature)と病院の公印(Hospital Seal)は、診断書の有効性を保証するために不可欠です。
提出先によるフォーマットの違いと確認の重要性
英語の健康診断書は、提出する国や機関(大学、企業、大使館など)によって、求められるフォーマットや内容が大きく異なることがあります。そのため、診断書を取得する前に、必ず提出先が求める要件を詳細に確認することが最も重要です。
多くの機関では、独自の指定フォーマットを用意している場合があります。その際は、必ずその指定された用紙を医療機関に持参し、医師に記入してもらう必要があります。指定用紙がない場合でも、少なくともどのような項目(例:特定の血液検査の数値、予防接種の履歴など)が必要かを書面で確認し、医療機関に伝えるようにしましょう。
例えば、留学のための診断書では、特定の予防接種(麻疹、風疹、破傷風など)の接種証明が必須となることが多く、結核の有無を確認するための胸部X線結果やツベルクリン反応検査の結果が求められることもあります。また、ビザ申請の場合には、政府指定の医療機関での受診が義務付けられているケースもあります。
提出期限も重要な注意点です。診断書には通常、有効期限が設定されているため、早すぎず遅すぎず、適切なタイミングで受診・取得計画を立てる必要があります。不備があると再提出を求められ、時間や費用が無駄になるだけでなく、手続きが遅れてしまうリスクもあります。不明な点があれば、提出先の担当者や医療機関に遠慮なく問い合わせ、確認を怠らないようにしましょう。
診断書取得時の注意点と確認すべき項目
英語の健康診断書を取得する際には、いくつかの重要な注意点があります。これらを確認することで、後々のトラブルを避けることができます。
まず、医師のサインと病院の公印(またはスタンプ)が必ず押されているかを確認してください。多くの機関では、これらがなければ診断書として認められません。電子署名の場合もありますが、その旨が明記されているか確認しましょう。また、診断書がタイプ入力(印字)されているか、あるいは手書きの場合は判読可能かも重要です。手書き文字が読み取れないと、提出先で問題となる可能性があります。
次に、個人情報がパスポートと完全に一致しているかを入念に確認してください。氏名のスペル、生年月日、性別など、一文字でも異なると無効となる場合があります。特に、日本人の氏名では姓と名の順序(例: Taro Yamada vs. Yamada Taro)や、ミドルネームの有無にも注意が必要です。
診断書の有効期限も確認すべき重要な項目です。ほとんどの診断書には「発行から〇ヶ月以内」といった有効期限が設定されています。提出先の要求する期間内に収まっているか、必ず確認しましょう。また、診断書が英語で発行されているかどうかも重要です。日本の医療機関では日本語の診断書しか発行しない場合もあるため、事前に英語での発行が可能か、あるいは翻訳サービスが必要かを確認してください。翻訳が必要な場合は、公認翻訳者による翻訳や公証が求められることもありますので、提出先の指示に従いましょう。
最後に、診断書の内容に不明な点や誤りがないか、医師から説明を受けながら確認することが大切です。質問があればその場で尋ね、疑問を解消してから受け取るようにしてください。これらの注意点を踏まえることで、スムーズかつ確実に英語の健康診断書を取得できるでしょう。
英語対応の健康診断施設を探すなら?東京の例も
日本国内で英語での健康診断を希望する場合、どこで受診できるのか、どのように探せば良いのかが課題となります。特に、外国人居住者が多い東京には、英語対応可能な医療機関が集中しています。ここでは、英語対応施設を探す際のポイントと、東京での探し方について解説します。
英語対応施設を探す際のポイント
英語対応の健康診断施設を探す際には、いくつかの重要なポイントがあります。これらを確認することで、安心して受診できる医療機関を見つけられるでしょう。
- ウェブサイトの英語対応状況: 施設の公式ウェブサイトが英語で提供されているかを確認しましょう。予約システムや料金案内、検査項目などの情報が英語で詳しく記載されていれば、国際的な患者を受け入れる体制が整っている可能性が高いです。
- 医師・スタッフの英語能力: 実際に診察を行う医師や、受付・看護師などのスタッフが英語を話せるかどうかは非常に重要です。通訳サービスを提供しているかどうかも確認ポイントとなります。常駐の医療通訳者がいる施設は、より安心して受診できます。
- 国際基準の認定: JCI (Joint Commission International) などの国際的な医療機関評価機関の認定を受けている病院は、質の高い医療と国際的な患者への対応体制が保証されていることが多いです。
- 提供される健康診断の種類: 自身の目的(定期健診、就職・留学用、人間ドックなど)に合わせた健康診断プログラムを提供しているかを確認します。特定の検査項目(例:がん検診、予防接種など)が含まれているかも重要です。
- 支払い方法と保険対応: 海外の健康保険が適用されるか、クレジットカード払いが可能かなど、支払いに関する情報も事前に確認しておきましょう。日本の健康保険適用外の場合、費用が高額になることもあるため注意が必要です。
これらのポイントを踏まえ、複数の施設を比較検討することで、自身のニーズに最適な英語対応の健康診断施設を見つけることができるはずです。
東京で英語対応の健康診断施設を見つけるには
東京は国際都市であり、外国人居住者が多いため、英語対応の健康診断施設も比較的多く存在します。以下に、東京でそのような施設を見つけるための具体的な方法をいくつか紹介します。
- 外国人向け医療情報サイトの活用:
「Tokyo Medical Information Network (ひまわり)」や「Japan Healthcare Info」のようなウェブサイトでは、英語対応可能な医療機関のリストや、外国人向けの医療情報が提供されています。これらのサイトで、地域や診療科目、言語対応などで絞り込んで検索することができます。
- 大使館・領事館の紹介:
自国の大使館や領事館が、在日外国人向けの医療機関リストを提供している場合があります。信頼性の高い情報源として活用できるでしょう。
- 国際病院・クリニックの利用:
聖路加国際病院、東京大学医学部附属病院国際診療部、日本赤十字社医療センター、東京慈恵会医科大学附属病院国際診療部など、都内には国際部門を設けている総合病院や、外国人患者を積極的に受け入れているクリニックが複数あります。これらの施設は、英語を話せる医師や看護師が常駐していることが多く、英語での受診がスムーズです。
- 在日外国人コミュニティの情報:
SNSの外国人向けグループや、在日外国人向け情報誌などで、実際に受診した人のレビューやおすすめの医療機関に関する情報を得るのも有効です。実体験に基づいた情報は、安心感につながります。
これらの方法を組み合わせることで、東京でご自身に合った英語対応の健康診断施設を効率的に見つけることができるでしょう。予約時には、必ず「英語での受診を希望している」旨を伝え、必要な準備を確認するようにしてください。
海外在住者が日本で受診する際の注意点
海外に居住している方が一時帰国中に日本で健康診断を受ける場合、いくつかの注意点があります。事前に確認し、スムーズな受診に役立てましょう。
まず、健康保険の適用範囲です。日本の国民健康保険に加入していない場合、健康診断の費用は全額自己負担となります。海外の旅行保険や医療保険が適用されるか、事前に保険会社に確認しておくことが重要です。また、支払い方法についても、クレジットカード払いが可能か、現金のみかなどを確認しておくと安心です。
次に、過去の健康診断や医療情報の持参が推奨されます。海外で受けていた健康診断の結果や、服用中の薬に関する情報(薬剤名、量、目的など)を英語でまとめたものを持参すると、日本の医師があなたの健康状態をより正確に把握するのに役立ちます。これにより、重複する検査を避けたり、より適切なアドバイスを受けたりすることが可能になります。
さらに、診断書の取得についてです。海外の機関に提出するための英語の診断書が必要な場合は、予約時にその旨を伝え、発行が可能か、また費用はいくらかかるかを確認しましょう。指定フォーマットがある場合は、必ず持参してください。診断書が郵送される場合もあるため、一時帰国の期間内に受け取れるか、海外への郵送が可能かなども確認しておくと良いでしょう。
最後に、受診後の結果を海外の主治医に伝える際の準備も大切です。日本の診断結果を英語で受け取り、必要であれば日本の医師に海外の主治医宛てに簡単な紹介状を書いてもらうことも検討すると良いでしょう。これにより、海外に戻ってからの継続的な健康管理がよりスムーズになります。
英語で健康診断を受ける際の例文と準備
英語での健康診断は、言葉の壁があることで不安を感じる方もいるかもしれません。しかし、いくつかの基本的なフレーズや事前の準備をしておくことで、安心して受診できるようになります。ここでは、受付から診察、検査まで、各場面で役立つ英語の例文と、受診前の準備についてご紹介します。
受付・問診時に役立つ英語フレーズ集
健康診断の最初のステップは受付と問診です。ここでスムーズにコミュニケーションが取れるよう、いくつかの役立つフレーズを覚えておきましょう。
【受付時】
- 「I have an appointment for a medical check-up today. My name is [あなたの名前].」
(本日、健康診断の予約をしている[あなたの名前]です。) - 「I would like to have a medical check-up. Do you have any availability?」
(健康診断を受けたいのですが、空いている時間はありますか?) - 「Could you please give me the medical questionnaire?」
(問診票をいただけますか?) - 「Is there someone who can speak English?」
(英語を話せる方はいらっしゃいますか?) - 「Where should I go for the check-up?」
(健康診断はどこに行けば良いですか?)
【問診票記入時や質問への回答】
- 「I have a history of [病名].」
([病名]の既往歴があります。) - 「I am allergic to [アレルギー物質].」
([アレルギー物質]にアレルギーがあります。) - 「I am currently taking [薬の名前] for [病気].」
([病気]のために現在[薬の名前]を服用しています。) - 「I have no significant medical history.」
(特筆すべき既往歴はありません。) - 「I feel [症状, e.g., tired/dizzy/pain].」
([疲れている/めまいがする/痛みがある]と感じます。)
これらのフレーズを覚えておくだけで、受付でのやり取りや問診票の内容について、自分の意図をより正確に伝えることができるでしょう。不明な点があれば、「Could you please explain that again?」(もう一度説明していただけますか?)と遠慮なく尋ねることが大切です。
医師とのコミュニケーションに使える表現
医師との診察は、健康診断の中でも特に重要な部分です。自分の症状を正確に伝え、医師の指示を理解するために、以下の表現を参考にしてください。
【症状を伝える時】
- 「I’ve been feeling [症状] lately.」
(最近、[症状]を感じています。)
例: tired (疲れている), dizzy (めまいがする), nauseous (吐き気がする) - 「I have a pain in my [体の部位].」
([体の部位]に痛みがあります。)
例: stomach (お腹), chest (胸), head (頭) - 「The pain is [症状の程度, e.g., sharp/dull/mild/severe].」
(痛みは[鋭い/鈍い/軽度/重度]です。) - 「It started [期間].」
(それは[期間]前に始まりました。) - 「I’m concerned about my [体の部位/健康問題].」
(私の[体の部位/健康問題]について心配しています。)
【医師からの説明を理解する時、質問する時】
- 「What does this result mean?」
(この結果はどういう意味ですか?) - 「Is everything alright with my health?」
(私の健康状態はすべて問題ありませんか?) - 「Do I need any treatment or further examination?」
(何か治療や追加の検査が必要ですか?) - 「What kind of lifestyle changes do you recommend?」
(どのような生活習慣の変更をお勧めしますか?) - 「Could you please write that down for me?」
(それを書き留めていただけますか?)
医師とのコミュニケーションでは、焦らず、自分のペースで話すことが大切です。もし専門用語が分からなければ、遠慮なく「Could you explain that in simpler terms?」(もっと簡単な言葉で説明していただけますか?)と尋ねましょう。正確な理解が、適切な健康管理につながります。
事前の準備と確認事項チェックリスト
英語での健康診断をスムーズに、そして安心して受けるためには、事前の準備が非常に重要です。以下のチェックリストを参考に、忘れ物や確認漏れがないように準備を進めましょう。
【持ち物】
- パスポートまたは身分証明書:本人確認のために必要です。
- 健康保険証(日本の健康保険に加入している場合):保険適用を受けるために必要です。
- 海外旅行保険証や海外医療保険証(海外在住者の場合):保険適用範囲と支払い方法を確認しておきましょう。
- 過去の健康診断の結果や医療情報(英語でまとめたもの):既往歴や服用薬を医師に伝える際に役立ちます。
- 筆記用具とメモ帳:医師の説明や指示を書き留めるのに便利です。
- 提出先の指定用紙(必要な場合):留学や就職などで提出が求められる診断書のフォーマット。
- 現金またはクレジットカード:費用支払いの準備。
- 常用薬:普段服用している薬を念のため持参し、医療機関に伝える準備をしておきましょう。
【確認事項】
- 予約の確認:日時、場所、必要な持ち物などを再度確認します。
- 食事制限の有無:血液検査など、特定の検査では食事制限(絶食など)が必要な場合があります。
- 英語対応の確認:医師やスタッフが英語を話せるか、通訳サービスがあるか。
- 診断書発行の可否と費用:英語の診断書が必要な場合は、発行にかかる時間と費用を確認します。
- 交通手段と所要時間:時間に余裕を持って移動できるよう、事前に確認しておきましょう。
- 質問したいことのリストアップ:自身の健康に関する疑問や懸念事項を英語でメモしておくと良いでしょう。
これらの準備をしっかり行うことで、安心して健康診断を受けることができ、自分の健康状態を正確に把握する良い機会となるでしょう。健康は国際共通のテーマです。英語でのコミュニケーションスキルを磨き、積極的に健康管理を行いましょう。
まとめ
よくある質問
Q: 「健康診断」の最も一般的な英語表現は何ですか?
A: 「健康診断」の最も一般的な英語表現は「health check-up」または「medical check-up」です。略して「check-up」とも言います。
Q: 健康診断の英語表記でよく使われる略語はありますか?
A: 「health check-up」は、文脈によっては「HC」と略されることもありますが、一般的には「check-up」という表現が広く使われています。
Q: 健康診断の英語診断書にはどのような項目が含まれますか?
A: 健康診断の英語診断書には、受診者の基本情報、検査結果(血液検査、尿検査、画像検査など)、医師の所見、診断名などが含まれるのが一般的です。
Q: 英語で健康診断を受ける際、事前に準備しておくと良いことは?
A: 過去の病歴やアレルギー、現在服用中の薬などを英語で説明できるように準備しておくとスムーズです。また、受診したい検査項目があれば、事前に医療機関に確認しておくと良いでしょう。
Q: 東京で英語対応の健康診断施設を探すにはどうすれば良いですか?
A: インターネットで「東京 英語 健康診断」「Tokyo international medical check-up」などのキーワードで検索すると、多くの医療機関が見つかります。各医療機関のウェブサイトで対応言語やサービス内容を確認することをおすすめします。
